あまのはらふりさけみれば・・・・

北京で単身赴任生活2年、帰国後も中国ネタを書き綴ります。

河南省信陽市 トキの自然放鳥

2014-04-29 02:00:07 | 旅行
 初めての中国国内旅行である。出張は幾度かあったものの、私的な旅は
これが初めて。まぁ北京市内をブラつくこと自体が海外旅行気分一杯なのだが、
やはり移動を伴う旅行は趣がまったく異なる。

 北京西駅から新幹線で4時間20分ほど、河南省の信陽東駅に到着。
 湖北省との省境の鶏公山を南に控えた風光明媚な街である。

 マイクロバスでガタガタの舗装道路とデコボコの山道を走ること約1時間、
トキの自然放鳥を進めている、日中協力事業のサイトに到着。

 まずは偉い人からご挨拶とご説明をいただく。
 絶滅した日本のトキは、中国から個体をいただいて、徐々に増やしてきた。
 何でもこの施設には、中国国内から4羽、そして日本から言わば里帰りした
17羽で始めて、既に昨年と今年で数十羽を放鳥したとか。ただし、昨年放鳥
したものの半数近くが姿が確認できず、絶望的とか。前途はまだまだなのだ。


 いよいよ放鳥前の飼育ゲージへ。施設の責任者の方のお話をうかがいながら、
繁殖期の鳥たちを刺激しないよう、小声で話すこととする。

 いた、いた。実物を見るのは初めてだが、綺麗な鳥である。 

 
 ご覧いただき難いと思うが、放鳥前の体験ゲージ。空を飛び、自力で餌を捕獲
する。
 とはいっても、餌となるカエル、ミミズ、エビなどは施設からの支給品。


 周囲には豊かな自然が残るが、田んぼに佇むのは水牛。この後、耕作に使役させ
られていた。
 周辺の農家の皆さんに減農薬や有機の農法への御理解をいただくのが、やはり大変
なのだとか。


 何とか生産物に付加価値をつけて、経済的にも持続可能にすることが、持続可能な
農業を正に可能にすることだと痛感した次第。