くらのうえ市丸歯科ブログ

お口の健康を守りたい

日本臨床歯周病学会 平成26年度 第2回九州支部教育研修会で講演させて頂きました

2015年02月28日 | Weblog

2月22日、日本臨床歯周病学会 第2回九州支部教育研修会にて、歯科衛生士の小川が講演をさせて頂きました。臨床歯周病学会では、チーム医療をテーマに今までも様々な講演がされてきましたが、今回当院からはSPT(メインテナンス)について、歯科衛生士の立場でお話しさせて頂きました。

表題は、「歯とインプラントを一生守るためのSPT:歯科衛生士は何を理解し、どう実践するのか」です。お口の中の病気は、主に虫歯や歯周病です。当院のブログをご覧になられてらっしゃる方は、もうお詳しいかもしれませんが、インプラントも歯と同じようにインプラント周囲疾患という病気があります。どちらも「予防」が大切です。その予防がSPTとご家庭での正しい口腔清掃となりますが、歯科衛生士が主にSPTを行う為、正しい知識と管理方法で行わなければ、良い結果は出ません。世界ではSPTに対する有効性を立証した文献も多く出ています。

しかし、数ヶ月に一度、もう何年もSPT(メインテナンス)に通っているのに、だんだん悪くなっているような気がする。または、どんどん歯が抜けていく…というようなことを耳にすることもあります。残せないであろう歯を妥協的に残している場合は別として、きちんとしたSPTを行っていれば、悪くなっていく事は殆どありません。

今回講演させて頂いた内容の一部をご紹介します。

 

 今回講演させて頂いた、広汎型重度慢性歯周炎の患者さまのデータで、歯周ポケットの深さ4mm以上の割合と、平均の深さを表しています。初診では、とても深かった歯周ポケットが治療終了後は安定し、SPTに入ってから、現在まで再発することなく、安定しています。

 

次に、出血率ですがこちらも同じ結果が出ています。では何故、安定した状態を維持できるのか。歯科衛生士としてどう行っていくべきなのかをお話させて頂きました。

歯やインプラントを長期に安定化させる為には、(1)患者さまの病状、パーソナリティ、どのような治療を受けてきたか、経過はどうかを十分に理解する(2)リスクを診断した上でSPT計画を立てる(3)確実な診査、診断、再モチベーション、インスツルメンテーションを行う事が大切です。

 

当院では上記のような診査を行います。患者さまの中には「今日は、チクチクの検査~?やだなぁ~」なんてお声も聞かれることがありますが(笑)リスクを知る為に大切な診査なのです。そのような診査の積み重ねから、私たちは皆さんの状況を把握し、現在のSPTを続けていて良いのか、治療に戻るべきなのか、ご来院の間隔はどうするかなど検討します。

少し難しい話が続きましたので写真を。

 

今回の会場は福岡の国際会議場でした。約300人の方がいらっしゃいました。衛生士は、高橋、内田が参加(応援)に来てくれました♪

 

 

 

 

緊張しましたが、講演も無事に終わり、きちんとデータが出ている内容で斬新だったとのお声もいただけたそうです。

 

 

お決まりの、集合写真です♪今回の講演が無事に成功したのも、院長はじめスタッフ皆さんの協力があってこそです。診療後、皆さん忙しく疲れている中、ディスカッションの時間を作ってくださり、とても感謝しております。これからも患者さまの為に、スタッフ一同頑張ってまいります。今回の講演が、市丸歯科スタッフはもちろん、地域医療の貢献になれれば幸いです。

 

(医)くらのうえ市丸歯科 新鳥栖インプラント・歯周病センター(佐賀県鳥栖市)

   TEL:0942-81-5410      歯科衛生士 小川希和子

 


日本口腔インプラント学会および長崎歯周病講演会で、講演、発表をしました.

2015年02月23日 | 外部セミナー

1月31日、2月1日の日本口腔インプラント学会九州支部会および、2月14日の長崎歯周病講演会で院長の市丸が講演、発表を行いました.テーマはいずれもインプラント周囲炎についてです.長崎市のブリックホールと長崎大学歯学部で行いました.

                                

歯周炎患者においては、インプラント周囲炎が起きやすいこと、特に、セメントなどの異物がその引き金になりやすいこと、また、その時の対処法について述べました.

 インプラント周囲炎の対策は、まず、歯周治療を徹底すること、そして、長期にわたって、粘り強くインプラント周囲の炎症の除去を行うことが大切です.

 海外の文献や当院の症例を通して、これらのことを発表いたしました.

                

今や、インプラント周囲炎は、インプラント治療における最大の難敵と言っても過言ではありません.インプラント治療が万能であるといった誤った考え方は、既に否定されています.

 まず、歯周病(歯槽膿漏)の予防と治療を徹底すること、仮に、インプラント周囲炎を引き起こしたら、歯周治療の見直しと、そのインプラントに対する抗炎症療法が大切になります.

 インプラント治療は、確り噛むようにする、あるいは、自分の歯を削らないようにするといった、入れ歯やブリッジにない大きなメリットがあります.しかしながら,歯周病の管理を十分行わないで、インプラント治療を行うことは非常に危険です.“一日でインプラントが入る、歯を取り戻せる”といったコマーシャルを目にしたことはありませんか.このような歯周治療のないインプラント治療を受けると、インプラント周囲疾患が多発します.皆様は,このようなインスタント・インプラント治療を受けないようにおすすめします.インプラント治療の前には,歯周病の管理が鉄則です.

  今回の学会や講演で、座長の先生、長崎大学の原教授を含め多くの先生から当院の治療について賛辞をいただいたことを感謝いたします.また、多くの若手の先生から熱心な質問をいただいたことに感銘しています.正しいインプラント治療を行い、患者様の口腔健康を増進させる、そして、その情報を、多くの真面目な歯科医師や歯科医療人と共有することの大切さを再確認しました.

 インプラント治療にご興味がある方は、当院にご来院のうえご相談ください.当院以外でインプラント治療を受けられた方も、ご遠慮なく、ご相談ください.

 

(医)くらのうえ市丸歯科 新鳥栖インプラント・歯周病センター

                TEL:0942-81-5410     院長 市丸英二


日本口腔インプラント学会に参加しました

2015年02月10日 | 外部セミナー

 

こんにちは、歯科衛生士の高橋です。

先日2月1日(日)に長崎で開催されました、日本口腔インプラント学会に参加させていただきました。当院では院長が発表しました。

広い会場でとても素晴らしい発表でした。

インプラントというのは、天然歯よりプラーク(ばい菌)に弱いことを皆さんご存知ですか?

歯周病の治療をせずにインプラント治療は行ってはいけない。歯周病をしっかり治療したうえでインプラント治療を行ったとしてもトラブルは起こるのです。歯周病の治療の一つがブラッシングですがこの“ 歯磨き “が一番大切なのです。インプラントを入れたら終わりではなく、予後のケアが重要です。

インプラントはとても素晴らしい治療ですが、正しいステップを踏んだうえでの治療をおすすめします。



当院では、まず歯周病をしっかり予防して、次のステップまたはインプラント治療というのがベースになります。そしてなにより予後もしっかり診査をし、メンテナンスを行っています。

治療よりも予防が大事というのはこのことだと思います。



今回の院長の発表を聞いて、市丸歯科の治療のレベルの高さを実感しました。いい治療、そしていい環境で学べることに感謝しています。

これからも頑張っていきたいと思います。



(医)くらのうえ市丸歯科 新鳥栖インプラント・歯周病センター(佐賀県鳥栖市)

   TEL:0942-81-5410      歯科衛生士 高橋美帆