■ブルーバード、ブルーバード/アッティカ・ロック 2019.7.3
題名の「ブルーバード、ブルーバード」とは、アメリカを代表するブルースマン、ジョン・リー・フッカーの曲「ブルーバード」からとったものだ。
第十二章に登場しているが、「ブルーバード、ブルーバード、この手紙を南へ届けてくれ」という歌詞ではじまる歌である。
また、ジョン・リー・フッカーと並ぶブルース・シンガーのラィトニン・ホプキンスにも「ブルーバード、ブルーバード」という曲があり、その歌詞はほとんど同じ。
いずれも家を出て遠く南の町にいる恋人に思いをよせたブルースなのだ。ちなみに、ダレンの母親の名前が「ベル」なのは、この曲の歌詞にちなんだ命名かもしれない。 (解説/吉野仁)
『ブルーバード、ブルーバード』 を読みました。
前半p200ぐらいまでは、なかなか波に乗ることが出来ませんでした。
その後は、面白く読み進めることが出来ました。
翻訳者の文章との相性の問題なのでしょうか。面白いとの評判のミステリでしたが、少し苦戦した感があります。
アメリカ南部の社会情勢、人種問題がよく理解できていれば、もっと感動が深かったかも知れません。
ハイウェイは永遠に人々を乗せてジェニーヴァのそばを流れていく。
「気高さは、闘いのなかにある。すべてのもののなかにある」
一日のうちに人生の向きをぐるりと変えてしまうような愛。
話はいつもそんなふうにはじったものよ、とランディはいった。
「誰だって自分の望みどおりにやればいい----男だろうと、女だろうと、なんだろうと」
「いくらほしい?」そのほうが簡単だったので、ダレンはいった。何もしなければ母親は不機嫌になる。いい年をした女の----自分はずっと過小評価されてきたと思っていて、そのことに腹を立てている女の----ふくれっ面を見ることになるのだ。ベルは自分の人生に関わりのある男たち、とりわけ息子には、貸しを充分に返してもらっていないと思っていた。
バッジがなければ、自分など何者でもない。家に帰れ。
「いちかばちかやってみるなら、知っている悪魔を相手にするよ」ジェニーヴァはいった。
『 ブルーバード、ブルーバード/アッティカ・ロック/高山真由美訳/ハヤカワ・ミステリ 』
題名の「ブルーバード、ブルーバード」とは、アメリカを代表するブルースマン、ジョン・リー・フッカーの曲「ブルーバード」からとったものだ。
第十二章に登場しているが、「ブルーバード、ブルーバード、この手紙を南へ届けてくれ」という歌詞ではじまる歌である。
また、ジョン・リー・フッカーと並ぶブルース・シンガーのラィトニン・ホプキンスにも「ブルーバード、ブルーバード」という曲があり、その歌詞はほとんど同じ。
いずれも家を出て遠く南の町にいる恋人に思いをよせたブルースなのだ。ちなみに、ダレンの母親の名前が「ベル」なのは、この曲の歌詞にちなんだ命名かもしれない。 (解説/吉野仁)
『ブルーバード、ブルーバード』 を読みました。
前半p200ぐらいまでは、なかなか波に乗ることが出来ませんでした。
その後は、面白く読み進めることが出来ました。
翻訳者の文章との相性の問題なのでしょうか。面白いとの評判のミステリでしたが、少し苦戦した感があります。
アメリカ南部の社会情勢、人種問題がよく理解できていれば、もっと感動が深かったかも知れません。
ハイウェイは永遠に人々を乗せてジェニーヴァのそばを流れていく。
「気高さは、闘いのなかにある。すべてのもののなかにある」
一日のうちに人生の向きをぐるりと変えてしまうような愛。
話はいつもそんなふうにはじったものよ、とランディはいった。
「誰だって自分の望みどおりにやればいい----男だろうと、女だろうと、なんだろうと」
「いくらほしい?」そのほうが簡単だったので、ダレンはいった。何もしなければ母親は不機嫌になる。いい年をした女の----自分はずっと過小評価されてきたと思っていて、そのことに腹を立てている女の----ふくれっ面を見ることになるのだ。ベルは自分の人生に関わりのある男たち、とりわけ息子には、貸しを充分に返してもらっていないと思っていた。
バッジがなければ、自分など何者でもない。家に帰れ。
「いちかばちかやってみるなら、知っている悪魔を相手にするよ」ジェニーヴァはいった。
『 ブルーバード、ブルーバード/アッティカ・ロック/高山真由美訳/ハヤカワ・ミステリ 』