龍安寺勅使門前の石段
京都の旅の最終日、宿に荷物を預けて身軽になって拝観し時間までに戻れる場所は・・・龍安寺から妙心寺へ戻り妙心寺隣の宿で荷物を受け取ることにしました。
龍安寺
昔々に修学旅行や友人との旅、バスツアーなどで何度か訪れた龍安寺。その頃も参拝者が多くて人の流れの中で「枯山水の庭、教科書で見たよね」と石庭を見て「吾只足知」の蹲を見て・・・という印象しかないのです。時間に縛られずに見られたらまた見え方も変わるかもしれないと期待して龍安寺に着いたのは9時ちょうど。参拝客はぽつりぽつりですが、もう修学旅行の少人数グループが何組か来ていました。石庭を観るために受付の庫裡へ行く路はすでに落葉を掃き集められていて、散紅葉の道を歩きたかった私はちょっと残念。受付の方によると「落葉の季節には早い方は7時半ごろから8時にはお掃除を始められます」とのこと。「境内は広いですからまだ散りもみじの残っているところもあるはずですよ」確かに庫裡に向かう石段には良い形に残っていました。
龍安寺山門
庫裡への石段
あけ放たれた方丈の南側に石庭・・・白い砂と緑の苔と15個の石、厳しくて少し暗い印象を持っていたのに今回は明るいお庭でした。土塀の向こう側に華やかな紅葉が有るからか、周囲に人が少なかったせいかもしれません。季節と時間と私自身の気持ちとで同じお庭も見え方が違ってくるようです。
この方丈の襖絵40面を細川護熙氏が描かれて一部が公開されていました。大きな襖に球を掴む龍、うねり叫ぶ龍、これほどの大作を描かれる方とは初めて知りました。案内の方が修学旅行の中学生に「昔 日本の総理大臣だった方ですよ」と説明されていました。非自民の細川内閣が発足して自民党が野党に転落、あの時の細川総理…ずいぶん昔になったなと思った私です。
方丈を出て鏡容池をひと回り。池の周りの紅葉が美しくて写真を撮ったりスケッチしたり・・・。
紅葉に囲まれた鏡容池(りょうようち)に水鳥
左側に池
池の中にある弁天島では職人さんたちが松の手入れ中、声をかけて落ちていた小さな松ぼっくりを記念にいただいてきました。
静かな早い時間にゆっくり時間をとれて本当に良い時間を過ごせました。
去るのが惜しくて隅の方でもう1枚
スケッチは禁止かもしれないと思いながら目立たないつもりの場所で。
スケッチしている先の道を時間と共に増えてきた参拝者が石庭を目指して通ります。
龍安寺からテクテクと旅の最後に妙心寺へ。
また次回へ。
つづく。