河童アオミドロの断捨離世界図鑑

ザスドラス博士の弟子の河童アオミドロの格安貧困魂救済ブログ。

八田八郎物語 14 低気圧中高年

2014年07月10日 | 八田八郎物語
「うひゃひゃー、うひゃうひゃ
♪低気圧ガール♪2000マイル飛び越えて~
台風、タイフーン、ウッフン、ウッフーン
うひゃひゃー、うひゃなっしー」

「と、と、と、父さん、どうしたんだ」

父、八田二郎はわけのわからないことを言いながら
大雨降りしきる外に飛び出して
そのまま、台風の目の中へと吸い込まれていった

「あの人は低気圧中高年だから
時々ああなるんだよ」

又三郎おじさんはぼそっとつぶやいた

台風の過ぎ去ったあとには
禍々しい夏の太陽が顔をのぞかせていた

僕はこの世界は
瓶の底から水面までの一瞬の間しか存在しない
ラムネの泡のようなものだと思った