平和への希い911 抒情と叙事

　　　　　平和への希い911　戦後７3年　　
　　　抒情と叙事　　2017.9.18.
９月１７日の日経「文化」欄「遊遊漢字学」で、「『叙情』歌ではつまらない」という、漢字学者
阿辻哲治さんのコラムに「成る程」と感動しました。先生のお話しを要約すると、以下の通り。

詩歌の作品には、もともと「抒情」と「叙事」の二種類のタイプがあった。ところが、戦後間もなく、日本語
の表記に使える漢字を制限することになり、「抒」の文字が使えなくなった。
そこで「抒情歌」が「叙情歌」となってしまった。
中国最古の字書「説文解字」によると、「抒」は「挹む（くむ）」」という意味で、「鉢の中から酒や水を
ひしゃくで汲みだすこと」から意味が広がって、「心の中にある感情を外に汲みだすこと」を言うようになり、
「抒情歌」として数々の名曲を楽しめるようになった。
「叙」は、「次第するなり」の訓読みで、「次第」は、式次第などのように「順番」を意味することから、
ものごとを順序だてて処理するという意味で使われる。ランクに応じて勲章を与える「叙勲」や、ものごとを
順序に従って記述する「叙述」、歴史的事実や神話などを順序だって表現する「叙事」などと使う。
使えなくなった「抒」に変わって、「叙」を使った「叙情歌」は、「個人の感情を、筋道立てて分析し、それ
を論理的に展開してつくられた詩歌」ということになる。
阿辻先生は、「そんなつまらないものを、いったい誰が読みたいだろうか」と結んでいます。
政治は、秩序維持などのために、いろいろ法律を作って規制したり、新しい事態に対応するために規制を緩め
たり、解釈を臨機応変だと言って、変えたりする。
岩盤突破と称してお友達に利権を与えているのでは？との加計学園疑惑や、憲法違反の解釈で集団的自衛権を
法制化するなど、安倍政権は、もっと「公平の中の順番」や「平和を守る順番の第一番は憲法９条であること」
の、理詰めの「叙」を大事にして欲しい。政治は、感情を汲む「抒」で対処してはいけないのです。
私の好きな「椰子の実」や「城ケ島の雨」など、「叙情歌」ではなく「抒情歌」で良かった。
ウォーキング中に出会った花。

９月１８日「今日は何の日カレンダー」より
かいわれ大根の日(日本かいわれ協会)、頭髪の日（毎月）
▲料金をめぐりロイヤル・オペラ・ガーデンの聴衆が暴動(1809)▲ニューヨークタイムズ創刊(1851)
▲帝国議会議事堂の火災により、貴族院・衆議院両院の本館が焼失(1925)▲満州事変(1931)
▲全日本学生自治会総連合（全学連）を結成(1948)▲蔵前国技館が落成、相撲博物館開館(1954)
▲海老原博幸、ボクシング世界フライ級チャンピオンに(1963)

平和への希い910 明日の未来はない

　　　　　　平和への希い910　戦後７3年　　
　　　明日の未来はない　　2017.9.17.
９月１５日、北朝鮮のミサイル発射に対し、何時ものように、「容認できない」「断固抗議」「圧力強化」等
声明を出した。更に、『このまま続けたら、北朝鮮には、明日の未来は無い』と強い口調で言っていました。
思えば、東條英機や安倍総理の岸信介おじいちゃんグループの軍事政権は、太平洋戦争に突入する前に、世界
から「同じ」圧力を受けて、「明日の未来がない」ことになる、真珠湾奇襲という暴発から広島長崎の原発投下
で終わる太平洋戦争に突入した。
狂気の軍事政権は、「１億玉砕」を主張して、まさに「日本の明日の未来はない」状況を現実にしようといて
いたのです。
安倍総理の表情には、おじいちゃん達の「ウラミ」が乗り移ったのではないかと思うほど、ゆがんで幽鬼漂って
いたように感じました。
私の故郷長野県松代に、「１億玉砕のための大本営」を極秘に作っていて、アメリカから「原爆投下候補地」に
なっていたから、あのまま戦争が続いていたら、私もこの世にいなかったとの思いが強いから、つい、過剰に
反応してしまう。
神様でもない安倍総理が、「明日の未来はない」という、民族の滅亡を決められる立場にいるつもりの「驕り」
が感じられ、不快に思いました。
恨みツラミの連鎖を強める「圧力強化」よりも、「未来が有った日本」でなければ出来ない「対話」への仲介や
努力がある筈です。世界の明日の未来のために。
アメリカの尻馬に乗っかっているばかりが「能」ではないと思います。
ウォーキング中に出会った花。色とりどりのガザリアです。

９月１７日「今日は何の日カレンダー」より
モノレール開業記念日（東京モノレール株式会社）
▲奈良最大の恒例行事、春日若宮祭、始まる。明治の改暦後は12月17日に(1136)▲アメリカで飛行機事故
犠牲者第１号(1908)▲若山牧水、没(1928)▲西日本に枕崎台風、死者・行方不明者2400人余(1945)
▲浜松町～羽田空港間の東京モノレール開業(1964)▲阪神・江夏投手、３５４三振を奪い、シーズン最多記録を
塗りかえ(1968) ▲小泉首相、北朝鮮金正日委員長と日朝首脳会談、５人の帰国が決まる（2002）