昭和10年頃の音楽雑誌を読んでいると中野区「富士絃楽器社」の「手工バイオリンお求めならば先づ山田の作品を」という広告がよく出てきます。ヴァイオリンだけでなく、ギターやウクレレも作っているんですね。
この「山田」っていったいだれ?
さらに調べると「音楽新潮」昭和10年8月号にやっと「山田健三」というフルネームを見つけました。↓
富士絃楽器社の社長さんだったんですね。
↑ 「社長自作手工バイオリン工作実況」 同誌昭和9年6月号より。
ストラディバリウス型、アマティ型、ガルネリ型等もあり、当たり前ですが相当器用な人だったと思われます。ネット情報によるとやはりヴァイオリン製作者の鈴木政吉(1859-1944)の甥であることは判明したのですが、他には生没年からしてわかりませんでした。
今でも山田健三製ヴァイオリンを使っていらっしゃるかたもいるようで、ちょっとこのひとのことを調べたくなりました。ドラマがあるかも!?