放菴日記抄(ブログ)

これまでの放菴特集・日記抄から「日記」を独立。
流動的な日常のあれこれを書き綴ります。

一関気仙沼南三陸紀行(1)「計画」

2016年09月03日 02時13分54秒 | あんなこと、こんなこと、やっちゃいました
 なんとなく、家族の都合が合わなかったり、また突発的にスケジュールが左右されたりして、夏の旅行を積極的に考えていなかった。けれどBELAちゃんからみんなは旅行に行きたがっているという話を聞いて、こりゃ何とかしなければならないということに遅まきながら気がついた。

 日常をすっかり忘却できるようになるには、最低二泊三日は必要なんだけれど、それが叶わないようなので一泊二日になった。・・・で、行き先は?
 これがなかなか定まらない。そもそも一泊二日ならせいぜい東北エリア内に旅行することになる。関東とか、東海とか候補はでたけれど、運転手が泣きを入れて話は何度も振り出しに戻った。
 結局、東日本大震災後の沿岸部を旅することにした。

 仙台で震災を体験したとはいえ、内陸部だったので、実際に経験したのはライフラインの途絶だけであった。家族や財産や職場に異変はなかった。でも同じ時代を過ごす人間として、他の地域ではどのような被害があったのか、知るべきだと思う。物見や冷やかしと区別がつかないという引け目はあるが、それでも関心は持つべきで、その土地のものを見たり、買ったり、食べたりすることで、何かの役に立てる気がする。見聞きしたことを語ることで、現状が伝わる。そんなにつらい場所ではなくなっていたよ、とか、まだまだ復興がすすんでいなところがある、とか、話すことが、「被災地」と呼ばれてしまう場所の時計の針を動かすような気がする。
 いや、現地でも確かに時間は進んでいる。けれどそこに行ったことのない人にとっては、時間は2011年3月11日の津波到達時刻で止まったままだ。その針を動かすには、その土地で発する情報に触れるのが一番いい。海産物の水揚げ、例大祭、夏祭り、ミュージアムの再開。
 
 ってなわけで、どこに行こう。
 とりあえず、気仙沼のリアス・アーク美術館。 
 そーだねぇ。気仙沼から南三陸を流して志津川まで行ってみようか、ってそこそこ遠いぞ。初めてのルートだから距離感が全く無いし。
 
 え、その前に一関行くの? どうしても子供に見せたい展覧会がある?
 ってことは一関から気仙沼入りか? これマジで一泊二日?
 まあ、高速道路使っていいならなんとかなるかな? これ以上寄る場所を増やすわけにはいかないよ。
 え、仙台帰ってからもイベント行く?五時までに帰んなきゃ間に合わない?
 こりゃ、気合いれなきゃね。
コメント
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