ひーさんの散歩道

道には、様々な歴史や文化が息づいている。
歴史に触れ風景に感動し忘れていた何かを探したい。

陸奥総社宮/多賀城市

2009年04月25日 07時27分31秒 | 多賀城の散歩道
陸奥総社宮 (むつそうしゃのみや)


ここは多賀城政庁跡から北東に位置する。 鬼門に当たる場所

以前の記事のアラハバキ神社の近くです。



興味のある方は
神亀元年(724年)に多賀城に国府が創建されてから177年後の延喜年号になると、第60代醍醐天皇(ダイゴテンノウ)の勅命により、律令政治の基本となる延喜式(エンギシキ/全50巻)の編纂(ヘンサン)が始まります。
その延喜式内社(エンギシキナイシャ)として記載されました。

国府のある旧宮城郡には、志波彦神社(シワヒコジンジャ)と鼻節神社(ハナブシジンジャ)の名神大社2社と、伊豆佐比売神社(イズサヒメジンジャ)、そして、多賀城鎮護と陸奥国の鎮めである鹽竈神社に対する執奏社の性格をもつ多賀神社がありました。

しかし平安初期以降、多賀神社だけが史上よりその名を消してしまいます。
これについて、佐藤信要の『封内名蹟志』には、「多賀神社在 塩竈村 四座之一、今の鹽竈一の宮也、郷説には浮島の明神(現在の浮島神社)なり」とし、多賀神社を鹽竈神社又は浮島神社とする文献も見られる。
私的には、前記の通り鹽竈神社への執奏社の役割がある神社が鹽竈神社であるのは、矛盾していると思うので浮島神社説が有力ではないのかと思います。
多賀神社は多賀城廃寺の横にあるのですが消えた多賀神社をその地に祀ったのでしょう。
多賀神社の候補とされる神社や石碑は多賀城跡卑近にいくつか見られます。
総社宮は以前奏社と記していました。またここの住所もそうです。
多賀神社が総社宮であることも考えられます。


平安中期になると総社という制度が全国的になるにしたがって、陸奥国においてもこれにならい総社が建立されました。

つまり、多賀城にもっとも重要かつ支えある多賀神社の地を総社とし、多賀の神(伊弉諾神、伊弉冉神)を総社中に編入し、あわせて陸奥国内の100社の神々を勧請して、陸奥国一ノ宮の鹽竈神社密接な関係を持つ陸奥総社宮が新たに鎮座しました。         

創建ははっきりしていませんが、平安後期頃ではないか?と宮司様から聞いたことがあります。
歴代の国司の奉斎するところでありましたが国府は多賀城から移っていきます。その後、鎌倉時代となっては奥州留守職伊澤氏が代わり祭祀料として三千刈の斎田を寄進したといわれています。
しかしこのことは天正頃廃絶したそうです。

実は、現在の宮司様は18代目です。つまり江戸時代からと聞きました。
伊達家の当主は政宗公(貞山)から現在18代目です。それを考えるとほぼ合致します。

伊達家がこの地に封ぜられるや当社の再興に意を注ぎ、現在にいたるわけですが、鎌倉から一時途切れたことがわかりますね。

総社宮には古文書が残されていなく歴代の流れはわからないと話していました。







鳥居をくぐると階段がありました。これだけの階段なのに、男坂と女坂にわかれてました。
以前の記事

鹽竈神社のようですね勿論、規模は全然違いますが・・・

左の狭い階段が女坂です。


拝殿に向って右吽形・左阿形です



 



御祭神


 主祭神:八塩道老翁神  八塩道老女神

 奈名塩老翁神  金 山 彦 神  奥 津 彦 神  若 狭 彦 神

 奈名塩老女神  金 山 姫 神  奥 津 姫 神  若 狭 姫 神

 伊邪那岐神   大 日 霊 神  猿 田 彦 神  大 国 主 神  事 代 主 神

 伊邪那美神   天照皇大神   大 年 神  保 食 神  応 神 天 皇

 アラハバキノ大神威      高 龍 神  闇 龍 神     

 ツボケノ大神威        陸奥国一百座の神々 ・・・  


名神大社十五社と一宮
 
栗原郡 【志波姫神社】                 柴田郡 【大高山神社】        
 
宇多郡 【子眉嶺神社】                 行方郡 【多珂神社】         
 
安積郡 【宇奈巳呂和気神社】             会津郡 【岩代国一宮 伊佐須美神社】   
 
桃生郡 【計仙麻大島神社】               玉造郡 【拝幣志神社】       
 
牡鹿郡 【零羊崎神社】                  色麻郡 【伊達神社】         

宮城郡 【陸奥国一宮 志波彦神社】          宮城郡 【鼻節神社】         
  
苅田郡 【刈田嶺神社】                  信夫郡 【東屋沼神社】       

白河郡 【陸奥国一宮 都都古和気神社】       胆澤郡 【陸中国一宮 駒 形 神 社】   

白河郡 【陸奥国一宮 石都都古和気神社】


主祭神が八塩道老翁神となっていますが、宮司様の話では、京の都から遠いところという意味もあるそうです。
一般的には鹽土翁神と同義と見ているようです。






拝殿に向って左側・・こちらにも狛犬がいるではありませんか。





チョット小振りで古そうですが、年代不詳・・・あまり巻き毛がありませんね。

おや! 狐の狛犬が・・・いや狛犬とは云わないか?
こちらには、神抜きされたお稲荷さんが集められていました。
そして、真新しい狛犬さんも・・・・
 


狐の場合、狛犬の阿吽と違い、片方が巻物をくわえ、片方が宝珠をくわえているのが典型的な狐像のようです。
ここも典型的なパターンのようです。
それでは、何故稲荷神社の眷属はキツネ(正確には白キツネ)になったのでしょう。
稲荷の祭神である御饌津神(みけつ)=[食の神]を三狐神(みけつ)と書き間違えたことが発端と言われています。

 これは、伊勢神宮の由緒を述べた書物で、通称「神道五部書」と呼ばれるものの一つで「伊勢二所皇太神宮御鎮座伝記」に「素盞烏尊の子・宇賀之御魂、またの名を専女(とうめ)、三狐神」と記されています。

実は、御饌津神を三狐神と書き、専女ともいうと述べているわけです。
専女=老女または、老狐の異称です。
あえて専女と補足していることで、意図的にキツネとしたようです。
・・・・稲荷神についてはまた後ほど・・・・












総社宮御神木

陸奥総社宮 Shinto shrine



ホームページ「多賀城

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12 コメント

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Unknown (桃源児)
2009-04-25 08:32:42
神様が写っている写真ですか、心霊というよりも神霊というべき写真かもしれませんね。
神様に愛されている女性でしょうね。奉仕したくなるのもわかります。
キツネは稲荷神社だけかと思っていました。そういういわれがあるんですね。
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ほぇ~ *o* (ぐずら)
2009-04-25 09:18:52
ひーさんの出逢ったオバチャンは、そのありがたい写真をいつも持ち歩いているんだべがぁ・・・?

ところで総社宮さんのお狐さん立派です!
んでもオラ方の町のとあるお稲荷さんには、思わずニヤケちまうお狐さんが・・・
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桃源児さんへ (ひー)
2009-04-25 13:59:28
地元に密着した神社というか、たまに見かけますね。
屋敷の隅にあるお稲荷さんを納めている場所ですね。
でもあの写真には驚きました。
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ぐずらさんへ (ひー)
2009-04-25 14:03:47
なにすや!?
どごっしゃ例の地図さ載ってるすか?
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いのり ()
2009-04-25 20:16:02
キツネの狛犬さんはとてもリアルですね。

古いものを見ると感じるのですが
昔は今よりも神仏に祈ることで
心の平安を保ったのでしょうね~。
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林さんへ (ひー)
2009-04-25 21:58:48
昔の人の方が信心深く、大事に扱っていますね。

祈る心は大事ですね。
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えへへぇ~ (ぐずら)
2009-04-25 23:51:11
例の地図に印しも付いてっけど教えなぃ~
東宮浜地区内のお稲荷さんとだけ言っとくよぉー ♪
んでも地図作ってから町内の神社ば順々に巡ってんだげんと
いろいろ地域ごとの特徴があっておもしぇよぉ~
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ぐずらさんへ (ひー)
2009-04-26 05:51:05
あまり小さいと何もないところも結構あるんだよね。
賽銭あげろよ!
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ここにもお稲荷さんが (クロンシュタット)
2009-04-26 06:17:00
時々登場しますカミさんの実家。
庭の奥、竹やぶの隣りに、それは小さなお稲荷さんがございます。
周辺には大ぶりのみかんの木が何本か植えられています。
竹やぶは今年も竹の子を供給してくれ、我が家の冷蔵庫にてんこ盛りです。
大型マンションに囲まれ、そこだけ都会の中の空白地帯になっています。
写真は写しませんけれどもね。心霊現象に弱くて・・・
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クロンシュタットさんへ (ひー)
2009-04-26 06:28:26
かぐや姫…いるかも?
かみさんの実家にも竹薮があって貰うんですよ。

竹の子は美味しいですよね。

屋敷のお稲荷さんは粗末にできませんね。
写真はやめた方が良さそうですね。
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