お店のディスプレイで箸に目が止まった。
探していたわけではない、無くて困っていたわけでもない。
だから止まった目をひきはがしてそのまま先にゆこうとして。
また目を戻してちょっと待てよ、と思う。
値段は高くない。
品質も普通。
だけど悪くない。
なんだか好き。
なくて探してもなかなか見つからない「これでいい/これがいい」という感触。
今必要ではないもの、気になるもの、好ましいものを自分のために買い求める、ことをあえてしていこうと手にとった。
そうでないとなんというか、もうそういうものを見つけることもできなくなりそうな気がして。
そういう感じを与えられたのに無視していたら失われていく。
出会うというドアが開けられたのにその恵みを受け取らなかったら、もうドアは開かない、ドアに巡り会わない。
そんな気がして。
そうしたらその何日かあとにお茶碗をみつけた。
躊躇の時間はこの前より少なく、もう少しスムーズに買うことができた。
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