★星空日記コリメート風goo★

星や旅などの話題を「ひらい」が札幌から発信。2010年開設。2022年7月にteacupからgooへ引越しました。

2019年7月25日の移動天文台

2019-07-27 06:00:00 | アストロカー
 7月25日(木)に予定されていた移動天文台は、曇天で中止になるのかなと思っていたところ、主催者の希望で実施することが決まったとメール連絡がありました。

 天文車の操作方法を覚えるため、私は開催場所の札幌市東区某所の会場に赴き、職員のTさんに実地で教えてもらいました。

 開始時には少し晴れ間があったものの、徐々に雲が厚くなってきて、木星や1等星が時々見える程度の悪条件です。

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 天文車に搭載されているのは、口径25cmF11クーデ式望遠鏡です。

 覚えることが多く、まだ実地研修が何回か必要なようです。

 ところで、ファインダーの光軸が少しずれていたので、修正作業のお手伝いさせていただきました。
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天文車搭載の望遠鏡操作練習

2019-07-09 06:00:00 | アストロカー
 7月7日(日)19時30分から札幌市北区の某所で開催された移動天文台に行ってきました。

 1週間前の6月30日(日)、天文車に搭載された口径25cmクーデ式望遠鏡の操作方法を昼間に自主研修してみましたが、実際の夜空でも導入練習するためです。

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 某施設の駐車場に天文車と10cm屈折望遠鏡が2台展開され、30人ほどの観客が月や木星などを見ています。今回の観客は少な目でした。

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 科学館スタッフに教えてもらいながら、クーデ式望遠鏡の天体導入練習をしました。

 初心者でも天体導入可能というコンセプトで制御システムが構築されたらしいのですが、様々な制約があり過ぎて、古いタイプの私が使うにはもう少し練習が必要です。


 なお、アストロカーという名称は、(株)五藤光学研究が商標登録しています。

 初代の天文車は五藤光学製でしたのでアストロカーと呼べましたが、2代目の天文車は五藤光学製ではないため、公的機関ではアストロカーと呼称できないのが辛いところです。
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2代目天文車の操作方法を自主研修

2019-07-01 06:00:00 | アストロカー
 札幌市青少年科学館では口径25cmクーデ式望遠鏡を搭載した天文車を保有しています。

 6月29日(土)の移動天文台で、天文車の操作方法についてレクチャーを受けるはずでしたが、当日は小雨。

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 現地に到着した科学館スタッフから 「天文車の使い方」 という24ページのマニュアルを頂戴し、読むだけになってしまいました。
 雨が降っていると、25cmクーデ望遠鏡を操作する訳にもいかず、やむを得ません。


 翌6月30日(日)に科学館を訪問。

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 車庫内でマニュアルを読みながら自主研修させてもらいました。

 1983年に導入された初代天文車の操作マニュアルは、当時担当者だった私が作成。

 2003年に導入された2代目天文車は操作未経験なので、操作方法を1から学ぶ必要があります。

 初代の天文車に対し、2代目天文車は注意点や手順が多く、準備完了まで時間がかかることが理解できました。
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天文車操作の私案

2015-06-09 07:00:00 | アストロカー
 2015年6月7日の記事 【 天文車の新旧比較2 】 では、2代目天文車 「オリオン2世号」 が抱える問題点を列記しました。

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 2代目天文車に搭載している赤道儀の架台基礎部です。指差ししているのは極軸高度微調整用のハンドル。その下の小さなハンドルが方位微調整用のハンドルです。方位は±13度ほど動かせます。右下には南北方向のデジタル水準器が写っています。


 今回の記事は、天体導入までの時間を短縮し、科学館の職員さんの天文車操作を軽減するための私案です。なお、この私案は通常の移動天文台 (市民観望会) を想定しています。

①方位出しの時間短縮
 まず、観望会の会場に到着後、運転席から見えるGPS表示機の方位をできるだけ0度に近くなるよう運転手さんに駐車してもらい、赤道儀架台の方位微調整を省きます。
(上記の方法が無理な場合、GPS表示機の方位を±5度の範囲内であればそのまま駐車OKとし、その後赤道儀架台の方位微調整を行います)

②水平出しの時間短縮
 自動水平出しで得られる誤差は±1度程度と聞いているので自動水平出しのみでOKとし、微調整を省略します。後述の③の方式であればこの程度の誤差は許容範囲となるはず。

③手動導入で時間短縮
 科学館の職員さんは小型の望遠鏡を操作し任意の天体を導入できる技能を全員お持ちです。あえて時間がかかる1個目の自動導入をしなくても、ファインダーを使い手動導入するほうが迅速に天体導入できるはずです。
 移動天文台の観望時間は最長で90分。これまでの移動天文台で天文車搭載の望遠鏡で導入した天体の数は1夜あたり最大で4~5個程度ではないでしょうか。
 4~5個程度であれば、あえて自動導入する必要性は殆どないはずですし、異常動作の対応もしなくて済みます。また、天文指導員が天体導入するお手伝いも可能となります。

④制御ソフトの小改善で制約軽減
 望遠鏡制御ソフトでは導入天体が子午線を通過した瞬間に望遠鏡を強制的に反転作動させてしまいます。
 実態を無視したこの仕様のせいで、子午線通過直前の天体導入を避ける現状があります。
 この大きな制約を無くすため、子午線通過前後2時間ほどは強制反転しないようソフトの改善をメーカーに依頼します。


 以上の手順を踏むことでセッティングから導入まで時間が短縮され、異常動作への対応が不要となります。いかがでしょうか。
 おせっかいな提案ということは重々承知です。でも、マンマシンインターフェイスのバランスの悪さから派生する自動化の罠から抜け出るには大胆な手順変更が必要、と私は思うのです。


 車椅子のお客様にも対応できるように設計された光学延長筒を取り付けた状態の2代目天文車です。
 与えられた機材を上手に活用したいですね!


【2015年8月21日:記事追加】
 上記記事をアップ後にソフトメーカーの方とお話しさせていただく機会がありましたので、記事を追加します。
 「実態を無視したこの仕様」と前文に書きましたが、これは機械の干渉事故を避けるためメーカーとしては安全策として採用しているとのことです。
 私の文章の意図は、メーカーの安全策とはいえ、実際に使用する場合の発注者の意向を発注時の仕様にするか、納品後に使用者が仕様変更すべきという意図で書いたものです。

 幸いにも変更可能とのことでした。
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天文車の新旧比較2

2015-06-07 07:00:00 | アストロカー
 2015年6月5日の記事 【 天文車の新旧比較1 】 では、初代オリオン号よりも新しいオリオン2世号のほうがセッティング時間や天体を導入する時間が長くなってしまったと書きました。

 具体的に書くと、
 初代天文車は現地到着後から最初の天体を導入するまで10~15分程度で完了していました。
 2代目は初代の約2倍、20~30分ほどかかるようです。


 どうして長くなってしまったのか、今回のブログ記事ではその要因を探ります。

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 5月31日(日)に受講した2代目天文車の操作研修の様子です。
 研修を受けた結果、セッティングから天体導入までの時間が長くなる要因が何となく見えてきました。

 要因を整理するため、天体導入を行うまでの手順を分類し、時間を比較してみます。

①駐車位置を決めるまでに要する時間
 初代の駐車位置は真北から±30度程度であれば駐車OKなのに対し、2代目は真北から±1度以内に合わせることになっていて運転手さんの技量にもよりますが、1~2分程度余計に時間がかかるようです。

②車両水平出しに要する時間
 初代のアウトリガー(車体を持ち上げる4本のジャッキ)の操作レバーは車両右側下に位置し、レバー横の泡式水準器とアウトリガーを同時に見ながら手動で操作。慣れれば2分ほどで誤差0.3度程度の水平出しが完了していました。
 一方、2代目の操作マニュアルによれば誤差0.1度以内の水平出しが必要らしく、デジタル水準器を見ながらボタンスイッチを押しながら行うのですが、アウトリガーの動く速度が速すぎることや直接アウトリガーの動きを見られないことなどから、初代の倍以上5~10分程度の時間がかかるようです。

③極軸合わせと望遠鏡の原点出しに要する時間
 初代と2代目の極軸合わせと望遠鏡の原点出しに要する時間は両機とも5~6分程度で差はほとんどないようです。
 なお、屋根を開ける時間も差は殆どないように思えました。

④天体導入に要する時間
 初代の天体導入は、手動で平均3分程度だったと思います。
 一方、2代目は最初の1個目の導入に10分以上もかかってしまうようです。
 2代目の天体導入手順は、
 (1) 制御パソコンの電源接続
 (2) 制御パソコン起動
 (3) 制御パソコンログオン
 (4) 光路延長筒の取付け
 (5) 接眼鏡取付け
 (6) 赤道儀電源オン
 (7) 望遠鏡総合制御ソフト起動
 (8) 目的の天体自動導入指示
 というような手順を踏まなければなりません。(2個目以降の天体導入は(8)のみになります)

 このような煩雑な手順を間違わずに行わないと自動導入できないのが2代目天文車の特徴なのです。

 また、望遠鏡総合制御ソフトが不安定なため、望遠鏡がとんでもない方向へ動き始めることがあり、その場合は緊急停止させたうえで、ファインダーを使い手動導入に切り替える必要があります。
 このように異常動作した場合、最初の天体導入までに30分以上の時間がかかるようです。この異常動作は10回に2回程度の頻度で発生しているようです。なお、異常動作の原因はソフトの不具合と操作ミスの分が合わさっているとのこと。
 実際、研修受講時にも異常動作したため緊急停止ボタンを押さざるを得ませんでした。


 以上、長々と書いてきましたが、
①2代目のオリオン2世号は自動化を推し進めたばかりに手順が複雑
②1個目の天体導入までに時間がかかる
③異常動作への対応
 などの問題点があり、科学館の職員さんに相当な負担を強いています。

 職員さんの負担を軽減できる方策はないのか? この続きは次回のブログ記事 【 天文車操作の私案 】 で。(結構、引っ張ります)
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