りたいあまん

リタイア後どうしたら充実した人生を送れるか。日々模索しています。

ジュリアンという名前の花

2016年11月16日 | 日記
散歩のついでに妻と花屋さんに立ち寄った。
店先には色とりどりのたくさんの鉢花が並べてあった。
季節は冬なのにここだけはもう春のように明るい。
なかでも目を惹くのがプリムラ・ジュリアンである。
妻がかわいい、と言って赤、黄色、白、ピンクのジュリアンを買い求めた。
帰宅してさっそくそれらを鉢に植え替える。妻は土いじりが好きではない。
見ているだけだ。私が一つずつ鉢に入れすきまに赤玉土を入れてやる。

さて、ジュリアンという名前を聞いて思い浮かべるのはスタンダールの
小説「赤と黒」である。そういう題の本があったというだけで、内容などは
もうすっかり忘れている。コンピュータじゃないんだからあたりまえである。
学生時代に読んだ「フランス文学案内」を引っぱり出す。
渡辺先生著の岩波文庫本。すっかり色あせてしまっていて、時がたっているのを
思わせる。これを開くのは何年振りだろうか。

先生はこう言っておられる。
「野心に燃える青年ジュリアンの人妻レナール夫人に対する恋もこの小説の重要な
テーマになっておりますが、そればかりではありません・・・中略・・ありあまる
ほどの才能と強い意志の力に恵まれながら、家柄と財産がないばかりに野望を満た
すことができなくて悶々とする青年の姿が鮮やかに描かれており・・・」

この時代。家柄と財産が重要視されていたのか。
一方で、人妻との恋愛などは当然ながら大罪とみなされていたであろうにとも思う。


コメント (2)
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