遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

肝細胞は他とは違う!

2012-06-01 23:28:49 | BIONEWS
6月になりました。昨日、お菓子ネタでブログを更新したので、今月のテンプレートはカステラでございます。九州のカステラはマジうまいっすよ。卵と蜂蜜が違うっ!!
気づいている人は気づいてると思いますが、本家『いでんや』で写真をまとめているうろうろレポートはひと月に2回と決めていまして、やっとGWに立山へ春山スキーに行ったときの写真をお見せできるようになりました。是非、ご覧あれ~。

肝臓時計、インスリンが調整=メタボ予防「規則正しい朝食を」―名古屋大(時事通信) - goo ニュース
インスリンは肝臓での糖新生を抑制しグリコーゲン合成を促進することで、肝静脈へのブドウ糖放出を抑制します。この食後に膵臓から分泌されるインスリンで、肝細胞の体内時計が調整されているらしい。『食事のタイミングのずれ』が代謝異常を引き起こすメカニズムのひとつがわかったわけです。メタボリック症候群や生活習慣病の予防のために規則正しく食事をとりましょうね♪ ねっ、そこのパラグライダースクールの皆さん♪♪

肝臓の再生には肝細胞の分裂よりも肥大が重要 - 東大などが確認(マイナビニュース) - goo ニュース
肝臓は例外的に高い再生能力を持つ臓器で70%を切除してもマウスなら一週間程度で元の重量と機能を回復します。細胞に目印をつけて切った後にどんだけ分裂するか数えてみたら、たいして分裂しないのでよくよく調べてみると、肝臓の70%を切除した後の肝臓の再生においては分裂による細胞数の増加(約1.6倍)と細胞の肥大(約1.5倍)がほぼ同程度に貢献していることが分かったそうです。切除を30%程度にしておくと肝細胞は分裂せず、肥大のみによって肝臓が再生することも判明。この結果により、肝臓はまず肝細胞の肥大によって再生し、肥大だけでは不十分である場合にのみ分裂してその数を増やすということが示唆されました。まあ、肥大するだけの方が楽だからねぇ。それに加えて、肝細胞の20~30%程度は2つの核を持つことにも着目して肝臓細胞の細胞分裂周期を調べると、肝再生において肝細胞の大部分は合成期に入るにもかかわらず、分裂期には入りにい。結果として肝細胞の倍数性が増加する。そして、2つの核を持つ肝細胞の細胞分裂においては、2つの核から凝集した染色体が細胞の中央に集まり、それらが細胞の両極に分配されることによって1つの核を持つ娘肝細胞が2つ生み出されること等が明らかにされました。これはすごいことなんですよ。DNA合成をスキップして核膜崩壊させて有糸分裂を行って2核の四倍体細胞から正常な1核の二倍体細胞を作っちゃうわけです。自分の倍数性を細胞はどうやってコントロールしてるんですかね?!
2つの核をもつ1つの細胞を"dikaryon"とか"binucleated cell"っていいまして、真菌類では普通にある細胞なんですが、我々高等ほ乳細胞でもそれが自然にあって、ちゃんと制御されてるんですね。恥ずかしながら初めて知りました。恐らくmitotic systemでなんか他と違うんですな。面白そうだぁ。

本日のお酒:宮崎芋焼酎 黒霧島
コメント
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