折々スケッチ

小さなスケッチブックやハガキに水彩と鉛筆ペン等で描いた絵を中心に、感じたこと等日記代わりに添えています。

奈良の旅・乗り鉄と少しスケッチ(3)

2019年06月23日 | 奈良
  正倉院の前から東大寺

大仏池を回って正倉院を目指してテクテク。
日傘をさして首には濡らしたハンカチを巻いて、リュックがだんだん重くなってきます。

正倉院は建物を外から見るだけですが、長い歴史を刻んでそこにあることだけでも夢が
あります。賑やかな小学生の団体さんはサッと来てサッといなくなります。
少しは立ち止まって目を閉じて昔に想いを馳せてもいいのではないかしら。

正倉院の外塀の木陰で休憩しながら大仏殿をスケッチ。暑いのにウグイスが鳴いてたような・・・


  転害門


ここから西に歩くと転害門(てがいもん)があります。
762年の建立から幾度かの戦乱にも大した被害はなく基本的に奈良時代そのままに残る門です。
国宝のこの門がひっきりなしに車が通る京街道沿いに普通に建っていてやっぱり奈良は凄いなと思います。
この門の裏側の日陰になった階段で中年のご夫婦が弁当を広げて缶ビール片手に休憩中。
1200年の時を経てこの門が置かれている今を象徴しているような風景だと思えました。

ここからバスで県庁へ。県庁の展望台の見晴らしがいいと聞いたことがあったからです。
奈良県庁の正面を入って左手のエレベーターで屋上へ、さらに階段を登れば360度の展望が開けました。


  県庁の展望台から



東大寺の大屋根や興福寺の五重塔、備え付けの望遠鏡で薬師寺の塔も見えるとか。でも暑い!
帰りの時間も気になるので6階の食堂でお昼にしました。
ざる蕎麦は一般は10円高くて410円。美味しかったです。職員の方はワンコインの定食の方が多くて
どれも美味しそうでした。観光客らしい方達もチラホラ。
見晴らしが良くて涼しい食堂で冷たいお茶をいただいてそばを食べてよい休憩になりました。


近鉄奈良駅を13:56発の電車に乗るにはまだ時間があるのでバス停そばの園地で鹿や観光客を見て
いました。ここはどこの国かと思うほど色々な国の人が鹿と遊んでいます。
柵に腰掛けていると鹿が寄って来てじっと見つめられるのですが、エサになるものがない。
しばらくすると日傘の布の部分をカプッと噛んで離れて行きました。腹いせかな。
鹿せんべいを両手に持って鹿に取り囲まれて大騒ぎの外国人、楽しい想い出になったでしょうね。









帰る時間になり近鉄奈良駅から難波行き急行で布施へ。私は布施駅がどこにあるか知りませんでした。
ネットで見たら時間はかかっても乗り換え回数が少ないので布施で乗り換えることにしたのです。
予定では奈良駅から布施駅まで30分余り、ウトウトして気が付くと遠くに高層ビルが霞んで見える
都会を走っています。
え~っ 往きには水田のある風景の中を走ってい行ったのに・・・間違ったかなと。
間違ったとしても難波行き、大阪からならその日のうちに戻れるだろうと思うことにしました。
でも、間違っていなくて東大阪市の「布施駅」に予定通りつきました。ここはもうすぐ大阪。
ネットで駅名だけ調べてどこにあるか調べてなかった私はびっくりです。
布施から次の乗換駅伊勢中川迄急行で約2時間、眠って覚めてウトウトしてもまだ乗っていました。
伊勢中川から名古屋行き急行に乗ればもう安心、眠っていても終点名古屋です。
奈良駅を出てから家に着くまで約6時間、特急を利用しない旅は「やったー!」という思いと
ちょっと「疲れたな―」という思い。
いただいたチケット1枚で名古屋駅まで電車に4時間余りいっぱい乗れました。


順序は逆になりますが名古屋から奈良への道中の事。
最初の乗換駅伊勢中川で4番乗り場から大坂上本町行き急行に乗るはずでした。
ホームに降りて見まわすと向かい側のホームが4番乗り場です。地下道で渡るのかなと見るとこちら側のホームも4番なのです。線路をはさんで同じ番号・・・?振り返ると後ろの線路も両側が3番乗り場です。見ていると入ってきた電車のドアが左右両方開いて、そんなこと知らなかった〜・・・

次の乗換駅の大和八木、橿原線の京都行に乗るために6番ホームへと思うのですがそんなに線路がないのです。人の流れについて行くと1階下に線路がありました。ここは2階建てなのだと納得して見上げれば乗ってきた電車がすぐ上に見えています。こんなことも初めてで「へぇ〜・・・」でした。
ひとりで驚いては納得してこんな旅は頭の体操にぴったりだろうと思います。

   線路が二階建て


電車の旅は乗る時降りる時に注意すれば後は外を眺めていられます。
三重県の青々とした水田から奈良に入るとまだ植えたばかりの早苗田になり様子が変わります。
青田に映える家々の銀色に光る日本瓦の集落の美しさ。石垣を組んでその上に蔵を置く家々も見ているだけならとても素敵です。暮らすとなると大変だとしても残して欲しい風景だと勝手なことを思いながら眺めて過ぎました。
そんなことも思いながらの旅はゆっくりなのがいいのです。
ピューッと走ればすぐ着くのですが・・・予算にも限りがあることですしこれからもこんな旅をしたいと思っています。

あともう1日続きます。明日は奈良で出会った人たちの話です。


最新の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
へぇ~ (花咲爺)
2019-06-23 07:49:19
窓外の描写が絵のように見えてきて、さすがですね。目の付け所がまた楽しいです。旅は「へぇ~」や「ほぉ~」がたくさんあると、さらに楽しくなりますよね。
ボクも電車に揺られながら窓外に目をやるのが大好きです。
少しウトウトすることはあっても、飽きることもありません。
アルコールを片手にしていれば言うことなしです ♪

それにしても近鉄の奈良から名古屋まで6時間!
随分かかるんですねぇ。もっと近いかと思った。
ちなみに鎌倉を午前7:32の横須賀線に乗ると豊橋から快速に乗るとして名古屋には13:42に着きます。
所要時間は6時間10分です。
返信する
花咲爺さんへ (ひろ)
2019-06-23 08:22:06
電車に乗ってゴトンゴトンと揺られながらぼんやり外を眺めているのがとっても好きです。
奈良から名古屋まで実際に乗っているのは大回りしたおかげで4時間くらいでした。

花咲爺さんの逆をたどれば鎌倉にも行けるってことですね。
中学の修学旅行以来の鎌倉も行ってみたいです。
いつか行く旅がまた一つ増えました(*^^)v
返信する
Unknown (せしお)
2019-06-23 09:16:12
正倉院の三角に割った木を積み上げた構造は、湿度とかで木が膨らんだり縮んだりして中の湿度コントロールをして中の宝物を守っていると、学習マンガで読んでから子供の頃から正倉院が何かあこがれの建物でした。
現代ならログハウスって所ですな。
返信する
すっかり (ふきのとう)
2019-06-23 09:41:09
奈良への旅終日お相伴させて頂いた気分です。それにもまして、ひろさんのフットワークは見事です。旅もまた理路整然と、引っ込み思案の私はただただ「天晴!」と感心するばかり、どこかえ飛び出さなくてはと思ったのでした。
返信する
せしおさんへ (ひろ)
2019-06-23 11:02:30
木の特性を生かして作られた校倉造、昔の人はほんとうに偉かったと思います。
幾度もの戦に巻き込まれても宝を守り続けた正倉院を見ていると何とも言えない感動を覚えました。
ずっと守り続けて欲しいですね。
返信する
ふきのとうさんへ (ひろ)
2019-06-23 11:09:57
奈良の旅、長々と書きました。
あれもこれも感動したことが沢山あって省略できないのです。
2日間で拝観料を払って参拝したのは2ヶ所だけ。
後は好きなように歩いては休憩して気ままな楽しい旅でした。
自由に動ける今の間になどと思っています。
返信する
奈良&乗り鉄 (ぽっぽちゃん)
2019-06-23 20:42:47
奈良の旅はお寺あり、鹿あり、観光客あり
の中で、のんびりとスケッチ・・・
奈良県庁に展望スペースや食堂が入れるとは
知りませんでした!
名古屋から奈良までの乗り換えは、奈良線と大阪線を乗り換えるなどとドギマギしながらも
楽しいですね。
特急に乗れ早く着きますが、急行を乗り継いで
流れゆく車窓を眺めるのも楽しい乗り鉄
でしたね!
返信する
ぽっぽちゃんさんへ (ひろ)
2019-06-23 21:11:54
奈良の旅は見どころがいっぱいでウロウロ歩き回ってしまいました。
次に行くときはもう少し目的を絞ってゆったりした旅がしたいと思います。

近鉄路線も良く調べないで「乗り鉄」なんて言えないですね。
ドキドキするのもまた楽しいことです。
でも帰りの車窓からあべのハルカスらしいビルが見えた時は
一瞬で目が覚めました(笑)
返信する

コメントを投稿