歴史に学ぶ人事・経営論

横浜の社会保険労務士・行政書士関口英樹です。

部下を罰する方法の件

2015-03-19 09:14:16 | 日記
ところでみなさんの会社では、規則を犯した社員をどのように罰しますか?
あるいは指導をしますか?
二代目将軍徳川秀忠の老中土井利勝(総務部長的立場)が、規則を犯した部下を見事に反省させたエピソードをご紹介します。

当時、タバコが流行し、江戸城内でも武士たちがしきりに喫煙した。
ところが秀忠はタバコが大嫌いであった。
そこで城内取締の任にある利勝を呼んで、城内タバコ禁止令を出すよう命じた。

ところが武士たちは、禁令を守ったわけではない。
使われていない部屋を見つけ、「かくれのみ」をしたのであった。

ある日、利勝のもとに「かくれのみ」をしているという密告があった。

その密告を受け、利勝はその部屋に入っていったのだ。
かくれのみをしていた武士たちはビックリし、慌てて煙を払った。

城内取締の老中がいきなり入ってきたのである。
「厳しいお咎めがある」
と皆、真っ青になった。

しかし利勝は、
「わしにも一服くれ」
とのんびり言うのであった。

そこで武士の一人がキセルに火をつけ、恐る恐る差し出した。
利勝は胸いっぱいに吸い込み、プワーっと煙を吐き出した。
「やっぱりかくれのみはうまい。邪魔したな」
と言って出ていったのだ。

武士たちはぽかーんとし、互いに顔を見合わせた。

これを聞き、ひどく立腹した秀忠は利勝を呼びつけ、
「取締りの任にあるお前が、先に立ってかくれのみをするとは何事だ」
と怒鳴りつけた。
しかし利勝は目撃した武士たちの名もいっさいもらさなかったのだ。

この話が武士たちに伝わると、かくれのみをしていた武士たちは反省し、
「もうかくれのみはやめよう」
と合意し、そろって利勝の御用部屋に謝りにいったのだ。

やがて、この話が城内に広がると、逆に利勝は秀忠に願い出た。
「江戸城の一角に正式な喫煙所を設け、時間を限って喫煙を認めてほしい」

秀忠も利勝を怒鳴りつけたことを反省していた。
「分かった。そのように取り計らえ」
とうなずいたのだった。


私関口は、利勝のように人徳人望により、部下を指導することなどできません。
また、部下の指導・管理は難しく、正解などありません。
叱ればいいのではなく、罰すればいいのでもありません。
みなさんの会社でも、このようなエピソードや指導法などありましたら、関口に教えて下さい!



~企業法務手続~
社会保険労務士・行政書士 関 口 英 樹
〒221-0001
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エルメスの経営危機

2015-03-04 08:52:27 | 日記
みなさんはエルメスがお好きですか?
関口はエルメス製品に興味はないのですが、時代の流れに揉まれながら発展しているエルメスの歴史に、非常に興味があるのです。

エルメスは言わずと知れたフランスの皮革製品・服飾グループの持ち株会社である。
そのエルメス、1837年に創業した老舗で、もともと馬具製造メーカーだったのだ。

当時のパリは改革期であった。
上流階級の人々はパリ郊外に屋敷を構え、パリの中心部を高級な馬車で行き来するようになった。
さらに乗合馬車が普及すると、馬車は上流階級のみの乗り物ではなくなっていった。
このような中、馬具の製造は、当時の花形職業だったのだ。

しかし3代目のエミール・モーリス・エルメスの代になると、自動車が普及しだす。
ヘンリー・フォードが、自動車の大量生産を開始したのだ。

「このままだと、馬具製造業は危うい」
とエミールは考えた。
実際に1920年ころには、
交通手段は馬車から自動車へと急速に変わっていった。

そこでエミールが行き着いたのが、
「自社の技術をトランクやバッグに活かすこと」であった。

この改革が大成功だったのだ!

当時、自動車に乗っていた人たちは上流階級の人たちであり、かつてのエルメスの得意客であった。
さらにバッグの製造に、これまでエルメスが培ってきた馬具製造の技術が活かせるのだ。

エルメスは、自社の技術を活かす形で、新たな事業に乗り出し、発展を遂げるのであった。

これは、現代の会社経営も同じなのです。
時代の流れによって自社の強みを活かす形で、改革していくことが必要なのだと考えています。

みなさんの会社でも、時代の流れにそった思い切った改革をされてますか?
そのような改革をぜひぜひ関口に教えて下さい。
みなさんのご連絡、お待ちしてます。





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