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社会的インパクト評価」シリーズ②

2021-03-24 10:05:27 | SDGs・CSR・環境経営

社会的インパクト評価」シリーズ②

 

  • 社会的インパクト評価

 

  • 社会的インパクトとは何か

 短期、長期の変化を含め、当該事業や活動の結果として生じた社会的、環境的なアウトカム(成果)

  • 社会的インパクト評価とは何か

「直接の結果(アウトプット)」と「成果(アウトカム)」の違いは何ですか?

  1. 「直接の結果(アウトプット)」はプログラムの実施回数や参加人数など、活動の直接の結果を示しますが、 「成果(アウトカム)」は子どもの学力の向上や社会情動的能力の向上など、受益者の変化を示します。 本手引きでは、「資源」「活動」「直接の結果」「成果」という言葉を上記の定義にしたがって使用します。

1.3 なぜ社会的インパクト評価が必要なのか

(背景) 国際的な潮流 資金の出し手の姿勢の変化:より成果を求める流れ

  • 2008年の金融危機をきっかけに、資金の出し手となる助成財団や投資家が、これまで以上に成果を求めるようになってきています。
  • 企業報告においても、企業の社会性を企業価値として捉え直し、発信しようとする非財務情報開示の流れがあります。 日本の現状 民間の資源を社会的課題解決に呼び込む必要性。
  • 急速な人口減少・高齢化が進展する中、社会的課題が多様化

・複雑化し、従来の行政中心の取組だけでは対応に限界があります。

  • このため、人材、資金といった民間に滞留している貴重な資源を呼び込み、営利・非営利を問わず社会的課題の解決に 取り組む意欲のあるあらゆる主体が公益活動の新たな担い手として評価され、その知恵や技術を最大限発揮し、成長できる環境を整える必要があります。
  • そのためには、まず担い手の事業・活動が生み出す「社会的価値」を「可視化」し、これを「検証」し、自らの組織・活動に 関する学びや改善、資源の提供者への説明責任につなげていく仕組み、すなわち社会的インパクト評価が公益活動の 基盤(インフラ)として定着することが不可欠です。
  • 公的部門における財政制約の高まりや、社会的課題の複雑化が進む中、民間の知恵や技術により、課題解決を図ろうとする流れがあり、社会的企業との協働の取組や社会的インパクト投資が急速に拡大しています。その前提とし て、事業や活動の社会的な価値を可視化する必要性が認識され、「社会的インパクト評価」が急速に普及しつつあります。

社会的インパクト評価は、民間の資金・知恵・技術により社会的課題の解決力を高める礎となります。

 

1.4何のために社会的インパクト評価を行うのか

 社会的インパクト評価を 学び・実施・改善 説明責任を果たす (アカウンタビリティ) 組織内部で社会的インパクトに係る戦略と結果を 共有し、事業・組織に対する理解を深め、 意思決定の判断材料を提供することで、 事業運営や組織の在り方を改善します。 外部の利害関係者(ステークホルダー)に 社会的インパクトに係る戦略と結果を開示します

1.5 どう社会的インパクト評価を活かすか (活用法)

 評価を実践し、活用することで様々なメリットが得られます。

 経営管理・意思決定

  社会的インパクトを最大化すべく、事業の改善や資源配分の意思決定に用います。

 資源獲得・成長

  目指す社会的インパクトの戦略や結果を開示することで、さらなる資源を呼び込みます。

 

  • 事業の検証を通じて、人材・資金の配置や配分の改善につながります。
  • 進捗や課題を把握することで、活動内容や目標を見直すきっかけにな ります。
  • 目標が共有されて活動に対する理解が深まり、関係者間の信頼向上 につながります。
  • 資源提供者等とのコミュニケーションが深まり、 人材や資金等を呼び込みます。
  • 投入資源と社会的インパクトの関係を明確にし、 有効性に関する根拠になります。
  • 自らが目指す社会的価値のメッセージの発信・PRが可能になります。

 

 

1.6 社会的インパクト評価実践の全体像

社会的インパクト評価 のためには

 まずはロジック・モデルを作る 評価する成果を考える 成果の測定方法を決める 評価のデザインを決める データを収集する データを分析する 事業改善につなげる報告をする。

 計 画 実 行 分 析 報 告 ・ 活 用 事業目標の実現に向けた、事業の資源、活動、直接の結果、 成果のロジック(因果関係)を整理します。 ロジック・モデルで整理した成果のうち、 評価の対象とする成果を選びます。 評価対象とした成果について、指標と測定方法を決めます。 どのように評価を行うかのデザインを決めます。 評価のデザインに沿って、決めた指標についてデータを集めます。 集めたデータを分析し、期待した成果が上がっているか、 課題や阻害要因を分析します。 分析した結果に基づき、事業を改善します。 結果を組織内外の利害関係者(ステークホルダー)に報告します。

 

第1章の振り返り あなたの組織では何のために社会的インパクト評価を行いますか。(目的)

また、どのようなことに活用しますか。(活用法)

この記事は日本経営士会 「環境経営士 ®」向けメルマガで発信している記事の転載です。

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