くらのうえ市丸歯科ブログ

お口の健康を守りたい

有病者・高齢者の歯科治療・観血的処置時の注意点のセミナー

2014年08月28日 | Weblog

  先日、8月21日(木)に公立学校教材組合九州病院 歯科口腔外科 堀之内康文先生による講演会に歯科医師・歯科衛生士で参加させていただきました。

                          

 わが国の高齢化率は年々上昇し、今では4人に1人が65歳以上というのが現状です。高齢社会=有病者社会になっていく中、全身疾患や多種の薬剤にも知識が多く必要になってきました。
 歯科治療中に全身疾患を起こさないために1番大切なことは患者様に精神的・身体的にストレスを与えないことです。

全身疾患の悪化は①自律神経のアンバランス②血圧の上昇、心拍数の上昇により起こってきます。特に外因性よりも内因性のものにより治療中に全身疾患を悪化させるケースが多いことが分かっています。 

人には予備力というものがあり、予備力を生体反応(不安・恐怖・疼痛)が上回った時に全身的偶発症が発症してきます。

偶発症の予防としては、①全身状態、予備力の正確な把握②治療前のバイタルサイン(意識・呼吸・体温・血圧・脈拍)の測定③精進的ストレスの軽減④身体的ストレスの軽減⑤治療中の注意深い観察が挙げられこれらがとても大切になってきます。


 また、歯科治療、外科処置が可能かどうかの判断は血液検査結果がすべてではありません。①全身疾患の重症度②患者の予備力③治療・手術襲撃の程度④歯科医の知識・技術⑤設備・環境など総合的に判断しなければなりません。評価法には身体活動能力(MET)や心臓の働き(NYHA)分類というものがあり、ある程度のランクまでなら歯科治療を問題なくおこなえるというものもあり、今では安心して治療をおこなえます。

他にも、どういう偶発症が多いのか?どういう疾患が多いのか?などのお話を聴く事ができとても勉強になりました。
 この度は診療時間を変更し皆様にご迷惑をお掛けしました事をお詫び申し上げます。今回セミナーで学んだことを活かせるよう今後ともスタッフ一同努力してまいりますので宜しくお願い致します。

医療法人くらのうえ市丸歯科 新鳥栖インプラント・歯周病センター