現在、看護学生に質問してはいけないタブーがあります。
それは「なぜ看護師を目指したのか?」という質問です。
実は実習先の病院にのい実習指導者にも、これは伝えてあります。
しかし、看護師という職業は、専門職であり、職人のような仕事でもあります。
誰でもできる仕事ではなく、厚生労働省が定めた課程をクリアしないとできない業務独占が伴う仕事です。
この定められたひ法律を違反すると、罰則が存在しますし、看護師の配置数によって、治療費、入院費が変わってくるため、これらの不正があると、保険金の不正受給、診療報酬の不正受給つまり、文書改ざんや詐欺罪になってしまいます。
これだけ「社会的信用が高い職業」である看護師ですから、当然、希望する人も多いことでしょう。
看護師の平均年収480万円!給料データを大調査【2019年版】
一方、サラリーマンの平均年収はというと
「男性の平均年収は365万円、女性の平均年収は319万円」
となっています。(こちらから)
実際は、看護師のほうが、実は100万円以上も収入が高いのです。
それはなぜかご存知でしょうか?
簡単に一言でいうと、看護師の給料は公立病院であろうと民間病院であろうと、財源が「税収だから」なのです。
健康保険は税金です。
保険税といいます。
ですから、所得、給与がある状態で、健康保険を支払わないと、財産の差し押さえが発生します。
つまり、看護師という職業は財源が国民の税金であるため実際は「国家公務員」と同じ職業なのです。
株式会社が経営する訪問看護ステーションですら、国保連に診療報酬を申請しますから、財源は税金(保険税)なのです。
実は、看護師が増えれば増えるほど、国の財政を圧迫していく仕組みになっています。(医師も同様ですが)
ですから、看護師は減らしていかなくてはならない。
しかし、看護師養成ビジネスが存在するため、看護師を減らすことは難しいのです。
4年制大学を卒業すして、国家公務員になれるのは明らかに医療系の資格ばかりです。
ここで少し話がそれますが、国家一種の高級官僚や政治家が加入している年金をご存知でしょうか?
「国家公務員共済」です。
国家公務員の高級官僚は、天下りして「楽して金儲けしよう」という人達の集まりですから、当然、安全なま天下り先を作る必要があります。
退職金についてみていくと、実は国家公務員共済と私学共済が同等の扱いとなっています。
日本私立学校振興・共済事業団HPより転載いたします。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(退職等年金給付の掛金率・付与率・基準利率・年金現価率)
退職等年金給付は、加入者期間である各月の掛金を納付することにより、個人ごとに各月の標準報酬月額等に一定率(付与率)を乗じた「付与額」と、これに対する「利子」の累計額(給付算定基礎額)を基礎として、「年金現価率」を用いて計算された金額が年金として支給されるものです。
退職等年金給付にかかる掛金率をはじめとした諸率は、次のとおりです。
1 掛金率(退職等年金給付分) : 1.50 %
2 付与率 : 1.50 %
付与率とは、加入者期間である各月の標準報酬月額等に基づき付与額を算定するための率です。この付与率は、退職等年金給付が加入者であった者及びその遺族の適当な生活の維持を図ることを目的とする年金制度の一環をなすものであること及び国家公務員共済組合(以下「国共済」といいます)における付与率等の事情を勘案して定めることとしています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(転載ここまで)
退職金、定年退職後の年金がし国家公務員と私学共済が同じだとわかりますね。
https://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/jinjikyoku/files/h300101_taishoku.pdf
国家公務員共済の退職金の表を参考にしてください。
10年かける11年目に退職すると、退職金が増えます。
こちらのページ(人事院)では勤続年数31年で国家公務員を退職すると、2100万円の退職金が出ると試算しています。
10年区切りで退職金の掛け率が大幅に上がっていく仕組みとなっています。
国家公務員退職手当支給割合一覧 (※調整率を乗じた後のもの) (平成30年1月1日~ )
退職後の年金について見ていきましょう。
平成16年度のね年金表です。こちらから転載
退職後の年金がこれだけしかもらえないのも、この日本という国、どうかしていると思いますが。
遠回りしてきましたが、国家公務員共済を一度でもかけた人は、満期30年以上かけて退職金や老後の年金をもらったほうが得だということがおわかりだと思います。
国家公務員共済と同じか支払い率を誇るのが私学共済であることは前述の内容でおわかりいただけただろうと思います。
つまり、官僚天国、公務員天国の日本では、常に、税金を自分たちのために使うことばかり考えているため、国家公務員を退職した官僚は、次の就職先を探し、国家公務員よりも待遇の良い職場に移っていくのかもしれません。
その職場が「私立大学」です。
しかし、これだけ少子化が進んでおり、家計収入が減っており大学進学者数が減っている現状で、税金を使って大学を新設するのは
増税ばかりしている昨今、世論からの反発はさけられません。
しかし、看護師養成の学部であれば、反発も少ないといえるのではないでしょうか?
日本看護協会は「看護師養成を4年に延ばす必要がある」
と声明しています。
2017年4月28日|医療計画・地域医療構想 日看協が「看護師教育年限を4年に延長し、より質の高い看護を実現せよ」と改めて要望
毎年2万5千人の人手不足の看護業界で、看護師は3年あれば十分で、実際は2年で養成してどんどん現場に送り出していく必要があるのです。
それなのに4年に延ばすとは、、、
大学増やしたいだけでしょうね。としか思えません。
話を戻しますが、看護師というか国家公務員資格は一番手っ取り早いのが3年の養成課程の専門学校です。
しかしながら、同じ国家資格なのに、取得難易度が専門学校と大学では大違いです。
大学では出席だけしていれば、あとは国家試験が合格すれば資格は取得できます。
専門学校はそうはいきません。
科目試験だらけ、実習も寝ずに記録を書かなければ、平然と欠点がつきます。
気の毒としか言いようがありません。
しかし、即実践でき、強い心を持った看護師は大卒でなく、専門学校卒です。
看護師はあくまでも職人なのですから。
職人とは不条理に耐え、おのれの技術に頼り自己研鑽し続ける職業で、サラリーマンではありません。
年間、5万7千人の看護師が国家資格を合格して臨床に出ます。
しかし、大卒が増えれば増えるほど離職者数は増える一方でしょう。
ですから、政策的に看護師不足は解消されてはいけません。
「看護師が不足している」と言い続けていないと、看護師養成ビジネスが不要公共事業であるとばれてしまいますからね。
それはまるで、年度末の道路工事のような公共事業の予算を打ち切ることと同様なの問題なのですから。
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