★星空日記コリメート風goo★

星や旅などの話題を「ひらい」が札幌から発信。2010年開設。2022年7月にteacupからgooへ引越しました。

滝野観測所その4

2011-03-23 19:00:00 | 滝野観測所
 3月22日の記事【滝野観測所その3】の続きです。


 赤道儀の赤緯ハウジング用に買い求めた部品です。
 上段の左から、直径18cm砲金製ウォームホイル、減速歯車とパルスモーター、タイミングベルトとアブソリュート型エンコーダー。

 下段の左から、ウォームギア、カップリング、電磁クラッチ。
 なお、最上段は大きさ比較用に置いたニコンF2です。
 電磁クラッチは、旭精光の当時の社長さんから親切なアドバイスを受け、品番を指定して札幌の器材屋から購入しました。



 1988年に完成した赤緯ハウジングです。ボルトだらけなのが素人設計の悲しさ(笑)。焼付けメラミン塗装をしたので、一見、メーカー品のように見えます。
 駆動用の電子回路は知人の坂野さんに作ってもらいました。


 緑色の望遠鏡は知人の生田さんから貰った32cmリッチークレチアン鏡筒です。
 エンコーダーから位置情報をパソコンに取込み、望遠鏡と双眼鏡が向いている方向の電子星図がディスプレイに出るようBASICコンパイラーでプログラミングしました。


 32cm鏡筒でも満足できなくなり、46cm反射望遠鏡へ1990年にグレードアップしました。

 46cm反射主鏡は、和歌山の田坂さんに磨いてもらったF3.9の短焦点パラボラ鏡です。
 副鏡は14cmの平面鏡で、リレーレンズで主鏡裏から見る形式にしました。(天文ガイド1991年5月号194ページに投稿記事があります。)


 2004年、観測所建物は知人の菅原さんへ、赤道儀は知人の伊藤さんへ無償譲渡しました。
 46cm反射はニュートン式に改造し実家へ、【15cm双眼鏡は宮古島天体観測所で活躍】しています。
 以上、滝野観測所20年間の想い出でした。
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滝野観測所その3

2011-03-22 19:00:00 | 滝野観測所
 本日(3月22日)朝起きてみると、夜の間に降雪があったようです。

 藻岩山(3月19日記事参照)山頂が自宅の窓から綺麗に見えます。
 日差しで、道路や屋根の雪は昼過ぎに融けてしまいました。


 さて、3月21日の記事【滝野観測所その2】の続きです。


 25年前の1985年12月、観測所を建て、初めて迎えた冬です。
 屋根を三角にしたのは、雪を自然に落とすためです。


 簡易的なフォーク式赤道儀だと、より大きな望遠鏡が搭載できないことから、ドイツ式赤道儀へ改造することにし、1986年12月から設計製作を始めました。


 赤緯ハウジングの構造図です。
 260mm角の鉄製ボックスに、ウォームホイル、電磁クラッチ、エンコーダーを組込み、左と右の軸をカップリングで連結し、連動できるようにしました。
 簡単に言えば、ドイツ式赤道儀のバランスウェイト部と鏡筒部が連動して動く仕組みです。


 鉄工所に作ってもらった赤緯ハウジングの鉄製ボックスです。
 6mm厚の鉄板を260mm角の立方体に溶接し、溶接応力を取るための焼きなましをしてからフライス加工したもの。
 錆び止め用に黄色のラッカーを塗っています。


 旋盤で赤緯フランジを加工中の私。


 旋盤の師匠から支援を受けて、1987年3月に完成した部品。

 以下、【その4】へ続きます。
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滝野観測所その2

2011-03-21 12:00:00 | 滝野観測所
 きょう3月21日は春分の日。
 札幌の日の出は5時38分でした。明るくなるのが早くなってきました。

 東日本大震災から10日経過しました。亡くなられた方のご冥福をお祈りし、被災されたかたにはお見舞い申し上げます。


 3月20日の記事【滝野観測所その1】からの続きです。


 1985年9月1日、旭精光のアスコSE260P型赤道儀の搬入です。
 特別な計らいで、赤緯部分を省いて極軸のみ購入しました。

 このあと、内装工事を自分達で行い、いよいよ開所式を迎えます。


 10月27日、仲間大勢と開所式を行いました。
(翌年に天文ガイド誌4月号の表紙となりました)

 フォーク部分は、天文ガイド編集部スタッフ製作によるもの。
 フジノン15cm双眼鏡を回転円盤に組込み、横にペンタックス12.5cmF6.4EDHF屈折鏡筒を取付けました。



 初スケッチは開所式の2日後の1985年10月29日。
 76年ぶりに地球に近づいてきた、ハレー彗星です。

 1年半後、12.5cmF6.4EDHF屈折の眼視性能では満足できなくなり、12.5cm屈折は知人Uさんに譲りました。新たな機材は下の画像をご覧ください。


 1987年2月1986年12月に購入した、西独ツアイス社製カールツァイス・イエナ社製18cmF10マクストフカセグレン望遠鏡です。

 かなり期待した18cmマクストフですが、星像がかなり甘く、欠陥品として返品となりました。所有期間は僅か3ヶ月の短命でした。

 以下、【その3】へ続きます。

【2015年2月16日:記事訂正】
 当初、記憶を基に記事を書きましたが、当時の書類で確認したところ、ツァイス18cm望遠鏡の購入日とメーカー名が間違っていたので訂正します。
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滝野観測所その1

2011-03-20 17:15:00 | 滝野観測所
 札幌市南区に所有していた観測所のことを4回に分けて書きます。

 郊外の暗い場所に観測拠点を持ちたいと思い、1984年の秋から土地探しを開始。
 南区滝野に借地して観測小屋を建てることを決意しました。


 今から26年前の1985年5月3日に着工。
 友人多数の協力を得て、基礎の穴掘りから開始しました。
 画像には、出資者4人全員が写っています。皆さん若い~。


 5月26日、知人Nさんの陣頭指揮でコンクリート打設終了。


 7月7日、費用軽減のため鉄骨のペンキ塗り。


 8月20日、鉄骨組立て・屋根張り・外壁張り完成。(業者施工)

 内装工事は自分達で行います。以下、【その2】へ続きます。
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