第65回春季日本歯周病学会学術大会のオンデマンド配信を視聴させていただきました。
その中で歯科衛生士シンポジウム 永石匡司先生の講演では歯科衛生士に知ってほしい女性の身体の基礎知識というお話でした。
女性は体調の変化が大きいと思います、月経時期、妊娠時期、更年期などホルモンバランスによって大きく変わってきます。女性ホルモンの増加が歯肉の炎症を増加させるといわれています。女性ホルモンの中でも特にエストロゲンを栄養源として歯周病原細菌を増殖します。
月経期のセルフケアでは、排卵日付近、月経1週間前から月経開始までプラークコントロールの徹底が必要です。プロフェッショナルケアは女性ホルモンの分泌が少ない時期に行うことが有効です。
妊娠期では女性ホルモンの増加により歯周病原細菌が増加しやすいためプラークコントロールの徹底が大事になります。
更年期になりますと歯周病患者では、女性ホルモンの欠乏により、歯肉の炎症の増加、歯槽骨吸収の増加、歯肉出血をきたしやすく歯周病が放置されますとより進行が加速されやすくなります。また歯肉や口腔粘膜が薄くなる、口腔乾燥症、味覚の変化が現れます。
女性にはコントロールが難しい時期が多々ありますが、その時々で私たち歯科衛生士自身が患者さんの小さな変化に気づき、口腔ケアでのアドバイス、そしてしっかりとプロフェッショナルケアをすることが大事だと思います。
コロナが流行してか現地への参加ができない状況は残念ですが、私自身、育児中のためなかなか現地に参加は難しいので、このようにWebで参加できることに本当に感謝しています。今後は少しずつ現地への参加も増やしていきたいなと思っています。
(医)くらのうえ市丸歯科 新鳥栖インプラント歯周病センター
(佐賀県 鳥栖市)
TEL : 0942-81-5410
歯科衛生士 前山美帆