今年の正月休みに採集し
持ち帰ったマメクワガタが増えないまま全滅しました。
何が悪かったのかはわかりませんがとにかく絶えてしまいました。
思い入れのあるフィグルスだけにもう一度飼育観察がしてみたく
Tさんを誘い、瀬戸内島嶼に向かいました。
3度目の訪島
日時:2018年10月21日 14:30~17:10
天候:晴天 気温:半袖でも寒くない
標高:約10~40m
船を降り、まず向かったのは過去2回の訪島で唯一発見できたポイントです。
そこで確実に必要数を確保して、その後、新たな発見を狙いました。
10月中旬の晴天は少し動くだけで汗が出てきます。
虫よけスプレーなしの肌身にはたくさんの蚊も集まりました。
↓ 移入が最近確認されたイノシシの痕跡?
↑ ↓ 発生木
前回ここに来たのは1月冬のこと
その時発見できた2頭の成虫は、幼虫と同一木の少し離れた部分にいましたが
今回は成虫・幼虫ともに近い場所で発見できました。
また、幼虫は初~終齢まで全てのステージがいたものの
前蛹や蛹の姿はありませんでした。
↓ 終齢初期
マメクワガタ=幼虫の世話をする というイメージがありますが
朽ち木内に坑道が張り巡らされている様子はなく
成虫は少しの空間から出てきました。
↓ 成虫発見
↓ コクワガタも出てくる
また、同一朽木でも場所によって腐食度合いは異なりましたが
今回も白枯れ部や、コルリクワガタが好みそうな少し黒ずんだ部分でも
成虫と幼虫は出てきました。
↓ 少し黒ずみかけた朽ち木
↓ 右はTさんのケース、腐食度合いが異なる
ここでは1時間半ほどかけて
周辺環境・朽ち木の状態・生体発見時の様子などをみながら
必要数を確保していきました。
採集難度
3度の訪島で探索にかけた延べ時間はおおよそ12時間です。
ただし、神社仏閣とその直近は避けています。
実際のマメクワガタ発見で感じとったことを頼りに
ターゲットとする朽ち木もそれなりに選んできました。
しかしながら3度の訪島でマメクワガタを見つけたのは
1箇所のみでした。
このことから、ここでの生息数は決して多くないと思え
そう簡単に見つかる種ではないことを改めて実感しました。
↓ 持ち帰った幼虫は5頭
↓ 持ち帰った成虫 3頭
オオスズメバチの脅威
ちょっと脱線します。
探索中、クヌギ等の樹液も見て回りました。
この時期でも樹液を出す木がいくつかあり
そこにはオオスズメバチが複数飛来していました。
働きバチです。
↓ トラップが・・・
↓ 台風で倒れたのか?
私はスズメバチにも興味があり集めています。
特に離島のスズメバチはなかなか手に入りません。
早速にオオスズメバチ2頭を採取し、次の個体を採ろうと一歩踏み込んだ瞬間
1頭がいきなり胸元めがけて突進してきました。
あっ!
かわそうとして、そのまま後ろに倒れる。
覚悟しました。
・・・ ん?・・・ 痛くない・・・
ブン~という音も聞こえない。
ふと前の木を見るとさっきのハチは戻っています。
お~セーフ!
胸を撫でおろした瞬間です。
黄色スズメバチに1回、オオスズメバチに2回
セグロアシナガバチに3箇所同時
アシナガバチに4か所同時
それは記憶にある主な蜂刺され経験です。
その中でも特に驚いたのは
樹液にいたオオスズメバチに警告音なしで突進され刺されたことです。
今回もあのときと同じ感じだったので本当に怖かったです。
↓ ワーカー2頭を採集
↓ 帰宅後に撮影
↓ 過去の脅威:アシナガバチに手のひら4か所
↓ ハチの近くにいたカマキリ
↑ 在来種、ハラビロカマキリでした
↓ 山道の隙間から
夕暮れの港では
最初の訪島でお世話になった地元の方と
採集したオオスズメバチを見ながらしばしの雑談。
当日は天候に恵まれ
この時期のマメクワガタの生態を垣間見ることができました。
そして、飼育観察の継続も可能になり、とても良い一日でした。
Tさん、お疲れさまでした。
おまけ
↓ 幼虫はプリンカップでまとめ飼い
↓ 成虫はブロー容器で観察飼い
マメクワガタ、本当に不思議ですね。朽木内では、何を食べるのでしょうか?
また、スズメバチは怖いですね。先日、恐らくスズメバチに刺されたと殺虫した後の個体を袋に入れて持ってきた人がおりました。4から5cmくらいの大きさでしたので、スズメバチかと思いましたが、あれに刺されるとひどいことになりそうだと思いました。今回、刺されなかったとのことでしたので本当に良かったと思います。今後もお気を付け下さい。
スズメバチはやっぱり怖いです。油断しすぎました。
オオスズメバチは、巣以外の場所でも襲ってくることがあるので、近ずく・逃げるの紙一重です。
スズメバチに刺されると恐ろしく痛く、パンパンに腫れます。
心の動揺もします。
あらさんも野外に出かけられるときは十分注意してください。
マメクワは肉食性が強いといわれていますが、野外では何を食べているのかわかりません。
ただ、マメクワとコクワガタが同じ木にいますので、もしかしたらコクワの幼虫や蛹をこっそり食べているのかな? などと考えたりします。