今回のテーマ:太陽光発電の買い取り価格が大幅ダウン
太陽光発電の買い取り価格がkw当たり40円が21円に下がったためか、将来の原発新増設を明記した法律改正を2017年度内に閣議決定を目指す。(今年の6月に経済産業省が発信)
東日本大震災後急拡大した太陽光発電が岐路に立っている。この要因を探っていくと自然エネルギーの弱点も原因となっています。
太陽光発電の買い取り価格が下がった理由
① 高値で売電できる権利を保有するだけで、実態的にビジネスを手掛けない事業者を排除する法改正が4月に施工された。これにより2800万kw発電計画が失効した。これは一般家庭の1割、560万世帯が匹敵する。固定価格買い取り制度は2012年より40円/kwで始まったが、岐路に立たされている。
② 太陽光発電以外のコスト、例えば電力会社の電線につなぐ接続工事費高騰、例えば2億円のメガソーラー(1000kw以上の太陽光発電設備)に対して、同価格になることもあったり、蓄電池を義務付ける電力会社が出てきた。
③ 電力会社にとっては安定的な電源として取り込むための調整が容易ではない。
④ 現在平均的に買い取り費用の一部、月700円を一般家庭が電力会社に払っているが、この価格が更に増えると国民負担が増え政府が矢面に立たされる。
⑤ 太陽光パネルの生産会社は上記の状況から京セラは今春休止、昭和シェルの関連会社ソーラーフロンテアは3割減産など縮小、中止を決めた。
上記とも関係することだと思いますが、2017年6月9日の日本経済新聞の記事によりますとエネルギー基本計画に原発の新増設を明記する。しかし2030年度の電源構成は維持するとして2017年度内に閣議決定(政府の基本方針が決定され、この後国会審議がされ、法律が制定される)を目指すとしています。
電源構成は石炭、天然ガスなどの火力発電は約56%、再生エネルギーは22~24%、原子力は20~22%です。
パリ協定を踏まえ温暖化ガス削減に注力、将来の原発新増設、建て替えの必要性を明記、原子力、地熱、石炭は重要なベースロード電源とし、再生可能エネルギー導入を加速させる。核燃料サイクルは引き続き推進する。
この記事は(一社)日本経営士会発行の「環境CSRニュース」で配信した記事の一部です。
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