故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

夜の上野公園

2015-01-08 04:54:18 | 思い出話

私は、何かあってはいけないと、
いつも避妊具を財布に入れて持ち歩いていました。
結婚前のことです。

ある時、財布を落としてしまいました。
口の悪い先輩がいち早く拾い、中身を点検しました。
もう、遅い。
先輩は大きな声で、「これは何だ。」と言い、
周りの人に見せて歩いていました。
財布には、使われないためにくっきりと丸い輪のあとが付いていました。

その先輩に、パブリカを借りました。
恩寵上野公園で、夜を明かしました。
早朝に、グラウンドの予約を取るためでした。

夜の10時頃のこと、寒い中アベックが通り過ぎていきました。
暗闇に消えました。

ささっと何か動きました。二つの陰でした。
その衣装は黒づくめでした。肘宛てに膝宛てをしていました。
ははあ、出歯亀だなとすぐに気づきました。

私は、シートに身を沈めました。

二人は、忍者のように斜めに歩を運んでいました。音を立てませんでした。
しかし、後ろの男の動きはちとぎこちないのです。
前の男が、時々注意しているようでした。
躓いて転んでしまいました。怒られていました。
どうやら、見失ったようでした。

痴漢の師匠と弟子でした。
暗闇に消えていきました。

新入社員のころ、上野公園で朝から読書でした。
シートを敷いて、ひたすら夕方を待つのでした。

花見の宴もたけなわ。
知らない親父が混じっていました。

2015年1月8日
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