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★星空日記コリメート風goo★

星や旅などの話題を「ひらい」が札幌から発信。2010年開設。2022年7月にteacupからgooへ引越しました。

口径40cm反射望遠鏡の焦点外星像

2025-04-15 06:00:00 | 40cm反射望遠鏡
 口径40cm反射望遠鏡の主鏡光軸修正装置を改善したことを 【 2025年2月のブログ記事 】に書きました。

 改善した光軸修正装置の使い勝手を確かめようと、4月11日(金)の夜に使ってみました。


 水色の3ヶ所のハンドルを回すことで微妙な光軸微調整が短時間で簡単にできるようになりました。
 望遠鏡を向ける向きによって僅かに主鏡の光軸がずれるのを素早く修正できるようにしたのが今回の改善点です。


 しし座のレグルスを導入後、口径40cm主鏡の光軸合わせを行い焦点外像をスマホで撮影してみました。肉眼では同心円に合わせたつもりですが、僅かに偏心というか非対象があります。左側外周の星像が僅かに欠けているのは、開閉式の主鏡蓋が光路を僅かに遮ってしまったからです。
 スライディングルーフを開けてから50分しか経過しておらず、焦点外像に映り込む鏡筒内気流が反時計回りで15秒から20秒ほどで1回転している最中に露出2秒で撮影。



 主鏡裏側の合焦位置(バックフォーカス)が設計値どおりの345mmになるよう、副鏡の光軸方向の前後位置(Z位置)を微調整しました。これで球面収差が計算上は最小になったはずです。
 なお、副鏡を動かす仕組みはブログ記事 【 副鏡を前後に動かす理由 】に書いておきました。

 さっそく、しし座のω星を導入。この星は SkySafari によると、主星5.42等級・伴星7.28等級・離角1.0秒角・位置角119.5度の二重星です。
 口径15cm屈折330倍で分離。ただ、伴星は暗いためじっくりみないと分離できませんでした。口径40cm反射400倍だと集光力があるため伴星があっさりと確認できましたが、屈折望遠鏡よりも筒内気流の影響を受けやすいためシャープな星像ではありません。


 しし座のγ星アルギエバを口径40cm反射望遠鏡+スマホでコリメート撮影。
 主星2.23等級・伴星3.64等級・離角4.8秒角・位置角127.9度です。大気の揺れもあって1枚の撮って出し画像だとギザギザな星像ですが、非点収差(コマ収差?)のようにも見えるのが気がかりです。眼視だと気がつきませんでした。副鏡のXY位置の微調整が必要かもしれません。

 20時40分に屋上から撤収。気温は9度でした。

【4月17日21時:記事追加】
 上記文章に「非点収差(コマ収差?)のようにも見える」と書きましたが、色々とテストしてみた結果、どうやら接眼鏡の光軸とスマホ撮影レンズの光軸が僅かにズレたのが原因のようです。
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主鏡光軸修正装置の改善(その2)40cm反射

2025-02-27 06:00:00 | 40cm反射望遠鏡
 前回のブログ記事 【 主鏡光軸修正装置の改善(その1)40cm反射 】からの続きです。

 主鏡光軸の修正を行う六角レンチ落下防止装置の加工を始めました。

 まず、50mm幅で厚さ5mmのアルミ板を電動バンドソーで長さ60mm3枚に切断します。


 切断した5mm厚アルミ板にボール盤で穴あけ。


 主鏡光軸修正用六角レンチの落下防止板が完成。とりあえず、4mmサイズの六角レンチの入る穴に六角レンチを差し込んでみました。


 お次は、4mmサイズ六角レンチに挿入して使うバネのストッパー部品を作りました。
 作り方としては、8mm角アルミ棒を長さ10mmに切断し、六角レンチに固定するためM4ネジ切りを行い、六角レンチを挿入する六角穴は4.1mm径ドリルで穿孔後に精密ヤスリで仕上げました。


 最後に、自宅工事の際に工務店から貰った端材の直径35mm手摺り木材を10mm厚3枚に切断し、4mmサイズ六角レンチのノブ替わりにしてみました。手摺りの木材は結構硬く、六角レンチの首部分(短い部分)を収納できる箇所を彫刻刀で削るのに難儀しました。六角レンチが木材から飛び出すのを防ぐため1mm厚の水色プラスチックカバーを付けています。
 なお、3本必要なスプリングが1本足りないので上記画像の撮影後に大型DIY店で追加購入の予定です。


 このように主鏡セルの裏側に光軸修正ノブ3個を取り付けました。構造が分かるように主鏡側面用の梃子式ウェイト2個と主鏡セル裏側のカバーを外し2月23日(日)に完成記念の撮影。

 これで主鏡の光軸修正がしやすくなりました。
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主鏡光軸修正装置の改善(その1)40cm反射

2025-02-25 06:00:00 | 40cm反射望遠鏡
 2020年7月に自作した口径40cm反射望遠鏡は、向ける方向を変えると主鏡が僅かに傾くため、その都度光軸修正が必要でした。

 完成後、数度に渡り鏡筒の撓み防止と主鏡セルの改善をし鏡筒の方向変化による光軸の変化を軽減させています。そのことを2022年1月のブログ記事 【 40cm反射改良後の効果確認 】に書きました。
 その記事に書いたように鏡筒の方向変化による光軸の変化が完全には無くならず、200倍以上の倍率を使うような完璧な光軸を期待する場合には、鏡筒の方向を変える度に主鏡光軸の僅かな修正を必要としました。

 これ以上、鏡筒の変形防止と主鏡セルの改善方法を思いつかないことから、主鏡の光軸修正をその都度しやすくした方が実用的と考え、2025年2月に主鏡光軸修正装置の改善を行いました。



 現在使用している主鏡セルの光軸修正装置です。望遠鏡組み立て前の2020年に撮影。中央に写っているのはM8ボルトです。
 3本のボルト先端には、角度で±5度の範囲で自由に動くスラストパッド(お皿)が付いていて、パッド上部に主鏡セル底面の9点支持プレートが乗ります。
 パッドの反対側には4mmの六角穴が空いていて、スラストパッド付きボルト3本を裏側から4mm六角レンチで回し主鏡の光軸修正を行う仕組みです。


 これまで主鏡光軸の修正時には、主鏡セルの裏側から4mm六角レンチを差し込みM8ボルトを回して行っていました。主鏡側面を押さえるための梃子式バランスウェイト12個の隙間に光軸修正用のスラストパッドボルトを配置したため、かなり窮屈な設計です。
 なお、主鏡裏側カバーを外し撮影しています。


 通常の使用時には主鏡裏側のカバーを取り付けているので、暗闇で主鏡セル光軸修正ネジに六角レンチが中々入らず、ライトで照らすなど余計な時間がかかっていました。

 そこで、3ヶ所の修正ネジ毎に専用の六角レンチを個別に配置することにします。ただ、配置したままでは六角レンチが落下してしまうので、落下防止装置を作ります。


 2020年に書いた私しか判別できない主鏡セルの設計図を見ながら、落下防止装置のネジ穴位置を型紙(左側)に起こしました。これは、設計図通りに主鏡セルが製作されていない場合があるための保険です。シャープペンシルの先がM8スラストパッドボルトの穴あけ位置です。


 主鏡セルは型紙通りに加工されネジ位置はピッタリと合っていました。撮影のため主鏡裏側カバーとバランスウェイト1個を外しています。

 これから、光軸修正に使用する六角レンチ落下防止装置の加工を始めます。次回のブログ記事 【 主鏡光軸修正装置の改善(その2) 】に続きます。
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操作ハンドルの取り付け

2022-02-13 06:00:00 | 40cm反射望遠鏡
 1月18日に改良が終わった40cm反射望遠鏡を実際に使ってみると、望遠鏡を大きく動かす際は改良前よりも少し不便になってしまいました。

 91340110
 改良前です。
 改良前には鏡筒フレームの下の方を手で握り、望遠鏡を大きく動かしていました。 
 自動導入装置も付けてはいますが、手動の方が圧倒的に速く天体の導入ができるため、手動導入が普段のスタイルです。

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 改良後です。

 鏡筒フレームの下半分にカバーを付けたものですから、手を掛ける適当な持ち手がなくなってしまい、新たに操作ハンドルを設けることにしました。



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 2月10日(木)から加工していた取り付け部品です。
 左上は長さ30cmの住宅用手すり。税込み1780円でした。1cmほど長かったので、右上は切断した木材です。木ねじ取付け用の穴をM6用ネジ穴に加工済みです。

 アルミアングル材とアルミ板で作った取付け金具で、40cm反射望遠鏡の筒底に取り付けます。

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 取付け作業です。

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 2月12日(土)の夕方に操作ハンドルの取り付けが完了。



 ついでに、極軸バランスウェイトの1枚を5kgから10kgの錘に交換しました。
 これまでの改良で様々な部品が取り付けられ、極軸バランスウェイトの重さが不足したためです。



 操作性を確かめるため、18時ごろに朧月を導入してみると、操作ハンドルの使い勝手は上々でした。

 これまで行ってきた改良、ほぼ終わったなあという達成感が改めて湧いてきました。
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40cm反射と15cm屈折の平行度確認

2022-01-29 06:00:00 | 40cm反射望遠鏡
 1月28日(金)の朝に起床すると、明け方までに15cmほどの降雪があったようです。

 音もなく降っていたフワフワ雪で、朝まで全く気がつきませんでした。
 朝9時に玄関前の車道を除雪後、屋上へ。

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 気温が上がる前だったので、屋根に積もった雪は自然落下していませんでした。

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 屋根の雪下ろし後、屋根を開けて記念撮影。

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 金星を見ながら3本設置しているファインダーの光軸平行調整を行いました。

 15cm屈折と40cm反射の平行度を調べてみると、15cm屈折基準で40cm反射は西に0.21度、南に0.04度ほどずれていることが確認できました。

 調整機能はないため、このまま使います。

 金星を見たついでに撮影もしてみました。
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 2022年1月28日10時28分に口径15cm屈折でコリメート撮影した静止画28枚をスタックした金星です。
 雲が迫ってきて急いで撮影したせいか、ボケボケの金星になってしまいました。
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