あまのはらふりさけみれば・・・・

北京で単身赴任生活2年、帰国後も中国ネタを書き綴ります。

四川省 旧北川県

2013-12-19 06:45:03 | 旅行
 チャン族の村から別の谷筋へと道を進むと、大地震の被災地をそのまま
保存した旧北川県へとやってくる。
 ちなみに北川県は、もう少し成都(省都)に近いところで新たに整備されている。



 いきなりこんな光景が連続、パノラマで目に飛び込んでくる。


 バスを降りて、当時の鳥瞰図を見ながら街の中へと向かう。


 「1階が壊れた」のではなく「1階から3階まで壊れた」そう、地上あるのはかつての
4階。


 日本では倒壊といいながら、このようなダイナマイトで破壊したような壊れ方は
まずないわけだが、何せ素人が見てもわかる鉄筋の縦横がつながっていない、セメントが
粗雑、そもそも柱が細い、壁はレンガで耐力ゼロ、などなど滅多に地震のない国だけに
仕方ないっちゃ仕方ないんだが、もう少ししようもあったろうにと思う。

 
 いたるところに案内板があって往時を偲ぶことができる。

 
 また多くの建物は「つっかい棒」がしてあり、保存と展示、安全など管理していくのも
大変だなと思う。

 
 この場所には数千というご遺体が埋葬されたとか、火葬なぞ望むべくもなく、今もこの下に。

 
 この上は中学校のグラウンド。崩落してきた土砂で多くの生徒が犠牲に。
 倒壊した校舎でもしかり。
 犠牲となった、あるいは行方不明のまま埋まっている生徒の名前が掲示されていた。
 毎年我が子の写真を張替えにくるお母さんもいらっしゃるそうだ。

 菊の花束を2つ購い、この2つの埋葬地に手向け、両手を合わせた。

 いろんな意味で日本と一概に比べることはできないのだが、せいぜい震度5強と推定
されているこの地点、その程度の揺れで、鉄筋コンクリート構造の建物が、瓦解すると
いうのは、いかがなものか。

 わかっていても、それはどうか、と問いただしてみたくなる。