室内楽の愉しみ

ピアニストで作曲・編曲家の中山育美の音楽活動&ジャンルを超えた音楽フォーラム

《大和絵》木管編

2010-01-21 18:37:30 | Weblog
昨日は、大倉山記念館の水曜コンサートで、友人のファゴット奏者の松木葉子さんが、お仲間と、私の作品《大和絵》をオーボエ、ファゴット、ピアノのバージョンで演奏して下さいました。

私は、その本番時間は都合がつかなかったので、ゲネプロの時にお邪魔しました。

部分的に音を足したり減らしたり、音域を動かしたり、原曲のバイオリン、チェロ、ピアノ版に多少、手を入れたバージョンですが、音楽的に違和感は無く、皆さんとても丁寧に、美しくまとめて下さってあって、とても嬉しかったです。

「私なんぞの曲を、こんなに時間をかけて、こんなに心を込めて演奏して下さって、なんと有り難いこと・・」と、自分の奥の方から、悦びがじわーっと湧き上がってきます。こういうのって、思わず笑みが浮かぶ点で、美味しい物を食べた時、温泉に浸かった時に近いけれど、それ以上です。

私がホールに入って来たのに気がついて、皆さんちょっと緊張されたような空気が一瞬流れましたが、本番は伸び伸びと演奏されたことと思います。作者に見られるのって、イヤなものですよね。でも、避けられなかったりします。私も経験があるからよく分かります。

2曲目の“昔語り”の中間部が、天使のように綺麗だったので、「悪意を持った妖怪のように」だけお願いしました。他は申し分なく、気に入って演奏して下さっているのが、とにかく嬉しかったです。

桃原健一さん、松木葉子さん、深井利枝さん、ありがとうございました。