「発達障害、治るが勝ち!」読み終えました。
子育てをしながら母子講座を開き、障害当事者家族支援を行う中で、福祉、教育、行政とのつながりが増えました。
早期発見、早期療育が行われてきたはずで、地域の学校にも専門性の高い教員が増えてきたはずなのに、「特別」な支援教育を行う場の間口を広げようとする動きは加速しています。
何とかそこに入れなければと必死になる親御さんにもお会いしますが、
療育に通い、通級に通い、取り出しを受け、発達相談支援センターにもずっと通っているのに不登校になってしまった。
支援級や、やっと入れた支援学校でさえ通えず不登校になっているという話もお聞きします。
普通級でも支援級でも特別支援学校でも不登校。社会とつながる居場所がないという訴えは切実です。
ひつじの住む地域とその周辺では「分ける」支援教育へと舵を切ったように思えますが、「特別」な支援教育施策は一体どれくらい成果があがっているのでしょうか。
凸凹なお子さん達は様々な課題を抱えていますが、皆可能性にあふれた成長発達過程にあります。
自身も凸凹のある子どもであったと思います。
できるだけ丁寧にとバトンを繋いだ先で、年々手厚い個別的支援の中でないと過ごせなくなっていくお子さんが多くいると聞き、一保育士として悲しく、学校には頑張らせない以外に何か出来る事はないのかと思わずにはいられませんでした。
早期発見、早期療育で知的障害のないお子さんにも手厚い支援教育を行うのは、将来的には支援がわずかで、または必要なくするためではなかったのでしょうか。
未熟児で生まれた我が子がまだ長く歩くこともおぼつかないその個性を丁寧に受け入れていただいたた保育園で、のびのびと成長を積み重ねたことは奇跡か偶然だったのでしょうか。
そうした思いは、発達の学びを続け、私自身を再び保育現場へと向かわせる一因となりました。
発達障害は発達する
花風社読者の方々が参加する講座では、この言葉が単なる励ましではないことを目の当たりにしてきました。
姿勢が変わり、表情が変わり、
そうした方々は、もがきながらも混沌とした場から自ら踏み出そうとされるのです。
治りましょう。
勝ちましょう。
治りたい人とその家族は、その気持ちを諦めてはならないという熱い思いに溢れている本でした。
しあわせに生きる道は、自ら選んで進むべきだと思うのです。
新刊出版記念講演、申込みました。
新たに手に入れたこの本も、多くの当事者や親御さんに読んでいただきたい一冊です。