スーパー・イオンの帰りにぱったり会った若い女性。
マスクごしながら見覚えがある人だ。と思いながら立ち止まっていると
相手の女性の方が先に気が付き
「先生。ごぶさたしています」と言う。
私「おお。久しぶり。元気だった?」とだけ。実は名前が出てこない。
あとでわかったのだが、塾に来ていたA子だった。もう大学を卒業し
今は実家に帰省しているところだという。
これもあとから思い出したことだが、ある日授業が終わって帰るときのこと。
二階の階段を降りようとして私は足を滑らせてしまい思わず手すりに
つかまってしまった。雨が降っていたので濡れてすべったのであろう。
うしろにいてそれを見ていたのがA子だった。
「先生。気をつけなきゃいかんよ。もう歳なんだからね」と言う
私「おいおい。一言余計だろう」と返すのが精いっぱいだった。
遠慮もなしに何でも口に出すA子だったが、その後の高校受験にも
問題なく合格したのだった。
そして高2のときに沖縄へ修学旅行に行き、お土産に買ってきたのが
これである。
小さなガラスの小瓶に入っている「星の砂」だった。
女学生らしいちょっぴりセンチな感じがし、A子らしくなかったが
ありがたくいただいておいた。
今でも書斎に飾ってあり、見るとA子のお茶目な顔がオーバーラップして
浮かんでくるのである。
あの時のA子がね。
いつのまにあんなきれいなメッチェンになったのだろう。
時がたつのは早いものである。