「カーボンニュートラルCN・TCFDとトランジション・ファイナンス」シリーズ㉒
7月に開催した環境経営士対象フォローアップセミナーのテーマは「カーボンニュートラル
CNに向けた日本の政策」副題として2050CN実現に向けた金融施策-TCFD-トランジション・
ファイナンスでした。講師は国の政策立案者の講演からです。
環境経営士Ⓡのホームページは「環境経営士」で検索をお願いします。
又はhttps://www.compact-eco.com/ で検索をお願いします。
「クライメート・トランジション・ファイナンスに関する基本指針」のポイント
⚫ 「基本指針」は、トランジション・ボンド/ローンとラベリングして、商品化するために考慮
すべき、基本的な考え方をまとめた手引き
⚫ トランジション・ファイナンスでは、脱炭素に向けた企業全体のトランジション戦略が重要で
あることを明記。
⚫ また、脱炭素に向けた経路が、科学的根拠に基づいたものであることも必要。
ポイント
⚫ 脱炭素に向けた企業の「トランジション戦略」やその戦略を実践する信頼性・透明性を総合的に
判断。
⚫ トランジション戦略は、科学的根拠に基づいたものであるかを示す必要が
ある。
⚫ 本指針では、国際的に認知されたIEA等のシナリオに加え、パリ協定と
整合的な各国のNDC、業種別ロードマップ等を参照。
(参考)鉄鋼分野①|技術ロードマップ
省エネ・高効率化技術:AI/IoTの活用/排熱・副生ガス回収/廃棄物の燃焼利用(プラ、タイヤ等)
/スクラップ活用/次世代コークス/効率性向上のためのコークス炉改修/高効率発電設備 等
(参考)鉄鋼分野②|技術ロードマップ
高炉法 連鋳・圧延 電炉 直接還元法
それぞれに 研究開発 実証 実用化・導入に具体的スケジュールあり
実証は2025~2030 導入は2050年となっている。
(参考)鉄鋼分野③|科学的根拠/パリ協定との整合
⚫ 本技術ロードマップは、2050年カーボンニュートラルの実現を目的とした我が国の各政策やパリ協定と
整合している。
⚫ 我が国鉄鋼業の競争力を維持・強化しつつ、着実な低炭素化と革新技術の実現・導入により、2050年
カーボンニュートラルを実現していく。
2020~2030
既に我が国鉄鋼業は世界最高水準のエネルギー効率を達成しているが、引き続き、
高炉法の省エネ等による着実な低炭素化を図っていく。また、需要が見込まれるエコプロダクツ等、競争力の
源泉である高級鋼を生産。その収益をもとに、将来的な脱炭素技術の研究開発・実証に取り組む。
2030~2040
更なる省エネ・高効率化に加え、COURSE50等の新技術を導入。
また、研究開発・実証を継続し、脱炭素に向けた革新技術の確立を目指す。
2040~2050
水素供給インフラやCCUS等が整備されることを前提に、水素還元製鉄等の革新技術の導入により、2050年に向けた
CO2の大幅な削減により、カーボンニュートラルを実現。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます