山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

甘、旨、辛、不思議!キノコ料理

2022年08月16日 | キノコ料理

 今回、山からいただいてきたキノコは、丁度1回の調理分ぐらいの量だった。だとすると、調理の種類も1つ。つまり、一番美味しい料理を楽しむべきだろうね。それなら決まりです。

   ≪チチタケとナスの炒め煮≫

 常備菜として食べていた『トビタケとナス炒め』が丁度なくなったというのもあるんだけど、トビタケがチチタケに変わっても美味しかったという記憶も残っているので、今年最初のチチタケ料理は、これにしました。早速、行ってみましょう!

 下ごしらえの部

 ・キノコの場合、柄のつけ根の汚れは当然落とします。チチタケの場合は、触ったところから粘りのある乳液のようなものが出て、そこに汚れがまとわりつく場合があるので、虫だしがてらに丁寧に洗います。

 ・茎も傘も食べやすい大きさに切り分けます

 ※傘が開こうが開くまいが、分けた方が美味しい

 ・ナス3個を乱切りにして水にさらしておきます

 調理の部

 ・中華鍋にゴマ油とサラダ油を各大さじ1敷いて熱します

 ・ナスを入れて火と油を通します

 ・チチタケ投入。鍋を煽って一通り油を回します

 ・少ししんなりしてきたら調味料投入

 ※今回は酒とみりん50mlずつに、醤油大さじ2、南蛮醤油(辛い奴なら代用OK)小さじ1

 ・煮きる前に蓋をして、暫く蒸し煮

 ※自分としては、この作業でボソボソしていたチチタケの柄がシャキッとすると考えている

 ・蓋を外して、焦げ付かない程度に水分を飛ばします

       はい、出来上がり

       早速、夕食のおかずに

 これは、前々回のトビタケ料理と、ほぼ同じ工程で作っているんです。だけど、不思議なほどに別な味わいの料理に仕上がってしまうんですね。トビタケの持つ独特の香ばしさはないんだけど、こちらには、独特の甘みと旨みがいっぱいです。

 で、今回は、ここに辛みも加えれば、甘みと旨みが引き立つんじゃないかなと思ってこんな料理にしてみました。やっぱり、すごく美味しいです。

 チチタケとトビタケ。同じキノコだけど、やっぱり別なもの。同じ料理をしてみると、個性の違いがよく分かりました。これは、おもしろいですね。これから、本格的なキノコシーズンに入ったら、色々試してみましょう。

 山の神様、今回もありがとうございました。

 それからもう一つ。チチタケは、栃木県民から絶大な評価を受けているキノコです。他の地域に行くとそんなに評価は高くないらしいです。多分、柄のボソボソ感が足を引っ張っているんだと思うんだけど、今回の料理に関しては、全く問題なし。騙す気はありません。美味しいので、チャンスがあったら是非お試し下さい。


キノコ山探訪2回目

2022年08月15日 | キノコ採り

 先日の豪雨による出水も退いてきたようだし、前回の探訪から10日も過ぎているから、そろそろキノコ山の様子を見に行きたくなってきた。今回は、A氏が同行する。

 午前3時半出発。いつも通り、夜明けの頃に目的地に到着する予定だけど、心配が1つ。そろそろピークに達するはずなんですよ。何がって、メジロアブの大発生です。

 そこで、対策として、例の虫除けスプレーを少し濃いめに調合して準備しました。そして、装備のタイミングです。山に到着してから身支度を整えようとすると、アブの猛攻に遭ってしまいます。特に、足回りを固めるために身をかがめようとすると、顔の周りが大変なことになってしまいます。

「口に中まで入ってくんのよ。」

「うん。息も出来なくなるズ。」

 じゃあどうするかって、山に着く前に身支度を整えてしまえばいいという結論に達しました。車止めに着いたら、虫除けスプレーをして、降りたらリュックとハケゴを身につけるだけ。これがうまくいって、被害なし。快適に出発することが出来ました。

       巨木の森

 さすが悠久の大自然、今回の豪雨でも泰然としています。マタギが気付いたのは、森の入り口の沢の流れが変わったことぐらいでしょうか。そして、

       出始めましたね

 チチタケさん登場です。前回は、全く気配も無かったけれど、今は『出始め』といった感じかな。

       これも貰いましょう

 ちりも積もれば山になるってもんだ。

       可愛いこの子は何者でしょう?

       尾根を登るA氏

 私は止めておきます。とにかく蒸し暑くて堪らない。その点、A氏は毎日山登りをして鍛えているせいか達者だ。見習わなければならないけれど、それは後日でいいや。

 聞けば、上の方にもポツポツとチチタケが出始まっていたそうだ。下流の方にも出るはずだからそちらを戴くことにします。

       1食分だけいただきました

       少し明るくなってきた森

 本日は、雲が厚く、時々雨が降るような天気。そのくせ、気温が高いから、熱中症に陥りやすい天気と言い換えることが出来ると思う。そんな中でも、山歩きが出来たこと。そして、僅かばかりでも収穫が出来たことに感謝しましょう。

 山の神様、本日もありがとうございました。


りんと いきている(さんぽうた155)

2022年08月14日 | いきもの

  りんと いきている   なつの ゆり

 

あつくても

かぜがふいても

あめがふっても

わたしは いきている

りんと いきている

 

ほんとうの のぞみは

もう

かなえられたの?

 

だいじょうぶ

わたしの のぞみは

わたしらしく いきること

 

だから

もう

かなっているの

 

だって わたしは

いまを いきている

 

りんと いきている

 

       なんという美しい花でしょう

 華やか、孤高、凜々しい・・・。見ているうちに、色々な言葉が浮かんできます。どの言葉も当てはまってしまう夏の花。

       散歩道で出逢うと思わず心惹かれます

       庭に植えている方も少なくありません

       いつもうつむき加減

 

 確とした自分の生き方を抱きながら

無闇に主張することは

決してしない

だから

人から流されることもなく

争うこともなく

自分らしく

凜と

生きている

 

見習いたい生き方です


涼気を運ぶ山菜

2022年08月13日 | 山菜料理

 今回、山の神様からいただいてきたのはミズ。

       数は多くありません

       全部で50本あるかな?

       お陰様で、短時間で皮剥き終了

 ご覧のように、『アカミズ』と『アオミズ』が混じっています。これを茹でると、

       あいかわらず美しい!

 より透明感が強いのがアオミズで、若干黄色みがかっているのがアカミズ。食べ比べると、食感の違いが如実に分かるんですけど、今回は混合ダブルスで行ってみます。

 まずは、≪浅漬け≫。これは、今年の大ヒット作なので外せません。

 ・薄いキュウリの半月切りに、寸切りのミズ

 ・塩ひとつまみと出汁醤油大さじ1を混ぜて

 ・果報は寝て待て

 ・はい、出来上がり

       なんて簡単なんでしょう

 そして、爽やか!これは、やめられませんね。

 続いては、≪ダシ≫です。こちらも何度か作っているんですけど、今回はアオミズが多かったので、作り方を変えてみました。

 ・ミズを粗いみじん切りにして

 ・キュウリは短い千切りに(多分、これが一番簡単)

 ・2つを混ぜたところに、ガゴメ昆布を加えます

 ※昆布は乾燥した顆粒状なので、水で弛めておきました(昆布:水=大さじ1:2)

 ・ここに出汁醤油大さじ2と塩を少々加えます(浅漬けの倍量です)

 これで完成です。こちらも、超簡単。ここにナスでもシソでもミョウガでも、お好きな夏野菜を加えると、山形名物の『ダシ』です。今回は、ミズがメインで、しかもアオミズが多かったので、この作り方にしてみました。アオミズは爽やかさが『売り』の山菜なので、これをタタいてヌメリを出すよりも、ヌメリの強いガゴメ昆布の力を借りた方が、食材の長所を生かせると考えました。

 これも、旨いんだなあ!

 お好きなだけご飯にかけて食べると、正に暑気払い!ありがたい料理です。

 山の神様、このめまぐるしく変わる気候の中、素敵な食材を育ててくれてありがとうございます。

       こいつが堪らない!

 それでは、いただきます!


真夏の山菜はどうかな?

2022年08月12日 | 山菜採り

 夏のキノコが出始まったのは嬉しい限り。本命のトビタケにいつ逢えるのかワクワクしている。

 ところで、台所では、山菜が底をついてしまった。補充が必要だが、方法は2つ。採ってくるか、保存品を戻すかである。最終的にはどちらでもいいのだけれど、普通の日和ならば、採ってくる方がメリットが大きい。何てったって、山の新鮮な空気を吸い込みながらリフレッシュできて、体力づくりのおまけまでつくんだから、こんなありがたい遊びはないと思う。

 ただ、季節によって、いろいろな障害があって、それを乗り越えなければならないのがアウトドアの宿命。

 そして、今の時期の障害は、暑さと豪雨や落雷による自然災害ね。日帰りならば、この辺はかなり正確に予想が出来るし対応が出来るので、大遠征をしなくなった今のマタギにとっては、大した問題にはなりません。万が一出会ってしまったら逃げる。その覚悟さえ出来ていればいいんです。

 もう一つある。それが、季節を謳歌する動物たちね。マタギだけが楽しいのではなくて、その季節毎に捕食・生産活動に励む動物たちがいるんですよ。この方達には、できるだけ波風を立てないように通り過ぎて貰うのが一番。そういう意味でも、最も良いのが『朝仕事』です。

 前置きが長くなってしまいました。本日は、ミズ畑の1つ、S川に出かけてみました。

       思ったほどの出水はなかったみたい

       鬱蒼としてきた森

さすがに森は真夏モード。藪もかなり発達してきていました。

       ウドの花

 ウドが花盛りを迎えています。

 この時期、早朝でも厄介なのがアブ。人の立場からは、どうしても好きになれないんだけど、アブさんは、人を好きみたい。

 下手に気に入られてしまうと、息も出来ない、痛痒い、払っても払ってもまとわりついてくる。結果、逃げ帰る。ということになってしまいます。

 でも、HIROさんから教えてもらって作ったハッカ液は、かなり効きます。おかげ様で、逃げ出すことなくミズ採りが出来ました。

       本日のミズ畑1

       ミズ畑2

 実は、そろそろミズコブが出ていないかなと思って訪ねたんですけど、まだ早かったみたいでした。でも、1週間分の素材が手に入ったのでよしとしましょう。

 山の神様、本日もありがとうございました。