5月も半ばを過ぎ、気温も上昇の一途をたどっています。
良い天気の中、大阪のTさんと兵庫県北部の山地帯に行ってきました。
今年はA山北斜面1回
同じくA山南斜面1回
異なる山塊B山2回の計4回の訪山をしており
今回の記事は5月14日のB山と
5月21日のA山南斜面の様子を画像中心に書きました。
↓ 左B山:約10mm 右A山北斜面:約12mm
また、河原にてマグソクワガタも観察しましたので
前記事「マグソクワガタ2017年No.2」にその様子を後日追記します。
B山のコルリクワガタ
日時:2017年5月14日 15時過ぎ~17:20
天候:曇り 気温:麓で25度
標高:約970~1000m
Kさん同行
1週間前と比べ、林道の雪は少なくなっていましたが
それでも車は途中から行けません。
日陰になると肌寒く感じる場所もありました。
標高970m付でブナひこばえの枝に付く小さなオスを発見。
ネットで衝撃を与え、すくおうとしますが落ちません。
まったく動きません。
仕方なく手で捕獲。
すぐ近くのひこばえでもオスを発見しましたが
こちらも動かず、手で捕獲しました。
↑↓ 動かない
曇り空で気温もやや低めのときはあまり活動的ではありません。
その後も入念に探し歩いたつもりですが
1頭も発見することなく下山することになりました。
↓ B山のコルリクワガタ 9.5~10.5mm
↑ 体色は見る角度や光によって変化
B山では計4頭のオスしか見ていませんがどの個体も小柄でした。
また、脚部欠損個体もありました。
A山南斜面のコルリクワガタ
今年最初に行ったA山北斜面側は
落石の恐れがあるため現在通行止めになっています。
↓ 北斜面入口付近の養蜂風景
日時:5月21日 15:20~17:35
天候:晴れ 気温:25度くらい
標高:950~1050m
Tさん同行
標高1050m、日当たりのよいところで多数のコルリを発見しました。
ここは良く発生しており、オスは総体的に大きく、12mmを超える個体や
大型メスもいました。
↓ メスの奪い合いはかなり激しい
↓ 一旦離れるが まだあきらめてはいない!
↓ 戦いに負けて枝を下る
↓ 異なる樹種でも後尾中発見
オスの飛来は、16過ぎまで続きました。
メスの飛来も1頭ありましたので恐らく今週内が発生のピークだと思います。
↓ オスは気性が荒く、大あごを目いっぱい利用している
↓ この種の警戒心は弱く感じる
↓ コブヤハズがネットに付いていた! オス
↓ 左は別の河原で発見(メス) 右は同上
↓ 日当たりの悪いところは寒い
↓ 良いひこばえが少ないながらも残っている
昨日は、短時間で沢山の個体を見ることが出来
濃い目の一日となりました。
一昨日に続き、コルリクワガタを探しに行ってきました。
今日は一昨日の山とは違う山塊でB山
2名での出動です。
日時:2017年5月7日 13:00~15:40
天候:晴れ・風~時々強風
気温:麓で25度
標高:950~1000m
とにかく強風
林道には残雪があり途中で徒歩になりましたが
一昨日の山より雪は少なく
また、ところどころ落石や倒木などもありましたが
時別危険を感じるほどではありませんでした。
ブナの芽吹きは様々で
状態の良いひこばえも少なからず発見できました。
ただ、風は常に吹いている状態で時折り吹き上げる強風は
虫の飛べるようなものではありません。
これではまずスイーピングは難しい。
枝やひこばえに潜る個体を探すしかありません。
やっと見つけた
半ばあきらめムードの中、3キロほど歩いたところで
枝につかまる綺麗なものを発見。
わあーおった!
思わず声が出ました。
↓ 14:30 強風で全くピントが合わない
↓ 落下
この山の知名度は低いのですが
コルリやルリクワガタなどの公式な記録が残る偉い山です。
ヒメオオクワガタなんかもいます。
GWあたりには過去2回来ているのですが見つけたのは今日が初めて。
タイミングよかったのでしょう。
その後、接近する他の木や少し離れた木でも追加個体がありました。
↓ 自宅にて撮影
↓ 5月5日採集異なる山塊
↓ 本日採集 5月7日
ただ、残念なことに今回もメスが見つかりませんでした。
発生後期ではないと思いますので
できたならシーズン中にもう一度探してみたいと思います。
↓ 途中で見つけた何者かの産卵痕?(2幼虫回収)
あきらめかけたときの発見は、帰りの3キロが苦になりませんでした。
車にリュックを積み、エンジンをかけたのは15時後半
気持ちも新たにマグソクワガタの河原に向かいました。
今回は、画像の一部をご一緒した大阪のTさんからお借りしました。
一昨日のKさん、Tさんお疲れ様でした。
明日から仕事!
昨日は3名で県北部の山地帯に行ってきました。
今年のコルリクワガタ探しです。
日時:2017年5月4日 14:20~16:15
天候:晴れ時々微風 気温麓で25度
標高:約700~900m
A山北斜面、大荒れの林道
14時前やっと山の麓にたどり着き、小石や木の枝が散乱する林道をくねくね登っていくと
早々に路肩は白く、予想以上に多くの雪が残っていました。
今年の大雪のせいでいたるところで落石や小規模ながけ崩れ、倒木など
大荒れの林道となっていました。
途中山の関係者とすれ違ったっ際
「この先は雪で行けませんよ」と知らされ
「では歩いて登ります」と答えたら
「斜面に作られた道やから足を滑べらせたら谷底まで落ちますよ!」
よく知る場所だけに直球が胸に刺さりました。
この分では6月に入っても残雪が見込まれます。
↓ 標高750mあたりで林道は塞がっていた
↓ 右は深い谷
↓ 雪解け水の大落下
↓ 山はさくらの季節
オス発見!緑!
林道を斜めにする残雪には人の歩いた形跡がなく
鹿やタヌキなどの足跡だけが目立ちました。
そして、標高900mあたりになるとアスファルトの部分は完全になくなり
ただただ雪が積もるのみで林床の大部分は雪に覆われていました。
半袖では寒く感じます。
↓ コルリが出てこれない状態
↓ 中央に立てかけた竿の長さは約3m
↓ 900mあたりでは林道の残雪は1m近い
↓ 人が入れるサイズの空洞
さて、肝心のブナ芽吹き状態はというと
日当たりのよいところや高木の樹冠は既に葉が開いており
日陰や、低い小さな木はまだ芽吹きしていません。
この状態ではコルリは厳しいと判断し、900mあたりで折り返すことにしました。
途中、よさそうなひこばえをいくつか見ていると
いました! 細い枝に緑のやつが。
↓ 今年最初の1頭
他にも飛んでくるのを期待してしばらく観察しましたが
全く気配なし。
ひこばえの中に潜るメスも探しましたがどこにもいません。
↓ コルリのいたひこばえ
そうこうしているうちに車までたどり着き
重いリュックをおろしました。
この山で沢山のコルリを見るには少し早かったようで
あと1週間くらいすると増えているとはと思いますが
荒れた林道が開通する保証はありません。
今年のコルリは厳しいかも・・・
↓ 標高850m付近
↓ アカアシご神木倒れる
↓ 落ち帰り撮影
↓ Kさんが倒木からアカアシペアを採集
↑幼虫はアカカシではなさそう
↓ 朽ち木よりコクワガタのメス
おまけ マグソクワガタの河原
帰りにマグソクワガタの様子を見に行きました。
時間:17:20~17:45
日は陰っており、河原の温度も下がっていました。
砂浜に例の黒い虫は多数現れていましたが
マグソクワガタの姿はありませんでした。
↓ 黒いムシ(ゴミムシダマシ)
↓ 流木が増えており、環境は良い方向へ
一昨日、コルリクワガタが羽化しているのを確認しました。
今年7月の記事「コルリクワガタの産卵」の続きです。
↑↓ 2016年5月野外
↓ 今春 飼育下
仮割り出し
今年7月初めの割り出しでとりあえず幼虫3頭は確認できたので
再び産卵木をマットに埋めて管理していました。
↓ 7月の割り出し
↓幼虫管理
一昨日の割り出しでは小型ながらも青系の
オス1頭がマット内で羽化しているのを確認しました↓
↓すぐ潜ろうとする
マット内で確認できたのはそのオス1頭のみで
朽ち木は崩していないのでその中はどうなっているのかは判りません。
本当は蛹の状態で取り出したかったのですが1か月ほど遅かったようです。
新成虫はとても素早く動き回り体は既に固まっているようでした。
↓飼育では産卵から5ヶ月ほどで羽化
取り出した新成虫を容器などで管理すると早死にすることがあるため
再びマットに埋戻し来年春まで自然温で越冬させます。
朽ち木作り
埋めていた朽ち木は表面こそ柔らかくなっていましたが
深層部にかけてはまだ硬そうに感じました。
↓ 硬すぎ?
朽ち木が硬すぎるときはマット内で羽化していることがあります。
もしかしたら今回もその影響かもしれません。
本当は、マット飼育の方が良いのかもしれませんが
来春は質の良い?産卵木を使えるよう
オオクワガタなどには敬遠されそうなホダ木を
水分多めのカブトマットに埋め込んでおきました。
⇓ 多水分マット
⇓ 完全に埋めて春まで保管
↓ 2016年5月野外
昨日は「コルリクワガタ2016」で書いた
コルリクワガタ〇〇山個体群の割り出しを行ないました。
*ここでは後に分類に変化があっても認識できるように
コルリクワガタxx山個体群として位置づけています。
産卵木のこと
一般にクワガタ飼育における産卵木というと
クヌギやコナラなどの白く枯れた物を指しますが
コルリクワガタはそういった朽ち木より黒くよく腐食した朽ち木に好んで産卵をします。
↓コルリクワガタの産卵痕(7月2日)
したがって、コルリクワガタのブリードはこのタイプの朽ち木さえあれば
決して難しいものではありません。
また、温度管理に関しても春先という季節柄常温で十分対応できます。
市販の産卵木を黒枯れにするには
他種の割り出し破片や、長年放置していた産卵木など
カラカラ・スカスカ、所謂汚い朽木(?)
通常では使用を避けたいような朽ち木を1日程度水につけた後
よく発酵した黒いようなマットで埋めて数カ月~1年ほど寝かすと
表面~浅層が黒みがかったそれらしい朽ち木になり易いです。
その際、埋め込に使うマットの水分量は軽く握って水が滲みでるくらい多くします。
下の画像は、1年以上放置しておいた市販の産卵木
水につけるとほどよく黒く、柔らかくなりました。
↓使用した朽ち木
↓中央の(・)が産卵痕
コルリの産卵セット
水に半日ほど漬けた黒っぽい朽ち木を水分多めのマットで埋めるだけ
それだけです。
容器は500mmプリンカップでいけます。
↓プリンカップの産卵セット、乾燥注意!
↑今回使用したメスは、小型で緑がかった綺麗な個体が含まれています。
野外個体は、既に交尾済ですが一応 オスと同居させます。
↓餌はゼリーやリンゴ
成虫の寿命は長生きするメスで1か月程度。
産卵は早ければセットした当日から始めます。
メスがマットに潜って出てこなければまず産卵しています。
オスの姿が見えなくなったときはマット中でメスと一緒にいます。
また、産卵中のメスは不用心で観察しやすいのが特徴です。
メスは朽ち木がマットに埋もれたところに好んで産卵するため
乾燥を嫌うことが推察できます。
↓産座は木目に対して垂直
↑水分が木目に添って伝わり、保水効果が得られるものと考えます。
↓赤〇内 卵
↓初齢幼虫は極めて小さく、繊細です
↑↓7月2日でこの状態(3頭)
コルリをはじめとする小型種の幼虫は終齢でも非常に小さいため取扱に注意が必要です。
ましてや初齢ともなると少しの衝撃でつぶれたり
傷をつけてしまうのでできれば翌春まで割り出さず見守るか
或いは秋ごろに割り出しを行なうのが無難です。
私の場合、上記理由により幼虫の全回収はせず
とりあえず幼虫の存在が確認できたら割り出し終了。
未回収の朽ち木も一緒に水分の多めのマットで埋めてまとめ飼いをします。
↑↓乾燥は天敵!
その後の飼育は管理温度が27度を超えないよう注意しながら
当年の挽秋に羽化するのを待ちます。
*朽ち木画像は、撮影のためマットを水で洗い落したので水分が非常に多く見えます。
実際は光るほどの水分量ではありません。
紫外線照射
コルリクワガタは春のよく晴れた日に多く見られます。
↓角度により若干の色の変化があります(2015,Leg)
↓オスは青~緑系、メスの前胸背板は緑~紫~(2015,Leg)
野外観察では、天候が曇りがちになると
心なしか飛来数も少なくなるような気がしています。
コルリクワフガタもまた、蝶や一部の昆虫のように紫外線を利用して
情報のやり取りをしているのではないかと思い
紫外線を照射してみました。
↓紫外線照射(LONG WAVE 3650Å)
↑右下部発光体は蛍光染料含有の反射サンプル紙
結果は、特に反射(紫外線)しているようには見えず、大方黒っぽく見えました。
今回は標本に照射しましたが来期には生体に照射してみたいと思います。
余談
5月に採集したコルリクワガタ♂生体と
同月採集のマグソクワガタ♂生体を現在冷蔵庫(5±度)で保管しています。
過去にも同じことを試みたのですが途中で冷蔵庫が故障してしまい
結果を出せませんでした。
今年は7月中ごろまで保管を続け
真夏にコルリクワガタ・マグソクワガタの生体観賞をもくろんでいます。
特にコルリクワガタは採集時の状況からして、摂食・交尾をした個体と思われ
体内には採餌した内容物が残留している可能性があります。
果たしてそういった個体が再び2か月以上の低温期をやり過ごせるかどうか?
気になるところですが、あと半月、持ちこたえてほしいものです。
↓休眠中のコルリとマグソ(7月2日撮影)
*紫外線照射機器:
MANASLU-LIGHT LONG WAVE 3650Å
今年もコルリクワガタの季節がやってきました。
GWの晴れ間に県北部の山地帯に行ってきましたので
昨年に引き続き、その時の様子を綴ります。
尚、ここでは後に分類に変化があっても認識できるように
コルリクワガタxx山個体群として位置づけています。
特記
今年の山は、谷にも林道にも残雪がほとんどなく
観察域で残雪か見られたのは林道沿いで2か所のみ
しかも膝くらいの高さで小さな塊だけでした。
↓これくらいのが2か所だけ
また、滝の水量も少なく、一部の沢は涸(か)れていました。
春の〇〇山を訪れ初めて16年以上がたちます。
毎年、今年はどこまで登れるだろう?
などと思いながら進むのですがこんなGWは初めてです。
5月2日の様子
時間帯:12:10~14:45
天候:晴天・殆ど風なし
標高:800~970m位
麓の温度29度・現地の温度23度~
この日は半袖でも暑いくらいの良い天気です。
風もなく、沢山の昆虫が飛び交っており期待が膨らみます。
標高~850mくらいではブナはほぼ開いており
コルリのホストとなりそうなブナひこばえ(以下ひこばえ)は見当たりませんでした。
よさそうなひこばえがちらほら見つかり始めたのは
標高900mを超えたあたりからです。
しかしながらコルリの姿を見つけることはできません。
徐々に標高を上げて行くと950mを超えたあたりでようやく1ペア発見!
暫く観察を続けるといくつか飛来してきます。
そこは、昨年記事にした「コルリクワガタ最後の砦」あたりです。
↓今年の5月2日
↑下部の白いところは日差しによるアスファルトの反射で
周辺には全く雪はありませんでした。
↓去年の5月10日・同じ場所
↓去年の5月10日
今年は5¥5月初めでこの場所?
などと思いながらコルリを探します。
それなりに飛んではきますがそう多くはありません。
暑すぎるのかなあ? などと言いながら日陰の沢に降りてみます。
いました、さっきと同じかそれ以上の数がいます。
↓ 沢に水はありません
メスも1頭飛来してきました。
しかしながら ホストとなりうるひこばえは全体に少なく
この日確認できたコルリの数は、採集分を合わせても25頭前後であったと思います。
それが今季の発生ピークではないことは理解できたのですが
雪解けとひこばえの状態も含め
初期か或いは後期かはわからないままこの日は下山しました。
5月4日の様子
時間帯:14:20~16:00
天候:晴れ 時々強風
標高:940~970m位
麓の気温24・現地の温度20前後
今日は一昨日より気温が低く長袖一枚で丁度良い感じですが
時折り吹く強風が木々を揺らします。
これはよくありません。
この日は、一昨日の観察で大方のポイントが把握できていたので
その近くから探し始めました。
ところが一昨日のひこばえは多くが開いており様子が変わっています。
たった二日間での成長ぶりに驚きながら辺りを探します。
地面近くや日陰にはまだつぼみ状態のブナはあるのですが
それはコルリのホストにはなりません。
周辺で探すこと約2時間、良い状態のひこばえは幾つかあり
そこに潜り込む個体を探したりもしましたが
コメツキムシやコガネムシの類は発見できても
林道沿いはおろか、沢沿いにもコルリの姿はありませんでした。
気温や時折り吹く強風の影響で活動を停止していた可能性もありますが
そのせいだけではないように感じました。
そこは林道沿い最後の砦(とりで)です。
ブナの成長速度と、天候からすると
このあたりでは 今週末にはほとんどのつぼみが開くと思います。
今年のコルリクワガタ
特記にも書いたように
この山では、6月に残雪を見ることも珍しくありません。
例年ですと、雪解けした場所あたりでひこばえを探し
コルリを見つけるといった流れになるのですが
今年はそういった感覚ではポイントがつかめませんでした。
先シーズンの積雪が非常に少なかったため、今年の雪解けはとても早く
雪下にいたコルリの発生とブナの成長とのバランスが
合っていないというか、悪いというか・・・
発生の度合がよくわからない年でした。
林道沿いのコルリクワガタは
今頃多くの個体が林床に居場所を移しているのかもしれません。
↓飼育下参考画像
*コルリを探しに行った両日はマグソクワガタも見に行きました。
その時の様子は別途記します。
今日、大阪の友人とコルリクワガタ最後の砦に行ってきました。
先々週から週末毎に出向いた山地帯です。
現地到着:13:35 下山:15:45
天候:晴れ 山のふもと温度:25度
先週よく飛来していた標高900m超のブナはすでに葉が開いており
コルリの姿を見ることは出来ませんでした。
気温の上昇とともに芽吹きのスピードは加速されているようです。
なかなか良い状態の木が見つかりません。
目を凝らしながらこの林道沿いで最も残雪の多い980m付近まで車を走せます。
↓ 数本ある背の低いブナが良い具合に芽吹いています
↓ ひこばえの中には♀が潜って樹液を吸汁しています。
先週あったはずの雪は殆ど解け
これ以上登ると日当たりが良すぎてブナは新葉だらけになるため
ここが最後の砦(とりで)です。
↓ 1週間前の残雪
↓ 昨日の様子
↓ ♀ 光を浴びると金銅色に輝きます
↓ 飛翔の準備 ♀
↓ ♂の下には♀がいます
林道沿いでは既に限られた場所にしかコルリの姿は有りませんでした。
昨日見られた個体の一部は雪解けの遅い場所にも産卵すると思われ
そうした場所で羽化した個体群は雪解けを待って出てくるため
必然的に後期発生になるものと想像します。
↓ クモの巣にかかった♂ 合掌・・・
コルリ観察の後、マグソクワガタを見に行ってきました。
マグソクワガタについては別途記します。
*今回は、マクロで写した画像が何故かアップロードできなかったため
仕方なく画面を携帯で複写したものが混ざります。
昨日、前回行った山地帯にコルリクワガタを見に行ってきました。
結果は、多数発見 ↓♀
当山林道沿いのコルリは今週中頃くらいまでが発生のピークと思われました。
現地到着:2015年5月17日
到着時刻:13:40分
下山時刻:16:35分
天候:晴れ・ほぼ無風・気温標高850m付近19度
樹種:ブナひこばえ・不明種ひこばえ
標高:約880~970m
日当たりのよくないところには残雪はありますが、この1週間でかなり解けています↓
↓この辺りでは ”つくし”がシーズンを迎えています。
昨日はカメラを忘れたので携帯でしか撮影できませんでした。
ひこばえに付く小さな被写体にはなかなピントが合わず
背景を人造的に加えてどうにか写せた程度です。
↓↑ ♂
↓ ♀
↓ そこそこ大型♂
↓↑ 11♂ 3♀ 持ち帰り
980m付近の日陰はまだこんな状態です。
毎年この辺りの残雪は多く、背の低いブナはまだ芽吹いていません。
林道沿い最後の砦です ↓
10♂ 2♀はサンプルとして保管します。
♂の体色は、青系、緑系 五分五分でした ↓
↓↑実際の大きさは、大きいもので14㎜程度
↓ ♀
今回採取したサンプルはサクエチに浸した状態で保管し、展足しません↓
↓ 飼育下での交尾
↓↑先週採取した個体とあわせて2ペアで採卵します
昨日は、飛来してくる個体(♂)が沢山見れました。
そして、そこに潜り込み吸汁する♀もそこそこ見ることができ、とても満足な一日でした。
おまけ
今年も山のふもとで養蜂風景を見ました。
ここに暮すのは西洋ミツバチです。
今日は友人と二人で県北部にコルリクワガタを探しに行ってきました。
この山に分布するコルリクワガタは、最近までキンキコルリクワガタとされていましたが
交尾器内袋の形状差異などを理由にニシコルリクワガタという種類に整理されました。
そして、これまでキンキコルリクワガタとされていた種は
当山よりもう少し南方に分布するコルリクワガタ群がそれに該当するとされています。
しかしながら、そのことがしっくりこないため
ここでは単にコルリクワガタ(以下コルリ)として扱うことにしました。
現地到着13:10
↓ 林道は途中から通行止め
林道沿いにブナのひこばえを探しながら進みます。
↓ まだ開き始めていません、少し早いようです。
↓ 途中で見つけたクワガタムシの産卵痕
↓ 900mあたりから林内には残雪が目立ち始めます
長袖でよかった!!
↓ 日当たりのよい場所では良い感じで芽吹き始めていました。
歩くこと1時間半、1頭も発見できないまま林道最頂上部まで登ってきました。
時間は14:40分、最頂上部の標高は約1000mですが
このあたりは日当たりがよく、雪は殆ど解けていました。
また、ブナの葉も大方開いており、あまり期待ができません。
仕方なく、引き返すことに
登りに見た木々をもう一度よく見ながらの下山です。
途中、ひこばえに黒い”粒”発見!
ネットで救うと ~ やっと会えました。コルリです! ペア!
その後、違う木でも1♂1♀を追加し、計2♂♂2♀♀を見つけることが出来ました。
↓これは、カメラのモニターを転写
捕獲した個体を容器に入れ、雪を加えて温度上昇を防ぎます↓
今日採取したコルリは久しぶりに飼育してみます。
↓ 大き目♂
↓ ♀
♂は、♀を見つけたらすぐに交尾を始めます。
♂の交尾器内袋の形状を見る方法のひとつとして、内袋に注射器で空気を注入し
膨らんだところをドライヤーで乾かすそうです。
今日の本山は気温が低く、発見したコルリはひこばえに付く個体ばかりで
残念ながらの飛翔する姿は見ることが出来ませんでした。
また、林床の残雪は想像以上に多く、一部のコルリ新成虫はまだ雪の下にいそうです。
それと、ブナの芽吹き状況を考慮したとき
この林道沿いでは今週末頃に発生のピークを迎えそうな気がしました。
13時過ぎ現地着~16時過ぎ下山、今日は、よく歩きました。
長靴は失敗! 足が疲れました・・・
*追記(2015年5月17日)
:当日の気温 標高850m付近、16度
いよいよ大晦日、今年もおしまい。
昨日初滑りをしてきて、少し筋肉痛です。
今回もアナログ写真、キンキコルリクワガタ(ニシコルリ)2006年
野外と飼育写真からです(以下コルリ)
2006年6月始め、兵庫県北部・標高960m付近
まだ残雪が見られ、日当たりの良くないところはまだ寒いです。
↓ ブナのひこばえに潜り樹液を吸汁するメス、ここに次から次へとオスがやってきます。
オスは、ふわっと飛んできて枝を素早く動き回りメスを探します。
メスがいなければすぐに次の木を目指し飛んでいきます。
また、オス同士の喧嘩は結構激しく
外見に似合わず気性の荒い一面を垣間見ることができます。
オスには、青色の金属光沢と緑色の金属光沢を有するものがあり
この場所付近では今のところ、後者のほうがやや少ないように感じています。
それにしても高山帯には面白いクワガタムシがいるものです。
飼育する個体はネットですくい
オスメス数頭ずつ雪を入れたクーラーに納め持ち帰ります。
↓ 飼育下での産卵、約30分ほどかかりました。
↑この個体は、水分の多い白枯れにも産卵しました(2006年6月7日)
コルリを飼育した感想は、「産卵中のメス、警戒心少なっ!」でした。
メスは、撮影のために朽木を動かしても産座作りをやめず観察のしやすい種でした。
書籍などで野外での産卵中の写真を見たときは
「凄いショットだなあ~」と思いましたが、実際に飼育してみると、そうでもありませんでした。
↓ 飛翔直前のオス
↓ 初齡幼虫(2006年7月1日)
飼育下ではメスのほうが長生傾向にあるようで、1ヶ月ほど生きる個体もいました。
生まれた幼虫は早いもので年内に羽化します。
そして翌春に活動を開始します。
コルリのグループは最近たくさんの種類に整理されましたが
個人的には今ひとつしっくりこない。
慣れていない私にとって外見での区別は難しいです。
それはさておき、来年のブナの樹冠が芽吹く頃
コルリの綺麗な姿を見に行くのが今から楽しみです。
次の雪解けには、引越しをして少し遠のいてしまった仲間も誘ってみよう!