クワガタ関連の書物・3です。
今回はスズメバチ等の本も併せて紹介していますので興味のある方はご参考ください。
↓ 過去の書物紹介記事 1.
↓ 過去の書物紹介記事2.
クワガタ関連の書物・3
Stag Beetles of China Ⅰ 中華鍬甲(B5 288ページ)
Authors : Huang Hao & Chen Chang Chin, 2010.
Publisher : Formosa Ecological Company.
Stag Beetles of Chinaシリーズ最初の巻です。
深山属(Lucanus)・似深山属(Eolucanus) ・古深山属(Noseolicanus)の54種で288ページ!
巻頭には検索表があり、そこから216pまで白黒ほぼ英文。
古深山属にはデンティクルスゲンシミヤマdenticulus がいます。
各種頭循〜交尾器まで特徴を示す部位の図示もあり、プレートは64あります。
次のシリーズⅡともに新・古書の流通は少ないです。
Stag Beetles of China Ⅱ 中華鍬甲(B5 716ページ)
Authors : Huang Hao & Chen Chang Chin, 2013.
Publisher : Formosa Ecological Company.
Stag Beetles of ChinaシリーズⅡです。
カラープレート140pに加え、白黒で随所にサンプルの図示があります。
内容は、深山系〜Dorcusメインで、流行のコクワガタ系も多数掲載されています。
この図鑑ではD.chayuと思える個体がD.noseiとして図示されています。
D.noseiメスの図示はⅢにもありませんので
昨年多く流通したD.nosei野外メスとされる個体も飼育結果などを頼りに
同定は慎重にならざるを得ません(「世界のクワガタG」メスの図示はおそらく違う種)
また、最近オークションでよく見かける中国生体の同定と
本書の同定に違いがあったりもします。
オークションでは産地が違う的な理由で ssp.として出品され
ssp.で価値を付けた(?)個体が他者へと受け継がれてしまったり
インドのアルナーチャル地方の一部が
チベット自治区として扱われていることも多々あります。
そのあたりの実情は「アルナーチャル」で検索すれば知ることができ
Google earthで見れば自然の様子も大方うかがい知ることも可能です。
沖縄のクワガタムシ(ポスター付属)
下地幸夫著,2005年.新星出版株式会社. 1143円+税
ページ数(55p)は多くありませんが
沖縄のクワガタムシの生態解説と、写真が多く載っており
本の最後にはクワガタムシの飼育方法も書かれています。
ヨナグニマルバネの規制に著者の論文が影響したことは有名です。
虫や鳥が見ている世界
浅間茂著,2019.中央公論新社. 1000円+税
紫外線写真がたくさん掲載されており
虫や鳥が見ている世界がわかりやすく解説されています。
紫外線領域で捕食者と捕食される側との攻防が繰り広げられています。
ニホントカゲやオカダトカゲの幼体の尾が青い理由や
昆虫が花に集まる仕組みなどとても興味深い内容の1冊です。
危険生物 外来生物大図鑑
岡本光晴,2017年. 株式会社あかね書房. 3500円+税
95ページにわたり綺麗な写真でわかりやすく丁寧に解説された図鑑です。
内容は、子供から大人まで対応しており
クワガタ・カブトのことはコラムにあります。
一時期は品薄のため価格が高騰しましたが、現在は落ち着いているようです。
持っていて損のないオススメ図鑑です。
日本有剣ハチ類図鑑
寺山守・須田博久 編著,2016.東海大学出版部,24000円+税.
日本の有剣ハチ類515種が載っています。
解説と図版の2巻からなる重厚な図鑑です。
実物大でないのが残念ですが、蜂に興味ある方ならだれもが知る有名図鑑です。
スズメバチ 都市進出と生き残り戦略
中村雅雄著,2012年増補改訂新版第1刷発行. (株)八坂書房.2000円+税
スズメバチの生態が詳しく解説されています。
刺されたときのダメージまで写真付きで書かれており
人との共存などについても考えさせられる内容です。
以上、今回はハチ関連も掲載させていただきました。
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