★星空日記コリメート風goo★

星や旅などの話題を「ひらい」が札幌から発信。2010年開設。2022年7月にteacupからgooへ引越しました。

望遠鏡のリフトアップ

2021-05-19 06:00:00 | 望遠鏡昇降支柱
 ブログ記事 【 2021年5月14日の月・水星・金星 】の中で、望遠鏡架台を最大限リフトアップをしたと書いたところ、読者から「リフトアップは手で持ち上げたのですか?」というメールが寄せられました。

 総重量250kgを超える望遠鏡を腕力で持ち上げるのはさすがに無理で、昇降支柱の中に電動パワーシリンダーという部品を組み込み、電動モーターで昇降させています。

 電動パワーシリンダーを支柱内部へ組み込む前に、作動テストしたときの画像です。

 一番短い状態の電動パワーシリンダーです。
 この状態から左の方へ内側シリンダーを60cm伸ばすことができ、最大昇降可能重量は500kgです。

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 電動パワーシリンダーを最も縮めた状態で撮影。この状態で開閉式屋根を閉めることができますが、東と西の低空の天体が屋根に遮られます。

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 電動パワーシリンダーを最長の60cm伸ばした状態です。
 ここまで伸ばすと、見る方向にもよりますが高度5度ぐらいまで低空の天体を見ることが可能になります。
(画像は口径15cm屈折の対物レンズフードを伸ばさずに撮影してしまったため、短めの鏡筒に写ってしまいました)

 なお、昇降支柱を最短から最長まで昇降に要する時間は3分40秒ほど。伸縮終了時には外側鉄柱両面に設置した合計8本のクランプを手動で締めることで微振動というか揺れを防いでいます。

 昇降支柱の構想から完成までの経緯は 【 昇降支柱の自作経過 】をご覧ください。

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昇降支柱の完成式

2014-09-15 07:00:00 | 望遠鏡昇降支柱
 昇降支柱の組み立てを手伝ってくれた天文指導員仲間に声をかけ、9月14日(日)19時から昇降支柱の第1回の完成式をしました。
 なお、天文指導員以外でお手伝いいただいた方々の多くは9月中多忙とのことで、10月に第2回目の完成お披露目を行う予定です。

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 天文指導員仲間4人が参加してくれました。ブログの顔出しを遠慮したむっちゃんが撮影。
 下や後方からの照明で、何やら不気味な雰囲気に写っていますが、とても楽しい宴会兼星見でした。

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 19時過ぎからワインなどを飲みながら、様々な天体を楽しみました。
 見た天体は、土星、火星、ダブルダブルスター、M57環状星雲、M56球状星団、アルビレオ、いるか座γ星、アルマク、M31、ミラ、すばる、NGC457、月などです。


 皆さんが23時半にお帰りになってから、私だけで星見を3時50分まで続けました。星見の様子は次回のブログに書くことにします。


【9月15日10時30分:画像と記事追加】
 昨夜、ソムリエの資格を持つI.T.さんがワインを、力作業を手伝ってくれたT.O.さんが美味しい焼酎を、むっちゃんが霊験あらたかな日本酒を差し入れてくれました。
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 月の赤ワイン(左)、太陽のロゼワイン(中)、鍛高譚(右)。なお、日本酒は菊の紋章入りだったので撮影は遠慮。

 左の赤ワインを本職のソムリエの手で開栓。イタリア産フルボディは、空になってしまいました。観測室でワインを飲むのは初体験。美味しかった!
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昇降の自動停止回路

2014-08-31 12:00:00 | 望遠鏡昇降支柱
 昇降支柱を上下させる電動シリンダーの電気回路は、作動スィッチを入れると単純に上下運動するだけの機能しかありません。

 もしも、作動範囲の限界を超えて作動を続けてしまった場合、支柱やモーターが破損してしまうため、自動的に停止する安全な回路に変更することにしました。

 電気関係は苦手なため、電気に詳しい菊地さんに8月30日(土)に来ていただきました。

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 菊地さんにお願いし、一定の制限を越えた場合、リミットスィッチからの信号で自動停止する回路に組み替えています。

 2時間ほどで配線が終了し、作動テストをしてみると見事に上下の限界位置で自動停止! これで安全性が向上しました。菊地さん、本当にありがとうございます。助かりました。

 支柱を上下させるスィッチは、昇降支柱の南側に取り付けてあります。

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 下の白いボックスが家庭用オンオフスィッチを流用した昇降スィッチです。
 誤作動を防止するため、電源スイッチ付きのコンセントから電源を引いてあり、画面左上がそのコンセントです。
 中央の電気部品は望遠鏡の駆動電源 (AC-DCコンバーター) です。

 この日の夜も晴れました。
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 8月30日19時過ぎに月齢4.8の月を望遠鏡に導入。
 月の高度は約12度。昇降支柱が完成する前は屋根に遮られて見ることができませんでしたが、昨夜から低空でも観望可能になりました。嬉しいです。

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 少し露出をオーバー気味にし、地球照を撮影してみました。19時01分に撮影。

 お月様を見た後は、土星・火星・アンタレスを見て楽しみました。いずれも南西のやや低空にあるため、久し振りに見ました。昇降支柱にして本当にヨカッタ!
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昇降支柱の試運転

2014-08-30 20:00:00 | 望遠鏡昇降支柱
 8月29日(金)の札幌は晴れ。この日、ほぼ完成した昇降支柱の試運転をしてみました。

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 支柱を最も縮めた状態で南側から撮影。東西に開く屋根が視界を遮っていることがわかりますか。

 現在同架している口径15cm屈折望遠鏡だけなら、支柱がもう少し高くても望遠鏡が天井にぶつかることはありませんが、これから自作する40cm反射望遠鏡の大きさを考慮すれば、支柱の最低高さをこの程度にしておかないと、屋根を閉める際に40cm反射が天井にぶつかってしまうのです。

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 支柱を最大限伸ばした状態。
 これで、水平線近くまで望遠鏡を向けられるようになりました。
 支柱の昇降速度は、60cm上昇させるのに3分40秒かかる低速です。200kgを越える搭載物を昇降させるのに安全なスピードにしました。

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 夕方、西空低く輝く月齢3.8の月に望遠鏡を向けてみました。画像は8月29日18時42分に撮影したものです。
 屋根に全く邪魔されなかったのは18時53分まで。月の高度は約8度でした。方位角は71度(西南西)。今回の昇降支柱採用で、実用視界は高度5度ぐらいまでに広がりました。

 心配した支柱の揺れ(振動)は、予想よりも少なくて、まずは一安心です。8本の固定クランプの効果が認められました。


 20時過ぎから極軸合わせを行いました。
 15cm屈折46倍で極軸を半回転させながら天の北極付近を覗くと、視野内の星が少し動いて見えます。視野内の星の移動が最小になる位置に赤緯軸を少しずつ動かします。

 これを何度も繰り返すと視野内で極軸が向いている方向がわかるので、極軸の高度微動と水平微動を動かし、詳しい星図を見ながら天の北極に極軸を合わせます。
 20分ほどで極軸合わせが完了。20分の間に狭い視野内を8個の人工衛星が通過しました。北極付近は混みあっているようです。


 屋上で天体観望したのは26日振りです。まだ駆動制御ボックスが戻ってきていないので、全て手動で動かし、様々な天体を見た後、明るくなってきたジャック彗星を最後に観望しました。
 市街地の街明かりに負けないくらい彗星が明るく見えていました。6~7等級です。


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 口径15cm屈折望遠鏡に42mm接眼鏡を使いコリメート撮影したジャック彗星。
 8月29日21時55分、露出5秒、絞りF2、感度ISO1600、デジカメの焦点距離35mm、合成焦点距離920mm、明度とコントラストを補整済み。
 なお、モータードライブの制御ボックスがまだ戻ってきていないため、自動追尾なしの固定撮影です。 
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30D赤道儀+TOA150

2014-08-25 07:00:00 | 望遠鏡昇降支柱
 宇治天体精機製30D赤道儀に高橋製TOA150B屈折望遠鏡を搭載してみました。

 TAO150B屈折望遠鏡の重量は20kg。
 重い15cm屈折鏡筒を1人で運ぶと、どこかにぶつけてしまうかもしれないので、1人で運ぶことをためらっていました。
 しかし、搭載した姿を少しでも早く見たくなり、8月22日の夜に1人で鏡筒を屋上に運び、30D赤道儀に搭載完了。

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 30D赤道儀に搭載したTOA150B屈折望遠鏡です。

 昇降支柱をほぼ完成させ、ようやくここまでたどり着きました。ほっと一安心です。


 なお、モータードライブを制御するNS5000システムをアトラクス赤道儀用から30D赤道儀用へ改良中です。現在、制御ボックスがメーカーから返ってきていないため、まだ駆動できない状態です。

 制御ボックスが戻ってきたら、昇降支柱の使い勝手を確認するお披露目をしたいと考えています。
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