昨晩は、20時過ぎには寝付いてしまい、ふと目を開けると、BS-NHK が「ラムセス二世像」の移築、つまり、アブシンベル神殿がアスワン・ハイダム建設で水没の危機に直面した際、ユネスコの協力で、高台に移築された時の映像を流しておりました。 番組では触れておりませんでしたが、「アスワン・ハイダム建設」は、エジプトの、強いて言えば、アラブ・イスラエルの現代史でもあります。 当時、ナセルというアメリカ・イギリス大嫌いのエジプト大統領が、アスワン・ハイダム建設の際、米英が融資を撤回したことに激怒して、スエズ運河をエジプトのものにしてしまいます。(国有化) それに激怒した、イギリス・フランス( スエズ運河は、フランスが作って、後にイギリスがロスチャイルドの援助で買い取りました。 映画、アラビアのロレンスの、intermission直後に移るスエズ運河が、印象深いです )、そして、イスラエルが軍事行動を起こしますが、(スエズ戦争)、結果、国際世論の高まりもあり、上手くいかず、ナセルは一躍アラブの英雄になります。 ナセルの後を継いだ、サダトが暗殺された後(東京都知事の大女史様は、サダトに影響を受けて政治を志した、とインタビュー番組でおっしゃっていました)、ムバラクになり、その長期政権への反発から、アラブの春が起こったことは記憶に新しいです。(アラブの春の、最初はチュニジアでしたが~~) ~~~ 話を冒頭に戻しまして、このアブシンベル宮殿の移築を機に、世界遺産の概念が生まれたようです。 さてと、ラムセス二世に戻しまして、古代エジプト文明3000年の中で、ナンバーワンの呼び声高い王様です。 身長は180cm以上、子供が100人以上、90歳まで生きたと言いますから、とんでもないスーパーおやじです。無敵を誇ったラムセス二世ですが、生涯、重度のむし歯と歯周病に悩まされていたことは事実のようで、彼のミイラが情報を提供してくれます。