夕暮れ

旧盆で世間はお休みの方が多く、道路も閑散としている。
ここにきてようやく夏らしい強い日差しが戻ってきた。
一日中、よい天気だったのは本当に久しぶりな気がする。



夕方、仕事が終わった帰り道、強い西日が比良の山々に隠れようとしている頃。
夕暮れ時の空は、夕焼けにならなくても日差しが薄紅色で、世界がほんのりと色付く。
気が付けば田の稲は穂をつけ頭を垂れ始めている。

日が暮れる。
このなんとも優雅で美しい時間を良く言う表現は乏しい。
『西日』や『斜陽』…暑さや沈むイメージのネガティブな表現が多い。
こんなに美しいのにね。
いつもはそんな物思いに浸る余裕もないが、せめて一日ぐらいのんびり夕陽を眺めていようか。
あぁ、そうか。余裕がある時に見る夕日は優雅なのか。



今日、実家に行っていた連合いと子どもたちが帰ってくる。
いつもの賑やかさが戻ってくる。

のんびり夕陽を眺めている…次はいつのことか。