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周期的なリズムをもつ歯の痛み

2024-05-26 11:37:34 | ブログ
 84歳になったとき、全部揃っていた歯の一部のすり減りが目立つようになり、虫歯のような状態になって、歯髄に達するまで歯の浸蝕が進んだのだろうか、あるいは歯周病が進行しているのだろうか、かなり強い痛みを感じるようになった。

 そこで、2023年11月から毎日、痛みが発生した大体の時刻と、痛みの強さの区分(中か大か)とについてデータをとって、痛みが集中する時間帯と痛みの進行状況について観察することにした。

 そのデータによると、痛みの時間帯は殆どPM0:00~PM12:00といった午後の部に限られ、午前の部に痛みが発生することは稀である。また午後の部で発生する強い痛みの回数は、3~7回とバラつき、特に就寝時のPM10:30ごろの痛みが強い。

 参考文献1によると、神経系を構成する神経膜では、振動現象と興奮現象がみられ、そのような神経の動静は、活性化因子と抑制因子とから成る二因子系の振動によってほぼ理解できる旨の説明がある。この説に基づくと、一日24時間のうち、午後の部では活性化因子が優勢となり、午前の部では抑制因子が優勢となるという説明になる。

 そこで、チャット検索を利用し、「歯の痛みはかなり苦痛である。痛みは、午後の12時間中に数回起こり、午前の12時間中はほぼ休止期となっている。人間の神経系は、神経膜の振動と興奮に基づく活性化因子と抑制因子とから成る二因子系の振動で説明できるのか?」と質問してみた。

 その回答は、二因子系の振動による説明を肯定した後、「しかし、歯の痛みについては、このような振動についての研究は限られており、歯の痛みに関する研究はまだ進行中であるため、より詳細な情報を提供することはできません。」とのことであった。

 活性化因子の駆動よる痛みの活動期の振動は、概日リズムと呼ばれ、体内時計に同期した生物学的リズムであるようだ。痛みの休止期が生じる要因として、規則正しい生活習慣を前提とした睡眠の効用があるのではないか、と考える。充分な睡眠をとることによって、痛みの活動期に生じた神経系の有害物質が排除され、神経系が初期状態にリセットされるのではなかろうか。

 参考文献2によると、体内の末梢の組織(臓器や筋肉)で炎症が生じたときに細胞からサイトカインと呼ばれるタンパク質が分泌され、それが脳に働きかけることによって、一種の生理的疲労が生じるとのことである。そうすると、歯茎などの痛みによって繰り返しサイトカインが脳に作用すると、生理的疲労が慢性疲労症候群に移行して病的疲労となり、「思考力・集中力の低下」、「のどの痛み」、「首のリンパ節の腫れ」などの症状を起こすおそれがあるようだ。脳に対して長期間ストレスを与え続けることは避けるべきなのである。

 2024年3月になり、歯の痛みは強烈となり、もはや我慢の限界を感じるようになったので、歯科医の診察を受けることにした。歯はすり減っているが、虫歯ではなく、歯周病が進行しているので痛むとのことである。2回の治療を受けたが強烈な痛みが収まることはなかった。

 2024年4月になり、この先、歯の痛みを抱えたまま生きる覚悟をしようと考えていた。ただ、今かかっている歯科医には治せなくても、治せるような歯科医を紹介してもらえないかとも考えた。

 3回目の治療を受けに行ったとき、歯の痛みを治せるのか治せないのか最後の通告を聞くつもりで歯科医と対面した。医者は、歯周病を治すことはできないと言った。しかし、治療薬としてどんな「奥の手」を使ったのか知る由もないが、その日の治療後、歯の痛みはなくなり、痛みなしの状態が1ヶ月以上続いており、この先の生活に希望がもてるようになった。

 今後、歯のケアのために定期的に通院するつもりでいる。

 参考文献
1. 蔵本由紀著「非線形科学」(集英社新書)
2. 近藤一博著「疲労とはなにか」(ブルーバックス)