歴史に学ぶ人事・経営論

横浜の社会保険労務士・行政書士関口英樹です。

報奨金制度について

2017-03-22 08:00:11 | 日記
薪を背負い、寸暇を惜しまず勉学に励んだ二宮尊徳(金次郎)。
神奈川県小田原市に、農民の子として生まれた。
大人になると、農村復興の指導者として、数々の疲弊した農村を復興させた。
幼い頃から励んでた勉学を、財政再建コンサルとして、見事に開花させたのだ。

ある時、尊徳は小田原藩家老の服部十郎老兵衛に呼ばれる。
破産寸前となった服部家の、財政立て直しをお願いされたのだ。
尊徳は、口出しをしないことを条件に、引き受けた。

しかし尊徳といえども、打ち出の小槌など持っていない。
そこで、十郎老兵衛はもちろん、使用人たちに対して、質素倹約を命じた。

使用人に対しては、薪の数を減らして米を炊く方法を指導した。
食材は無駄にせず使用し、なるべく安く仕入れるよう指導した。
そんな尊徳の指導に対し、使用人たちはふてくされるばかりで、一向に改革が進まない。

では、尊徳はどうしたのか?
それは「報奨金制度」だ。

薪を節約した者に対して、節約した分のお金を与えた。
食材を安く仕入れた者には、浮いた分のお金を与えた。
自分の利益になると分かった使用人たちは、積極的に節約するようになったのだ。

これは現代の会社でも同じではなかろうか?
社員たちにとって、会社のお金は自分のお金ではない。
会社の備品、消耗品を無駄にしようが、自分の懐は痛まないのだ。

では、どうすれば、自分のことのように動くのか?
人心掌握に長けた尊徳に学ぶことが多いと思うのだ。

皆さんの会社では、皆さん自分の問題として、
取り組んでらっしゃいます。
それは皆さんの尊徳のようなお人柄が表れているのでしょう。

人心掌握で心掛けていることについて、関口に教えて下さい。




4月から、健保料率と、雇用保険料率が変更になりました。
9月には厚年料率が改正されました。
毎年数回、必ず改正される労働法令の改正に、対応できてますか。

建設業の方へ
28年6月から、「解体工事業」の業種が分離・独立しました。
「とび土工」の資格で、解体工事をすることはできなくなります。

ご質問は、遠慮なく。


~中小企業の法務担当~
社会保険労務士・行政書士 関 口 英 樹
〒221-0001
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トップの器について

2017-03-14 14:49:18 | 日記
徳川家が豊臣家を滅ぼすために戦った大阪の陣。
その大阪の陣の前、大阪城で豊臣家幹部による軍議が開かれていた。

兵法に明るい真田幸村は、場外での野戦を主張した。
単なる籠城では、勝ち目はないと考えたのだ。
籠城は、援軍が期待できる時に有効な作戦であり、今回のように援軍が期待できない戦では、利かないのだ。

幸村は、兵法孫子の言う先手必勝こそ大切と考え、徳川家の軍備が整わないうちに先制攻撃をしかけるべきだと主張した。

しかし豊臣秀頼の母淀君など豊臣家首脳陣は、籠城戦を譲らなかった。
故太閤秀吉が築いた大阪城に、絶対の信頼をおいていたのだ。

幸村がいくら城外戦を主張しても、取り入れられることなく、大阪方の方針は、籠城策に決定してしまったのだ。

その結果どうなったかは、歴史の事実(大河ドラマの)のとおりだ。

歴史にIF(イフ)はないが、
もし豊臣家首脳陣が幸村を信頼し、戦略全般を任せていれば、歴史はかなり違ったことになっていたのではなかろうか?
つまり、使う側の器の大きさ、度量が要求されるのだ。

これは現代の経営も同じではなかろうか。
会社は、経営者の器以上に大きくならないのだ。

皆さんの会社におかれましては、ぐんぐん伸びており、社員さんもいきいきと働いてらっしゃいます。
それはひとえに皆さんの器の大きさによるものなのでしょう。

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