はちみつブンブンのブログ(伝統・東洋医学の部屋・鍼灸・漢方・養生・江戸時代の医学・貝原益軒・本居宣長・徒然草・兼好法師)

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家庭でもかんたん・もぐさの作り方

2016-05-07 11:42:39 | もぐさの作り方:家庭でもかんたん

 家庭でもかんたんに病気の治療ができることで、昔から行なわれてきたお灸。


 風邪や結核など病気だけでなく、肩こり、腰痛、おねしょ、逆子や不妊や養生のためなど、お灸はいろいろな時に用いられてきました。



 お灸にはもぐさ(艾)が必要です。


 もぐさはどうやって作るのでしょう。


 もぐさ屋さんや鍼灸院でも売っていますが、実はかんたんに家庭で作れます。


 まず、もぐさの原料、ヨモギ(蓬)を採ってきます。


 良いもぐさを作るには、春の新しい若いヨモギが必要です。


 近所の河原や、野原、山、公園でもかまいません。ヨモギを探します。



 ヨモギは日当たりの良すぎる所でもなく、暗すぎるところでもなく、ちょうど良い所を探すと良いでしょう。



 探していると、次第に仲間が増えてきます。どんどん手伝ってもらいましょう。



 若いヨモギ。葉の裏には白くて細い毛がびっしり生えています。



 根っこから採らないで、先っぽの柔らかい新しい葉だけ摘んでいきます。茎はなるべく入れないようにします。


 集ったらみんなで山分けです。


 手伝ってもらったのでヨモギモドキも入っていますが、気にしなくてよいです。葉の裏に毛が生えていれば、もぐさを作れます。



 草だんごを作るぶんのヨモギは、特にきれいなものを選んでわけてとっておきます。


 もぐさを作るぶんのヨモギは新聞紙に広げて、天日である程度乾燥したら、完全に乾くまで、吊るしておきます。



 ひと月もたたないで完全に乾きます。



 乾燥したらすりつぶします。



 ゴリゴリ。



 疲れたので、電動のミルを使います。ほんとうは手でつぶすより、電動のほうが繊維が細かく、軽い、質の良いもぐさができあがります。



 ある程度、すりつぶしたら、ふるいにかけます。



 よく揉んで、ヨモギ粉を取り除きます。



 1回、すりつぶしてふるいにかけたもぐさ。これを繰り返していきます。



 2回目。



 3回目。



 10回目



 20回目



 20回も繰り返すと、だいぶ精製されているので、ふわふわしてきれいです。ほのかに、うすいみどり色をしています。


 まだ完成ではありません。


 これを長期間寝かせます。



 3年前、2013年に作ったもぐさ。ふわふわなのは同じですが、うすいクリーム色に変わりました。


 もぐさを寝かせると、色が変わるだけでなく、残っていた精油成分が揮発してなくなります。


 すると、燃やした時にパチパチと火花がはじけることがなくなり、燃焼の温度も低くなって、より心地よいお灸をすえることができます。


 チャンチャン


(ムガク)


艾葉の製法 貝原益軒の『養生訓』より


 艾葉(ヨモギ葉で作る)とは、燃え草の略語である。三月三日、五月五日に採る。しかし長いのは良くないので、三月三日に採るのがもっとも良い。光沢のある葉を選んで、一葉ずつ摘み取って、広い器に入れ、一日中、天日に干して後、広く浅い器に入れ、広げて陰干しにする。数日後、良く乾いた時、また少し日に干して早く取り入れ、暖かいうちに臼で良くついて、葉が小さく砕けて屑になったものを、篩でふるって捨て、白くなったものを壺か箱かに入れ、あるいは袋に入れて保存し用いるが良い。  また乾いた葉を袋に入れておいて、使用する時に臼でついても良い。茎と一緒にして軒に吊っておくのは良くない。性が弱くなるからである。使ってはいけない。三年以上経過したものを使用するのが良い。使用する時にあぶって乾かすが良い。すると灸に力があって火が燃えやすくなる。湿ったものは効力がない。*3


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020―第百四十八段(三里のお灸)―徒然草の中の医療


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