★星空日記コリメート風goo★

星や旅などの話題を「ひらい」が札幌から発信。2010年開設。2022年7月にteacupからgooへ引越しました。

豪州旅行あとがき

2012-07-06 07:00:00 | 2012オーストラリア
 6月15日から25日までオーストラリアを旅し、帰国してから早10日が経ちました。楽しかった旅行のあとがきです。

 画像は柴田さん提供
 星空を満喫した柴田さん(左)と私。6月23日1時に撮影。
 私と望遠鏡の間に南十字星が横になって写っています。

 オーストラリアへ一緒に行こうと声をかけてくれた柴田さんは、札幌天文同好会の会長さんで、40年来の旧知の間柄になります。
 11日間楽しく旅行をすることができたのは柴田さんの人柄でしょうね。誘っていただきありがとうございました。

 慣れない土地でレンタカーを運転する際、運転者が二人いるということはとても安心感がありました。

 オーストラリアのアリススプリングスの郊外、西に約43kmの地点に星空を撮影する適地を見つけ、ほぼ毎日通っていましたが、7日目に到着すると驚くような光景を目にしました。山火事です。
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 山火事にあぶられる北斗七星です。6月22日18時31分に撮影。
 北斗七星に水を汲んで消化活動に励みましたが、水の量が少なかったのでなかなか鎮火しませんでした。(笑)

 幸いにも我々は風上だったので煙は来ませんでしたが、北天が赤く照らされてしまい、超広角レンズで撮影していた柴田さんは難儀していたようです。1枚目の記念撮影でも遠くの山肌が赤く照らされているのがわかりますか?


 話は変わって、柴田さんから教えてもらった現地のATMでキャッシュサービスを受けるという両替の方法は、両替率がよく便利な方法でした。

 今回、買い物はカードを多用したせいもあって、ATMでキャッシュサービスを受けたのは1回100ドル(日本円で約8000円)だけ、手数料は1回2ドル50セントでした。

 オーストラリアドルへの事前両替をしなかった私は少し不安でしたが、これからはこの方法でいきます。


 また、現地のかたとの会話がきっかけとなり、オーストラリア先住民「アボリジニ」の方々についてインターネットで調べてみると、アルコール販売時のパスポート提示などの厳しい規制がある背景が、ある程度納得できました。

 画像は柴田さん提供
 美味しい食事と幸せな私。

 とても楽しく充実した星見三昧の旅行でした。また来年も行きたいなあ~。
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去り行く地球の影

2012-07-05 07:00:00 | 2012オーストラリア
 オーストラリアで6月20日に撮影した日の出前の地球の影です。
 地平線近くの青い層は地球の影、その上の淡いピンクの層は大気が太陽光に照らされている層で、地球の夜と昼の境が写せました。

 51000930
6時30分(JST) あと約15分で日の出です。

 51000936
6時35分

 51000942
6時40分

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6時45分

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6時50分 朝日を浴びた岩山が赤く照らされています。

 夜の闇が遠くへ去り朝が訪れるというイメージ、お伝えできたでしょうか。


 6時20分から57分まで約1分間隔で撮影した38枚の画像を【動画に編集】しました。クリックしてご覧ください。
(パソコンの設定によっては動画が見られない場合もあります。)
 カメラの露光インジケーターを利用し、画面中央部の明度が一定になるように露出時間を減らしながら撮影しました。

【7月5日11時30分追記】
 サイト検索したところ、このような影のことを地球影(ちきゅうえい)というらしいです。
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マゼラン雲

2012-07-04 07:00:00 | 2012オーストラリア
 日本から見えない天体で有名なものに大小のマゼラン雲があります。(マゼラン星雲と呼称しないことに注意)

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 中央やや上が小マゼラン雲、その下が大マゼラン雲、画面の中心は天の南極です。

 左上の明るい星はアケルナル、左下の明るい星はカノープス、右下の明るい二つの星はアルファケンタウリ(上)とベータケンタウリ(下)です。人工衛星 Cosmos 1844 Rocket の飛跡が微かに写っています。

 なお、大マゼラン雲のアップは【2012年6月18日の記事】をごらんください。
 2012年6月20日5時07分(JST)にデジカメLX5で撮影。露出160秒、絞りF2.0、カメラの焦点距離24mm相当、感度ISO800、ホワイトバランス3800ケルビン。

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 小マゼラン星雲です。
 6月20日4時26分(JST)に口径10cmF6.4屈折、正立ミラーシステム、42mm接眼、デジカメLX5によるコリメート撮影。露出250秒、絞りF2.7、カメラの焦点距離50mm相当、感度ISO800、ホワイトバランスオート、合成焦点距離762mm相当。
 この画像にも人工衛星らしき飛跡が写っていますが、どの人工衛星か同定できませんでした。

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 小マゼラン雲のすぐ傍にある球状星団NGC104です。光度は約4等で視直径は約20分。
 全天で1、2位を争う大きく明るい球状星団です。当然、裸眼で存在がわかります。
 6月20日4時26分(JST)に口径10cmF6.4屈折、正立ミラーシステム、42mm接眼、デジカメLX5によるコリメート撮影。露出250秒、絞りF3.0、カメラの焦点距離70mm相当、感度ISO800、ホワイトバランスオート、合成焦点距離1068mm相当。

 この他にも今回のオーストラリア遠征で、まだたくさんの画像を撮影しましたが、この辺で南天シリーズの区切りをつけたいと思います。
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S字状暗黒星雲

2012-07-03 07:00:00 | 2012オーストラリア
 S字状暗黒星雲は、へびつかい座の南側にある小さな暗黒星雲です。札幌では最大高度が23度にしかならず、低空のため写りがよくありません。

 オーストラリアのアリススプリングスだと、ほぼ天頂を通るので撮影してみました。

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 6月20日0時44分に撮影したS字状暗黒星雲です。10cmF6.4屈折、42mm接眼、デジカメLX5によるコリメート撮影。
 露出250秒、絞りF2.3、感度ISO800、カメラの焦点距離41mm相当、合成焦点距離531mm相当。

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 少し拡大し0時54分に撮影。絞りF3.0、カメラの焦点距離82mm相当、合成焦点距離1068mm相当、それ以外は1枚目と同じ撮影条件です。

 2010年7月に【宮古島で撮影したS字状暗黒星雲】は、使った望遠鏡が口径50cmF11で焦点距離5500mmと長過ぎ、しかも最長露出が60秒と短めだったので写りがパッとしませんでした。

 今回は焦点距離640mmと短い望遠鏡を使用し、デジカメLX5で250秒も露光できたため、はっきりと写せました。
 明るい光学系が得られるコリメート法は暗黒星雲の撮影にも適しているようです。
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エータカリーナ星雲

2012-07-02 09:20:00 | 2012オーストラリア
 オーストラリアで撮影した天体のうち、写りがよくて驚いたのがη(エータ)カリーナ星雲です。

 露出やホワイトバランスを変え10枚ほど撮影した中から3枚をを選んでみました。
 共通データ:口径10cmF6.4屈折、42mm接眼、デジカメLX5によるコリメート撮影。絞りF2.3、感度ISO800、カメラの焦点距離41mm相当、合成焦点距離531mm相当。

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 露出60秒、ホワイトバランスはタングステン光、6月18日19時39分(JST)に撮影。

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 露出250秒、ホワイトバランスはタングステン光、19時42分に撮影。

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 露出250秒、ホワイトバランスはオート、19時53分に撮影。

 いずれも画像処理は一切していない元画像です。

 天体画像を撮影する際のホワイトバランスは、私の場合「太陽光」に設定することが多いのですが、オーストラリアの夜空はかなり赤っぽく写ってしまうことがわかりました。これは同行した柴田さんも同感とのこと。

 赤っぽく写るのを避けるため、最初の頃は「タングステン光」(3200ケルビン)で撮影していました。少し青っぽくなりすぎますが、背景がやや青いのが私の好みです。

 ホワイトバランスを「オート」にすると、私の好みの色ではなくなりますが、まあ普通かなといった感じで写せます。
 難点としては、撮影するたびに色温度がガラッと変わったりすることがあって、「オート」はあまり使いたくないな~と思い、途中の5夜目あたりからホワイトバランスを「3800ケルビン」に固定し撮影していました。

 天体画像を撮影する際に皆さんはホワイトバランスをどのように設定し撮影しているのでしょうか。
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