今週は、連日ご葬儀をお受けしており、忙しい毎日でございます。お坊さんが忙しいのは、決して良いことでは無いのですが、この寒い時期は仕方がございません。法徳寺 は、新しくご縁をいただく方が多いのですが、その方の故郷をお聞きすると、1番多いのが九州の方です。なぜ、九州に浄土真宗が多いのかは謎なのです。今、大変な被害を受けている能登半島も、大変、浄土真宗が多いところだと聞いております。
さて、通夜や葬儀で読経を勤めておりますと、お経の1文字1文字が、とてもありがたく思えるのです。漢文で書かれているため、私も、意味のわからないところも、たくさんございますが、幼い頃から慣れ親しんだお経の響きは、意味は、わからなくとも聞いているだけで、ありがたい気持ちになります。一時期、意味不明な漢文でなく、現代語訳でお経を称える僧侶の方がいらっしゃいまして、私も試してみようかと思ったのですが、やめておきました。私は、漢文のままに称えるのが1番ありがたいのでございます。幼き頃から慣れ親しんだ、漢文のお経の響きが1番でございます。とは申しましても、聞いていても、さっぱり意味はわかりません。でもそれが良いのです。洋楽も、そのアーティストの国の言葉のままお聞かせいただくのが1番良いのです。歌詞を日本語にしたら、その曲はダメになります。
そのために、浄土真宗は法話があるのです。読経は仏徳讃嘆です。仏様の救いを褒め、讃え、感謝をするものです。亡き方を成仏させるための呪文ではございません。