くらのうえ市丸歯科ブログ

お口の健康を守りたい

Global Standard Seminar in Fukuoka に参加しました

2014年07月22日 | 外部セミナー

先日、7月20日(日)、福岡市の天神クリスタルビルで開催された Global Standard Seminar in Fukuoka~世界水準の歯科医療を実践するということ~に当院の歯科医師、歯科衛生士で参加させて頂きました。

つきやま歯科医院主催のセミナーであり、築山雄次理事長をはじめ、5名の先生方の講演を聴くことができました。つきやま歯科と当院は「予防を基礎として一流の治療を行う」といった理念を共有し、互いに情報交換しております。

 

 

つきやま歯科医院は、平成元年の開院当初から「予防を基礎とした診療」を行い、2010年にMTM(メディカルトリートメントモデル)という新たな予防プログラムを導入し、より高いレベルの予防歯科を構築、実践されています。世界水準の歯科医療の実践について話を聴くことができ、大変刺激を受けました。

最初に築山雄次理事長が、日本の歯科の現状と予防歯科におけるこれからの課題について話されました。日本は経済的に豊かな先進国であるにもかかわらず、歯の健康に関しては他の先進国に後れをとっています。80代の方の5割、つまり約半数が総入れ歯であるというデータがあります。80歳の平均残存歯数は13.9本で、8020を達成しているスウェーデンや17本以上のアメリカなどの先進国に比べ少ない値になっています。

このことは日本人が欧米人に比べ虫歯になりやすいということではありません。予防歯科の考え方がまだ充分に浸透していないことが原因です。

従来の日本の歯科治療は、虫歯があれば削ってつめ、痛んでいる所だけを治療して終了の繰り返しでした。虫歯の原因がきちんと排除されなければ、再発を起こし、そのたびに削ってどんどん歯が小さくなり、歯の寿命が短くなっていきます。これでは悪くなる一方で、お口の健康は得られません。

この歯を失う悪循環のサイクルを停止させる方法が、MTM(メディカルトリートメントモデル)を中心とした予防のシステムです。MTMは元々、予防先進国であるスウェーデンで提唱されました。十分な検査を行い、疾患(虫歯・歯周病)の原因である細菌を徹底的に取り除き、必要な治療を適切な時期に行い、その後はメインテナンスを継続していくという一連のプログラムです。このMTMによって「自分の歯で一生食べる」を実現し、このことが全身の健康の土台となり、QOL(生活の質)が向上します。

当院も2000年の開院当初から予防歯科に力を入れて参りました。歯科医療の本質は予防にあることを改めて確信し、今後も予防歯科の実践と啓蒙を通し、地域医療に貢献していくという決意を新たにしました。

他の先生方の講演も非常に興味深く、熱のこもった講演に聴き入っているうちに丸一日のセミナーがあっという間に終了したような感覚でした。他に印象に残っていることは、EBD(科学的根拠に基づいた歯科医療)の考え方です。昔は術者の経験や感覚に基づいた治療を行うことがほとんどでしたが、近年はEBDにシフトし、質の良い論文のデータなど妥当な科学的根拠に基づく判断、治療の選択を行うことが世界的潮流になっています。EBDの実践は、患者様にとって今考えられる最も有効な治療を実践することなのです。

今回のセミナーを受けて、真の患者利益とは何か、今後どのような歯科医療を目指すべきか、深く考えさせられました。世界水準の医療を提供できるように、スタッフ一同益々研鑽を積み、日々の診療に心血を注ぐ決意を新たにしたセミナーでした。今回学んだことを患者様に還元していけたらと思います。

お口の健康を取り戻したい方、維持・増進したい方、ぜひ当院にご相談下さい。

 

(医)くらのうえ市丸歯科 新鳥栖インプラント・歯周病センター(佐賀県鳥栖市)

            TEL:0942-81-5410           


船越歯周病学コース(ベーシック編)を受講しました。

2014年07月22日 | 外部セミナー

 2014年7月12日から12月7日まで合計12回(月に1回、土日の2日間)にわたって行われる船越歯周病学コース(ベーシック編)がスタートし、その第1回目を受講してきました。

 このコースは、歯周病学分野で世界的にも御高名な船越栄次先生が主催されているスタディーコースです。歯周病学の知識と技術を基本的なことから応用的なことまで講義や実習を通して学べるコースです。

わたくしと同じ日程で受講される先生は、合計20名ほど、年齢層は20代~60代と幅広く、全国各地からの参加でした。

 初日(7月12日)は、主に歯周病学の基礎的知識を中心とした講義と手術(歯周外科手術)見学が行われました。また、初日の夜は懇親会が行われ、インストラクターの先生方、そして同受講生の先生方と交流を深めることができました。

 2日目(7月13日)は、歯周組織検査、口腔内写真撮影などの歯周病治療を行う上で必須とされる診査の正しいやり方に関する実習が行われました。

 わたくし自身、これまでに長崎大学の歯周病科で約5年、さらに歯周病専門医ならびに指導医である当院の市丸院長のもとで現在までに約5年、歯周病治療を中心とした歯科治療に携わってきました。しかしながら、まだまだ未知のことが多くあることを痛感してきました。

 これから約6ヶ月にわたってコースは継続しますが、同受講者ともお互いに刺激しあいながら自分自身の歯周病治療のレベルを向上し、くらのうえ市丸歯科の歯周治療のさらなる発展に貢献したいと思っています。歯周病でお悩みの方は,ぜひ一度当院へご相談ください。

          

(医)くらのうえ市丸歯科 新鳥栖インプラント・歯周病センター(佐賀県鳥栖市)

          TEL:0942-81-5410     副院長 山口 竜亮


くらのうえ市丸歯科・歯科治療における院内感染対策宣言を発表いたします。

2014年07月01日 | お知らせ

 

くらのうえ市丸歯科・歯科治療における院内感染対策宣言

 2014518日の読売新聞にて、約7割の歯科医院において、切削器具の滅菌がされずに使い回しされているというショッキングな報道が掲載されました。このような歯科医院における院内感染対策の不徹底は、残念ながら事実であり、B型肝炎等の感染が、日常の歯科治療で起こっている恐れがあります。当院では、御来院いただいている患者様をお守りするために、2000年の開院当初から科学的根拠に基づいた院内感染対策を徹底してきました。 

また、当院にとどまらず、歯科医療全体のために、医療関係者に対して、日本の院内感染対策について問題提起をしてきました。しかしながら、対策が進んでいないのが現状です。 主な原因として、歯科治療の低診療報酬、厚生労働省を中心とした行政の監督不行き届き、院内感染に対する法律の不整備、歯科医療従事者の認識やモラルの低さが考えられます。

そこで、くらのうえ市丸歯科では、当院のみならず日本の歯科医院すべての患者様が、安心して安全な歯科治療を受けることができるように、以下のことをここに宣言いたします。

〈宣言〉

1.  くらのうえ市丸歯科では、2000年の開院当初から徹底している「科学的根拠に基づく院内感染対策」を今後も継続・充実していく。

2.  くらのうえ市丸歯科では、院内感染対策の1つとして、切削器具を含むすべての器材・機器の滅菌・消毒を継続して行う。

  くらのうえ市丸歯科では、定期的な院内研修会を行い、すべてのスタッフが、科学的根拠に基づいた院内感染対策に対する知識をもって歯科治療に従事する。

 日本の歯科医院における院内感染対策が円滑に進むよう、歯科医療人の認識、知識の向上に最大限努める。

 日本の歯科における院内感染対策の現状や院内感染を疑う事例を徹底して調査、公表するように、歯科関係団体ならびに行政に強く提言する。

 日本の院内感染対策に対する法律の整備を行うよう歯科関係団体ならびに行政に強く提言する。

 日本のすべての歯科医院において永続的に院内感染対策が行えるように、感染対策に必要なコストを診療報酬に反映させるように厚生労働省に強く提言する。

     

                             2014年7月1日

          (医)くらのうえ市丸歯科 新鳥栖インプラント・歯周病センター

                       院長 市丸英二・スタッフ一同

 

当院HP・院内感染対策のページもご覧ください。