★星空日記コリメート風goo★

星や旅などの話題を「ひらい」が札幌から発信。2010年開設。2022年7月にteacupからgooへ引越しました。

2024年北米皆既日食報告会に参加

2024-09-11 06:00:00 | 日食・月食
 2024年4月に北米で見えた皆既日食の報告会に参加するため、9月7日(土)に札幌から東京へ向かいました。

 早朝7時前に自宅を出発。空港連絡バスに乗車し新千歳空港に着いたのは8時少し前でした。


 新千歳空港を8時45分発の羽田空港行きJAL502便に搭乗します。


 私の席は後部窓側の53K。ほぼ満席でしたが私の隣の53Jはブロックされ空席でした。使用機材はA350-941型機で登録はJA12XJ。2021年8月に登録された新型機です。
(2024年1月2日に発生した羽田空港地上衝突事故で炎上したJAL516便の使用機材は同一機種のA350-941型機で登録はJA13XJ。登録番号1番違いです)


 青森県下北半島の東側を南下中です。9時12分に撮影。

 羽田国際空港に着陸したのは、定刻よりも早く9月9日10時08分ごろ。蒸し暑さが辛いです。
 京急本線に乗車。品川駅でJR京浜東北線に乗継ぎ、王子駅で下車。会場の北とぴあ6階ドームホールへ歩いて行きます。汗タラタラ。

 昼食用にコンビニで購入したおにぎりを北とぴあ5階の屋外で食べてから受付に向かいます。
 受付を終えドーム内へ。


 報告会が始まる前に会場でDVDを受け取りました。
 これは日食情報センターの大越さんの発案で、北米皆既日食に遠征した有志37人が書いた記録集です。私も書かせてもらったことから3枚を頂戴しました。


 日食情報センターの飯塚さんによる挨拶の様子を撮影。
 報告会では録音録画が禁止との事前案内があったため、開会直前に飯塚さんに挨拶させていただいた際、静止画1枚の撮影とブログ掲載の了解をいただいています。

 この会場は以前にプラネタリウム投影されていた傾斜ドームですが、機材老朽化のため2014年で投影が休止されたことが施設のホームページに書いてありました。現在は単なる会場使用となっているようです。

 なお、「プラネタリウムデータブック2015」82ページによれば、北とぴあ「スペースゆう」は1990年7月に開館、直径18.0mドーム傾斜22度150席、五藤光学GSS-IIが設置されていたそうです。


 報告会の次第です。(会場で配布された式次第を元に加筆し作成)

 会場に到着した縣さんに9年ぶりのご挨拶。9年前に縣さんとお会いしたときの様子は 【 2015年8月のブログ記事 】に書いてあります。

 日食情報センターの報告会には初参加。目から鱗の興味深い発表が多く、私が特に興味深く拝聴したのは縣さんの講演です。
「皆既日食を何度も見に行く人は良い人が多い」あるいは「皆既日食を見に行った後に何かを感じて良い人になる」ということと自然界の驚くようなことを目撃することとの関連性について冒頭に言っておられました。
 確かに私の場合、地球上の私ー月ー太陽が真っ直ぐ一直線になっているんだという自然への畏怖を感じましたし、その後の人生にも影響を与えました。早期退職をし宮古島で半年間ほど星見三昧した遠因にもなっています。
 さらに、皆既日食などに自然現象を見ることは人間の脳の古い部分に刺激?を与え、SDGs(持続可能な開発目標)と天文とは深い繋がりがあるという説明にも興味を覚えました。

 また、殆どの発表者は科学的な測定、つまり「観測」も行っていることに驚きました。私は「観望」と「観賞用の写真撮影」しかしてこなかったからです。
 報告会の受付時に今回の発表内容が記載された情報誌を貰うこと(日食情報センターの会員として年会費2000円を負担すること)をしなかったのが悔やまれました。気が付いた時には情報誌が品切れ。札幌の自宅に戻ってから会員申込をしました。

 今回の日食報告会への参加は私の脳に大きな刺激を与えました。次回の皆既日食が楽しみです。

 報告会が終わり、札幌市青少年科学館が育成している天文ボランティア「天文指導員」OBが宴会を企画してくれたので新大久保駅へ向かいました。その様子は次回のブログ記事 【 東京で天文指導員OBと懇親会 】で。
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皆既日食時の興奮を表現する1枚の写真

2024-08-13 06:00:00 | 日食・月食
 2024年4月8日(世界時)の皆既日食を私はアメリカのテキサス州ダラスで見ました。そのとき、私が考えられないミスで皆既中の画像を撮影し損なったことは以前のブログ記事 【 2024年アメリカ皆既日食遠征(その4)日食本番 】に書いたとおりです。(汗)

 2023年春にアラスカでオーロラを一緒に見た池田さんは、この2024年4月の皆既日食をアメリカではなくメキシコまで遠征。複数の素晴らしい写真や動画を撮影されました。

 そのうちの1枚が皆既日食中の雰囲気が良く出ていると感じたことから、拙ブログへの掲載を池田さんに願い出たところ、快く了承していただきました。


 メキシコのトレオンという場所で撮影された皆既日食中の写真です。
 皆既中に見える黒い太陽、太陽コロナ、金星、空のグラデーション、地上の風景、遠征者の様子など皆既日食中の興奮が伝わってくる眼福の1枚です。

 貴重な写真を提供いただき、ありがとうございました。
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1936年(昭和11年)に遠軽で見えた皆既日食

2024-06-23 06:00:00 | 日食・月食
 2024年5月下旬に遠軽町を訪問した際、瞰望岩(がんぼういわ)に天文ドームがあることを見つけました。ここの天文ドーム銘板には「遠軽天文台」という表示がありました。
 なお、このときの様子はブログ記事 【 紋別観光その2 】に書いてあります。

 これまで「遠軽天文台」の存在を全く知らず、遠軽天文台の歴史について調べてみようと思い立ちました。

 6月21日(金)の早朝、札幌の自宅を出発し、昼過ぎに遠軽町の佐藤さん宅を訪問しました。佐藤さんは遠軽天文同好会の元会長さんで、遠軽町の教育委員会からの紹介で5月下旬に私から佐藤さんに電話し、遠軽町再訪を約束していました。


 佐藤さんとは初対面と思いきや、実は1979年7月に名寄市で開催された「第10回 星と楽しむ会」に一緒に参加していて、記念写真にはすぐお隣で写っていました。これには笑ってしまいました。
 青い丸が佐藤さん。赤い丸が私ひらいで45年前ですから2人とも若いです。なお、写っている各個人からブログ掲載の承諾を得ることが難しいため、以前ひらいが大変お世話になり鬼籍に入られた方以外はお顔をボカしました。ご了承ください。

 挨拶もそこそこに、佐藤さんから遠軽町史(1977年発行)、遠軽町百年史(1998年発行)、古い天文資料などを見せてもらいました。
 遠軽天文同好会の発足経緯や遠軽天文台建設経緯については、近日中にブログ記事として書く予定です。

 様々な古い記録のうち、とても興味深かったのが1936年(昭和11年)に京都の花山天文台スタッフによる皆既日食観測隊が遠軽まで遠征し観測を行ったという記録です。


 1936年(昭和11年)の皆既日食記録(原本)です。


 昭和11年に遠軽まで来られた若き日の山本一清先生も写っている写真があって驚きました。観測場所は遠軽町郊外にある「北海道家庭学校」の広大な敷地内です。

 昭和11年に使った望遠鏡の1台が「北海道家庭学校」に寄贈され、現在は「遠軽町郷土館」に保存されているというので、佐藤さんに案内してもらい見学に行ってきました。

 個人で使う分には写真撮影OKでしたがブログなどの掲載は禁止とのことで画像掲載を省略します。1辺が25cmほどで長さ180cmほどの四角型のニュートン式反射望遠鏡の木製鏡筒です。木材はかなり年季が入っています。
 接眼鏡や斜鏡は失われていましたが、口径20cm反射鏡はセルごと別保管されていました。架台は後日作り直したようです。


 郷土館での見学を終え、佐藤さんと記念撮影。


 佐藤さんをご自宅までお送りした後、遠軽町の郊外にある北海道家庭学校の博物館を見学。
 本来は事前に見学を申し込んだグループや、説明員が在館する月1回ほどの公開のみとのことでしたが、特別な計らいで見学させていただきました。


 北海道家庭学校の敷地内にある平和山の高台が観測場所だったということで、ジオラマを撮影しました。

 皆既日食の展示としては、説明パネルと写真が数点あるだけのようでした。


 掲示されていた観測場所を写した写真です。
 右の望遠鏡が家庭学校に寄贈された望遠鏡のようです。
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国際空港の敷地内で見える皆既日食

2024-01-13 06:00:00 | 日食・月食
 2024年中には日本国内に限ると日食や月食が全く見られないのは2003年以来とのことで、海外に目を転ずると2024年4月9日(日本時間=世界時では4月8日)に北アメリカ大陸では皆既日食が見られます。(天文年鑑2024年版19ページ、51ページ)

@NASA
 NASAのサイトにあった2021年から2040年までに発生する皆既日食と金環日食が見える地域を示した世界地図です。
 青色が皆既日食帯、赤色が金環日食帯、桃色が皆既日食と金環日食が混在したハイブリッド日食帯です。

 私が黒色の楕円で示したのが世界時で2024年4月8日(世界時)の皆既日食帯です。複数の大都市が日食帯にかかっていて、世界中の皆既日食ファンがメキシコやアメリカを訪れるようです。

 2035年9月に日本で見ることができる皆既日食まで待ちきれない(生きていないかもしれない?)ので、それまでの間に私が考える「条件がいい」皆既日食を調べてみました。
 私が考える「いい条件」の皆既日食とは、国際空港の敷地内で見ることができる皆既日食です。皆既継続時間が長い皆既日食ではありません。(笑) なお、天候(晴天確率)については考慮外です。

 日本から直行便あるいは乗り継ぎ1回までで行ける治安が比較的いいと思われる国際空港という条件で、一覧表を作ってみました。




 ということで、2024年4月にダラス・フォトワース空港まで往復してきます。メキシコ方面に比べたら晴天率は多少悪いものの、アメリカ東部に比べたら晴天率はいいようです。

 私が初めて皆既日食を見た1980年代には、皆既日食の地域別予報に膨大な量の計算が必要でした。現代では便利な専門アプリが使えるので瞬時に結果が出ます。便利な時代になりました。
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2023年4月20日のオーストラリア皆既日食の続報

2023-04-22 06:00:00 | 日食・月食
 知人の沼澤茂美さんがオーストラリア北西端まで遠征し、皆既日食の素晴らしい写真を撮影されました。

 今回、拙ブログに画像掲載の承諾を頂いたので掲載します。


 ベイリービーズ、プロミネンスが見事です。


 太陽活動が活発なときに見える全方位型コロナでした。皆既継続時間52秒間のドラマです。
 画像は現地で応急的に画像補整処理をしたばかりとのこと。

 画像提供、快く承諾していただき、ありがとうございます。

 なお、沼澤さんは2016年5月に札幌の拙宅までいらしています。
 そのときのブログ記事はこちら。 【 沼澤茂美さん来訪 】
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