2016年5月に孵化したアカマダラ(購入)が羽化しました。
孵化から成虫になるまでの期間は2か月ちょっとで
これまで得ていた情報の通り
本当に短い幼虫期間です。
しかしながら、他のハナムグリがどれだけの期間を得て
羽化するのか判りませんので
それが特別なものかどうかは知るところにありません。
三つの繭玉
3つの蛹室をそれぞれ暴いてみると
一つ目は既に羽化していました。
↓中央の変色部が蛹室
↓まだ触覚が綺麗な朱~赤色
二つ目はまだ蛹で、羽化の様子が観察できそうです。
三つ目も蛹。
↓蓋のすぐ近くで蛹室
羽化
アカマダラは、オレンジと黒の文様が綺麗で
とても個性的な種です。
アカマダラは果たしてどのような体色で羽化し
色付いていくのか?
興味のあるところでした。
2016年8月14~15日にかけて
1頭の蛹が羽化しました。
↓メスのように思う
↓羽化当日
↓頭部・胸部・脚部は既に色着き
↓羽化最中
羽化したてのアカマダラの羽は白く
黒い文様は肩のあたりにらしきものが
うっすら見える程度でした。
↓腹面
羽化から約6時間経過した新成虫の羽は
薄めとはいえ既にオレンジで
通常の成虫に近い状態になっていました。
↓羽化から約6時間後
羽化して間もない新成虫の体からも
かすかながらもあの独特な匂いを感じとることが出来ました。
考察
アカマダラの幼虫期間は2か月強と短く
ものすごいスピードで成長して行きます。
大型鳥類の巣から幼虫が発見されることが
珍しくないとされることを重ねると
それらの鳥類の成長期間に同調したかのような生育速度です。
また、情報通り
今季羽化した個体は翌年に産卵するのであれば
冬季にアカマダラの幼虫は存在しない可能性があり
管理されなくなった鳥類の巣との関連性も気になるところです。
今回は運よくアカマダラの羽化を観ることが出来ました。
羽化したてのアカマダラの羽は透き通るように白く
大変綺麗なものでした。
そして、羽化から数時間で羽も本来の色合いに近づき
更に時間の経過を経て色は濃くなり
より成熟していくものと思います。
↓野外個体
今回の観察からアカマダラハナムグリは
テネラルが短いということも感じました。
今後も引き続き新成虫の様子や
今年6月に採集された野外個体の観察を通して
アカマダラの世界を覗いてみたいと思います。
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