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今週の読書!  レモン畑の吸血鬼/夏に凍える舟/やがて海へと届く

2016年04月16日 | もう一冊読んでみた
 今週は、この3冊。
 レモン畑の吸血鬼/夏に凍える舟/やがて海へと届く

■『レモン畑の吸血鬼/カレン・ラッセル』  2016.4.16

 『レモン畑の吸血鬼』は、訳者あとがきによれば評価は高いそうだ。
ぼくには、スウッと筋がたどれなくなり、ところどころ分かるようになり、そして眠くなりの繰り返しだった。
これは、ぼくの場合です。

 二〇〇六年に初短編集『少女たちの聖ルーシー寮』(拙訳、河出書房新社、二〇一四)を刊行してからというもの、カレン・ラッセルに対する評価は高まるばかりだ。作品を発表するごとに、ミチコ・カクタニをはじめとする批評家たちが絶賛の声を挙げ、.........(訳者あとがき)

随所に、はっとするような素敵な文章が、夜空の星のごとくちりばめられています。

 青年が完治し、彼女から去った後に訪れる長い冬に向けて蓄えた幸福のように。

 『 レモン畑の吸血/カレン・ラッセル/松田青子訳/河出書房新社 』



■『夏に凍える舟/ヨハン・テオリン』  2016.4.16

 ヨハン・テオリンの「エーランド島」四部作の最終作、『夏に凍える舟』を読みました。
読み始めは、地味なミステリと感じたのですが、読み終わってみると20世紀の悲劇、ひとりの人間が生き抜くことにはらった悲しみを目の当たりにしました。

 「それはきみの時代になる」
 「でも、人生は続くね」

 アンネが亡くなってから自分は五十五年を生きたことになる。二十世紀のほとんどを生き抜いてきた------強制収容所の子供たちより、飢えて亡くなった難民たちより、処刑された囚人たちより、戦場で倒れた兵士たちより長生きした。自分より若かった大勢の者たちより長く生きてきたから、満足してもよさそうなものだ。しかし、......


 『 夏に凍える舟/ヨハン・テオリン/三角和代訳/ハヤカワ・ミステリ 』



■『やがて海へと届く/彩瀬まる』  2016.4.16

 「」という言葉に引かれ、手にしました。
ひとつのこと(楢原店長の件)をのぞけば、さして大きな出来事もなく、湖谷さんの心の景色が淡々と語られていく物語です。
近頃の若い女性の心のなかは、こんなにも透明なのかとぼくは、思ってしまった。

 「真奈、遠くまで行ってね。大変でも、遠い、そこに行ける人しか見られない景色を見て。それで、いつかさ……」

 湖谷ももういい加減、すみれのためとかすみれに悪いとか、あいつを理由に生き方を変えるのをやめた方がいい。


それにしても
   「バスは来ないよ
の部分は何なんだと考える。

 『 やがて海へと届く/彩瀬まる/講談社 』

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