駄楽器駄日記(ドラム、パーカッション)

ロッキンローラーの打楽器日記

ビートルズ本

2013年07月17日 | 読書
我らがTHE STARKEYのメンバーは、みんなビートルズフリークで、超マニア。オレ以外。。。
感心するぐらい、つか呆れるぐらいに(笑)いろんなことをよく知っておられる。
それで、遅まきながら自分もビートルズバンドのメンバーの一員として、ビートルズが残した楽曲を毎日聞きつつ、日々研究をしておる次第であります。
あまりに畏れ多くて、メンバーのみんなに追い付け追い越せなどとは思いませんが、バンドをやってれば当然興味が湧くってもんです。

そんなオレが、本屋に行って気になるコーナーがあります。
大型書店には「ビートルズ」関連のコーナーがあったりして、たまにですが行くたびに新刊書籍に出合います。
それだけ、ビートルズ関連は売れるっていう証拠なんですけどね。
この本は、先日ふと立ち寄って手に取り、そのまま購入した本。
「ランキング!ザ・ビートルズ」という本ですが、ニッポンの著名なビートルズフリークの達人100人にアンケートをして、いろいろとランキングをしております。
これが面白かったんですよ。
オリジナルアルバムランキングはもちろん、全曲のランキング、各曲のデータランキング、いろんな視点であらゆる場面での順番を決めております。

笑えたのが、公式リリース曲211曲での好きな曲ランキング。
上位がア・デイ・イン・ザ・ライフ、ストロベリー・フィールズ・フォーエバーや定番ヘイ・ジュードなどのポール主体の後期の曲が占めていたのに対し、下位の歌物がドント・パス・ミー・パイ210位、ハニー・ドント206位、アクト・ナチュラリー203位、マッチ・ボックス198位、アイ・ワナ・ビー・ユア・マン197位など、リンゴの持ち歌が独占しておりました。(涙)
これはまあ、選んだ人の好みに尽きるんですが、リンゴの持ち歌評価低う~。。。

今週、仕事の帰りの新幹線では、これをぱらぱらと読みつつ、「へえ~」などと頷いたり「えっ」と驚いたり訝ったりしております。
さすがにビートルズ50年の歴史は深いですなあ。
そういえば、ポールの来日が決定したとか。
スゴイですねえ。
もう、これが最後かも知れませんし、めっちゃ楽しみですね。
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猫の神様/東良美季

2012年12月07日 | 読書
12月7日(金)
仕事の帰りに立ち寄った書店で見つけました。
「やでうでしや」(東良さんふうの表現)などと手に取り、早速帰りの電車で読み始めました。
5年ほど前に単行本として発刊されていた本なのですが、それが先月、文庫本として発行されていたものです。
自分は東良さんのブログ「毎日jogjob日誌」の愛読者で大ファンなので、ちょくちょく本屋で探したのですが、電車待ちの短い時間では見つけられずにいたのであります。
今夜は練習やらの予定もないし、ゼッタイ見つけてやるぞなんて意気込んで本屋の文庫本コーナーの一角を探すと、なんと一発で見つかりました。
いつもはネットでただで秀逸な文章を読ませていただていまして、まあ、ほんの少々でも東良さんの収益に貢献できるなってちょっと嬉しかったりして。
東良さんは自分と同年代(実は自分が1コ上)のフリーライターで、一人暮らしで料理をし、趣味でジョギングを欠かさず、そのお供に70年代のロックなどを愛聴されています。
そんな生活感あふれる文章が毎日のブログで楽しめるのだけど、学生時代にロックバンドで活躍されておられたということで、当時の音楽に関するコラムがまた充実しております。
圧倒的な記憶力に基づく柔らかくて美しい表現が、ある種の安らぎを覚えます。
なんて、オレなんかがここで紹介するまでもなく、たいへん有名なブログなのでみんな知ってるか。
この「猫の神様」の文庫本、お値段も手頃で読みやすいので、みなさんも是非お手に取って東良ワールドをご堪能くださいな。
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スペンサーシリーズ最終作

2011年07月01日 | 読書
2010年1月に永眠した、ロバート・B・パーカーの大ヒットシリーズの一つで、最大の人気シリーズといえば、スペンサーシリーズ。
その最後の作品を、そろそろ出るかなと、いつもの駅ビルの書店に行って見つけました。
見つけた時の嬉しいような、これが最後なんだという寂しさと残念さの微妙な心持ちというか・・。
いつも、パーカー作品を入手すると、電車の中で我を忘れて読み始めます。
これが至福の時。
でも、これが最後だと思うと、何だか勿体なくって。。。
表紙の絵からオビの文言、中に挟んである新刊書の広告まで、まじまじと眺めちゃってから、深呼吸して本文を読み始めちゃったりしてね。
スペンサーの歴史もここで終止符か、と思うとねえ。
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筒井康隆/ダンシング・ヴァニティ

2011年03月31日 | 読書
久々に堪能しました。
筒井康隆のとびきりのセンスが、待ち焦がれていた心の飢えを満たしてくれる。
いやあ、実はもう諦めていたのですよ。
こんな面白い作品に出合えるなんて。
2008年の作品で、去年文庫本として出版されたものを読んだわけです。
筒井さんは、昭和9年の生まれで、7年前に死んだうちの親父と同い年ですから今年は76歳になられるはず。
生きておられるだけでありがたい存在なのに、何なんだろうこのパワーと新鮮さ。
もはや人間国宝ですよ。
紫綬褒章を受章しておられますが、オレにとって死んだ親父と同じ「神」の領域。
それにしても、若いころ夢中になって読んだ数々の文庫本と同じ感覚が甦りました。
筒井さんの作品といえば、「SF」「ドタバタ」「スラップスティック」「ナンセンス」「ギャグ」「阿鼻叫喚」「フリージャズ」「夢」といったキーワードが連想されますが、まさにその集大成という小説。
「ねえ。誰かが家の前で喧嘩してるよ」
それにしても、この繰り返しという荒技が、読む者をビックリさせ喜ばせる。
もう、これ一発でオレのハートは鷲づかみにされてしまった。
読みだした瞬間に、「はは~ん。夢だな。来たぞ!」と思って読み続け、音楽のように流れに身をゆだねているうちに読み終えるという感じ。
やはりこれは音楽だ。
場面展開なんかもジャズだ。
でもなんかパンクっぽいし、ロッキンロールしてる。
この作品で、第4回絲山秋子賞及び第2回清水良典賞を受賞し、さらに去年第58回菊池寛賞を受賞するという、受賞ラッシュ。
やっぱり、神だ。
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ロバート・B・パーカー遺作

2010年06月19日 | 読書
今年の1月に突然の訃報で、世界中のパーカーファンは悲しみにくれました。
この自分もその一人。
それほど読書家でもないオレが、これほど悲しい思いをするのは何故か。
まだ20代の頃、インターネットも携帯電話もなくて、世間は今ほど読書離れしていない時代に、ロバート・B・パーカーという作家の代名詞となったスペンサーシリーズのブームがありました。
そんな中、平凡な(夢や希望や物欲や食欲や性欲に溢れた)若者であったオレも、例に洩れずこの人の作品に出合い、いとも簡単に心をつかまれたのでした。
それから30年ぐらいの間ずっと、年に1~2度ぐらいのペースで本屋でこの人の新作を見つけては買いこみ、時間をかけてじっくりと読むという習慣となっていました。

訃報を新聞で知り、今後はもう二度とスペンサーに会えないと知った時、自分の両親が亡くなった時よりも、ある意味ショックでした。
しかし、以前の日記にも書きましたが、日本語訳は時差があるので、ニッポンでの未発表の出版があるだろうと、最後の望みというものがありました。

そんな彼の遺作は3月に追悼出版された「勇気の季節」でした。
もちろん、本屋で見つけた時には小躍りして買ったわけですが、書棚から取り出すときには手が震えるような気持ちの高ぶりを覚えました。
それとあわせて、隣にあって2008年に出版されていた、兄弟本とも言えるような若者向けの「われらがアウルズ」も未読でしたので購入。
実に多作なパーカーですので、この手のスペンサーシリーズではない小説もたくさんあります。
気付くと知らぬ間に出版されていて、買いそびれたこともよくありました。
しかし、もう読むこともできないと嘆いていた彼の小説を一気に2冊も手に入れてしまい、嬉し過ぎて、なんだかもったいなくて読みたいけど読めない、みたいな感情さえ生まれました。
でも実は、名古屋駅からすぐに電車の中で読み出しましたけどね。
この青少年シリーズ、この次のテーマは何だろうかと「あとがき」にも期待を込められて書いてあったけれど、連続ものになりそうな気配がありました。
内容は、パーカーの少年時代の古き良き思い出が溢れていて、スポーツと恋と友情と正義感というものを題材に、のほほんとパーカーの祖国に思いを馳せるといった趣向でした。
「われらがアウルズ」はバスケット・ボール、「勇気の季節」はボクシングという、パーカーの得意な知識があちこちに、しかもごく単純に散りばめられています。
そして、スペンサーシリーズもそうなんだけど、貫き通す主義は変わらない。
「米国は正義の国、その国民である自分も正義感と誇りは絶対に不変だ。たとえ世の中が変わり、考えは古臭くなったとしても、結局最後に正義は絶対に勝つんだ」というメッセージに溢れています。
オレは、この人の作品を読むといつも「これでいいのだ」と思う。
設定やストーリーが多少ぎくしゃくしても、「これでいいのだ」と思う。
たとえ、これは失敗作?と思えるふしがあったとしても、やっぱり「これでいいのだ」なのですのだ。
だって、ロバート・B・パーカーが書いたんですもの。
あ~、スペンサーシリーズの未発表の遺作出版がありますように。
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悲しいニュース/スペンサー達ともお別れか・・・

2010年01月22日 | 読書
1月22日(金)
今朝の新聞でいきなり目にとまった悲しいニュース。
3面記事の訃報欄に、
「ロバート・B・パーカー氏(77)米マサチューセッツ州ケンブリッジの自宅で18日死去、死因は不明」とあり、朝の通勤電車の中で知りました。
いつも超テンションが下がる満員電車ですが、これを読んでさらに最低レベルに引き落とされました。
ご高齢のため、いつかはこの日は来ることは覚悟していたつもりなんだけど、去年には新作を次々と刊行され、闊達ぶりをアピールしていたように感じていただけにショックは大きかった。
好きな作家というのは、ファンからしたら神格化してしまうもんなんですよね。
変な言い方ですけど、自分が死ぬまで生きていて欲しい。
いつもずっと創作活動していてほしい。
こっちが忘れていてもずっと創作してくれていて、気付いて本屋に行ったら新作がずらりと並んでいる。
そんなわがままな気持ちを持つのがファンなのかも。

それにしても、本当に寂しいです。
現在、翻訳中の作品がいくつかあるようなので、いずれ遺作として世に出ることでしょう。
それはそれで楽しみなんですが、それで終わってしまうというのが、悲しい。
スペンサーやスーザン、ホークや犬のパールともいずれお別れしなくてはならなくなります。

ご冥福をお祈りします。
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つい読みたくなる

2009年11月13日 | 読書
11月13日(金)
この頃は13日の金曜日が不吉な日だなんてことをあんまり言わなくなったのは、気のせいでしょうか?
天候は崩れたものの、とりたてて良くないことはなかった一日でしたね。
このところ、あいかわらず体調がイマイチですけど、そんなことばっかり書いててもつまんない愚痴日記になるので書きましぇん。
そんな沈みがちな気分を持ち上げてくれるのが、好きな音楽と小説。
今日はこの本を紹介。
毎度おなじみ、“ロバート・B・パーカー”著スペンサー・シリーズの新作「灰色の嵐」です。

毎年1冊のパターンで刊行されるこのシリーズですが、年末になると自分は本屋で探します。
ところがこの本、実は6月に発刊されていました。
どういう早いパターンなんだ、と思うんですがそれは嬉しいこと。
翻訳本のコーナーをウロウロとして見つけると、「うひょ~」といって手に取り即買い。
満面の笑みで。へへへ。
そして電車に乗ると即読み。
でも、もったいなくて一字一句じっくりと詠みます。
だって2,000円もするし、年に一回だけのイベントですもん。

で、読みました。
今回は大富豪のエロ熟女と、誘拐されたその娘、そして灰色の男という殺し屋がからむ事件に立ち向かう、スペンサーと友人ホークといつものスーザンの物語。
内容は、やっぱり荒唐無稽な話なのでリアリティのかけらもないのは当然だけど、そこは「ダイハード」なんかの映画を見るのと一緒。
娯楽ですもんね、思い切り楽しんじゃう。
映画も小説も「後味」が大事。
読了後の後味が「ごちそうさま~。チッチッ(つまようじ)美味かった~!」ってなればOK。
で、今回はというと「ちょっと変わった味かなあ」みたいな。。。
パーカーさん、お年を召してまあるくなられたというか大雑把になられたんでしょうか。「こんなんあり?」みたいな。
決して非難してませんよ~。。。
まあこんな感じですが、読み終えるとついついすぐに次を読みたくなるっていうのが不思議な魅力。
ご馳走さまでした。
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読書の秋

2009年09月14日 | 読書
9月14日(月)
昨日の日曜日は豊橋市内でバンド練習があって、お昼過ぎに出かけて音を出したんだけど、調子が出るのに1時間かかってしまった。
2時間だけの練習なのに・・・
これはひたすら休日モードの体にエンジンがかからなかったということで、思えば随分長いこと夜しか音を出していないんだったと思い反省。
まあ、練習自体は実のある練習だったと思うし、後半は体もよく動いていい汗をかくこともできた。
思えば、このところたいてい休日は朝からTVの前から動いていない。
疲れがたまって動くより横になりたいというジジクサイ欲望がある。
それと「録り溜めたHDレコーダーの番組を消去するために見る」この自ら作った宿題に追われる休日。
やはりこれはいかん!と思いTVに縛られるのはやめることにした。
ということで、本を読むことにした。
読書の秋だもの。
つか、本当は「週間零戦を作る」を買いに行っちゃったりして。
ところが、初刊がもう既に売り切れて店頭になかった。
たぶん、お店の人に聞けば取り寄せてもくれるだろうし、ネットで注文なんかもできるんだろうと思う。
でも、潔くそれを諦めて、読むための本を探すことにした。
そうじゃん、あれはオマケ目当てのお菓子みたいなもんで、今のオレには目的が違ってるんだよね。
で、何を読もうかと思ったんだけど、今回は一番最初に目に付いた本にした。
しかもなぜか歴史雑誌。
「歴史通」は面白かった。
昭和30年代の都心のピンナップ。建設中の東京タワーなんて見たことがない。近くて遠い昔だ。
100年前のフランスの新聞に掲載された日露戦争に関するカラーイラスト。
本邦初公開のものもあり、興味深い。そして美しく恐ろしい。
『「坂の上の雲」の読み方』という特集も面白かった。
当然乃木希典についても対談があり、とても興味深かった。
いろいろな意見もあっていいと思うし、事実をいろいろな方向から見るのも正しい見方だと思う。
こういう歴史雑誌を読むと、凝り固まった左翼思想である「自虐史観」の呪縛から逃れることができたような気がして気分がいい。
オレ、ますますニッポンが好きになった。
「真田幸村」というイラストと写真だらけのガイドブックも見た目に引かれてついでに買った。
真田幸村って聞いただけで、オレのハートはドキドキする。
真田一族にまつわる話って好きなんだよね。
がしかし、中身も値段もろくに見ずにレジに持って行き、1,260円もすることを知りすぐに反省。
買って帰ってから真っ先に本を読む。
が、ただの旅行ガイドでした。。。ん~、高い!

この秋、次は面白い小説を読みたいね。
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男前の小説

2008年01月30日 | 読書
1月30日(水)
「男前の小説」などとなかなかシャレたテーマで書き始めたのはいいが、その前に思い出したことがあるので一言述べてみたい。
オレのブログの文体というのは開始当初から比べると随分と変化している。
どうでもいい人にとってはどうでもいいことだが、中には気付いている読者もいるかもしれない。
開設当時はこのような言い切り型の文章だったが、最近では「ですます調」の文章が多くなってきている。
な~んでか?
それはね?
最初は読む人のことなんか特に意識しないで、大好きなハードボイルド風の文体や少年時代に読み耽った筒井康隆氏のギャグっぽい文体を意識して遊びながら書いていたからなんだけど、途中からライブ告知やらライブレポ、更には友人の葬儀などという悲しいお知らせなどの周知事項があったりして、人様に読んでもらうって事を意識しだしたからなんだ。
だから、これからも時にはハードボイルドチックに遊んでみたり、会話調な文体にしたり「ですます調」に報告させてもらったりするんだろうなと思うのであります。

ってわけで、今日の話題は自分の大好きなハードボイルド小説なんだな。
写真の本は去年の暮れに出たばかりの“ロバート・B・パーカー”の新作、「ドリーム・ガール」であります。
この人の小説は出会ってから何ともう四半世紀になる。
そして和訳されて出版された作品は全て読んでいる。
最初はオレが20代だったんだけど、その当時の「スペンサー」は甘いも辛いも知り尽くした30代後半から40歳ぐらいに感じて読んだ。彼が何とも男前なのである。当時、読者のみんなが惚れたキャラなのだ。
それからオレもスペンサーも25年ぐらい経ったわけだから、もう彼はとうに還暦を迎えているはずだ。
だが、小説の中の彼はとてもタフで鍛えて節制していつまでも強く、そして甘く優しい。強靭な肉体と体力は衰えることがなく、読者のオレ自身の衰えがスペンサーをいつしか追い抜いてしまった。それが癪である。オレより年下のスペンサー。
ありえんのだけど。。。

この本は暮れに本屋で見つけて即買いし正月休みに読んだんだけど、出来はフム、まあこんなもんかって感じだ。
まあ、出来というか評価は作者の思いと読者の主観が必ずしも一致するとは限らないので感じ方は人それぞれだが、テーマがアメリカにおける「売春宿」ということで、自分にとっては今ひとつピンと来ない部分だ。
肝心のマドンナ役?の「エイプリル・カイル」が久しぶりに登場したにもかかわらず、父親代わりのはずだったスペンサーにとっても読者にとっても魅力的でないのが惜しい。
そう思うと、前作の「スクール・デイズ」が大変謎と緊張感があって面白かった。
テーマも高校での銃乱射事件という、現代の重大な問題に取り組んでいて非常に興味深かった。細かい点は「ムムム・・・」と納得いかない点も多かったけれど。
しかしなんといっても、ストーリーに盟友「ホーク」と恋人「スーザン」が不在だったことが非常に話を面白くしていたような気がする。どうも、最近のスペンサーはホークにべったりで、気持ちが悪いのである。「こんな友情ありえないぞ!」と言いたいくらいべったりである。
それと、前作から邦訳の訳者が“菊池光氏”から“加賀山卓朗氏”に変わっているせいなんだけれど、洒落た会話のニュアンスが何となく変わってきて、何となく慣れない。しかしそれはまあ個性なので仕方がないとは思う。
こういう連続物は、読み終えるとすぐに次が待ち遠しくなるのが不思議だ。
この作家は大体1年に1冊新作を出しているので、次の作品は今年の暮れになるのだろうか。
頑張って男前の小説を書いてくれ、ロバート・B・パーカー!

さて、同じ暮れに出版されたもう1冊。

パトリシア・コーンウェルの検屍官シリーズの最新作「異邦人上・下」である。
お待ちかねって感じで、2冊組みで出ましたね。
まあ、この人の本も出ると即買いしちゃうんだけど、実はまだ読んでいない。
読み出すと面白いんだけど、内容が死人を題材にしているのでいかんせんどうにも暗い。なので気持ちが沈んでいるときには読まないほうがいいと思って、風邪で寝込んだときには手をつけなかった。ということでこのシリーズ、全部読んでいるにもかかわらず、読み始めるときには何となく躊躇するのである。
今、手元の本を読んでしまったら、或いは飽きたら読もっと。
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ドラマー立志風雲録

2007年09月04日 | 読書
この本、ドラマー御用達の専門誌「リズム&ドラムマガジン」において、かなり長期に亘り連載している、ドラマーの三浦晃嗣さんの人気コーナーをまとめたものである。
世界の一流ドラマーの歴史や当時の世相背景、そしてプレイスタイルを丁寧かつ素人目にも理解しやすく、ドラム譜をまじえて解説している。
このコーナーは、まだまだ現在進行中であり、9月号のドラムマガジン誌の連載では第106回目ということで、三浦氏の素晴らしい研究心と緻密な分析に舌を巻くばかりだ。
自分は「リズム&ドラムマガジン」誌は創刊号から欠かさず購入して読んでおり、このコーナーも楽しみにしている読者の一人である。
だから殆んど読んでしまった内容であり、ドラムマガジンは捨てていないので何度でも読むことはできる。
しかし、こうして一冊にまとまって店頭に置いてあるのを見ると、ついつい手に取ってじっくりと読み直したくなってくる。

今回、この本に収録されたドラマーの数は66人で、今月までにドラムマガジン誌に連載した数が106回だから、もう少しすればまた第2巻が発行されるのは明らか、といえるのではないか。
だが、きっとこの本を仕上げるのには、内容を吟味して、選りすぐった上での編集だと思うから、第2巻の発行はあるのかないのか分からない。あったとしたらいつになるかはお楽しみであろう。
ましかし、その前に購入したばかりのこの本をもう一度じっくり味わいたい。パラパラと読みながら、改めて三浦氏の執念ともいえそうな各ドラマーへの研究に感動する。

最終ページに掲載されている、三浦氏自信のインタビュー記事や、三浦氏のアイドルである(オレもそうなんですが!)メル・テイラーのドラムセットの解説を読むだけでも、この本を購入する価値があるというものだ。

いかんせん、あえて文句を言いたい。
字が小さ過ぎて、読みづらい。
ワシ、このところ目が弱ってきておるのじゃ。
パソコンを3台見比べている仕事の関係で、この半年で一気に視力が弱った。
暗いところでは、メガネなしではちいさな字はかすんでしまうのじゃ。
くう~。。。
ぐやじいのう。ひ~。
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