「カーボンニュートラルCN・TCFDとトランジション・ファイナンス」シリーズ⑦
7月に開催した環境経営士対象フォローアップセミナーのテーマは「カーボンニュートラル
CNに向けた日本の政策」副題として2050CN実現に向けた金融施策-TCFD-トランジション・
ファイナンスでした。講師は国の政策立案者の講演からです。
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クリーンエネルギー戦略など直近国家戦略の動向
クリーンエネルギー戦略 中間整理 (概要)令和4年5月 経済産業省
⚫ 2050年カーボンニュートラル、2030年度温室効果ガス排出量46%削減という二つの野心的な
目標に向け、グリーン成長戦略、エネルギー基本計画、地球温暖化対策計画、パリ協定に基づく
成長戦略としての長期戦略を策定し、今後の進むべき方向性を示してきた。
⚫ クリーンエネルギー戦略においては、成長が期待される産業ごとの具体的な道筋、需要サイドの
エネルギー転換、クリーンエネルギー中心の経済・社会、産業構造の転換、地域・くらしの脱炭素化に
向けた政策対応などについて整理。
⚫ また、今回のロシアによるウクライナ侵略や電力需給ひっ迫も踏まえ、今後進めるエネルギー安全
保障の確保と、それを前提とした脱炭素対応に向けた対応も整理する。
第1章 エネルギー安全保障の確保
ロシアによるウクライナ侵略を受け、G7各国はロシアへの制裁強化に向け共同
歩調。ロシアからの石炭・石油輸入のフェーズアウトや禁止を含む、ロシア産エネ
ルギーへの依存状態から脱却することをコミット
⚫ 3月22日、東京電力・東北電力管内において、初めて需給ひっ迫警報を発令。
事案の検証と供給力確保、電力ネットワーク整備等の課題への対応が急務
⚫ 短期的な脱ロシアのトランジション(移行)、中長期的な脱炭素のトランジションに
向け、「再エネ、原子力などエネルギー安保及び脱炭素効果の高い電源の最大限の活用」など、
エネルギー安定供給確保に万全を期し、その上で脱炭素の取組を加速
エネルギーの今後の方向
- 資源 燃料 ・化石燃料のロシア依存度低減 ・燃料供給体制の強化 ・レアメタルの 安定供給体制強化 ・メタンハイドレートの商用化に向けた技術開発や、国内海洋における資源確保
- 電力の 安定供給 ・リスクを踏まえた供給力の確保 ・電源確保のための市場整備等 ・需給ひっ 迫時の実効性ある需要対策
- 省エネ・ 燃料転換 ・省エネ投資促進 ・ヒートポンプなど熱利用の高効率・脱炭素化 ・住宅・ 建築物の省エネ規制の強化 ・電動車・インフラの導入促進
- 原子力 ・再稼働の推進等 ・バックエンド対策(放射性廃棄物の処理処分と原子力施設の廃止措置の ことです。) ・研究開発、産業基盤の強化
- 再エネ ・再エネの最大限導入に向けた取組 ・地域間連系線の増強 ・デジタル化による系統運用の 高度化 ・蓄電池・DRの推進
- 水素・ アンモニア ・大規模サプライチェーンの構築 ・既存燃料とのコスト差・インフラ整備を 踏まえた支援 港湾 ・カーボンニュートラルコンビナート・ポートの構築推進 CCUS ・2030年までの CCS事業化に向けた事業環境整備(国内法整備、 政府支援策等) カーボンリサイクルの技術開発や実用化の推進
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