人とタイヤとキーパーコーティング!

タイヤ「安全」と車「キレイ」の領域で 岐阜で専門店展開 ありがたいことです!

「見える化」からトレンドを知る!

2013年08月08日 | 経営
暦の上では「立秋」をすぎたのですがまだまだ暑い日が続くようです。

バッタさんの登場です。


小さなタイヤ屋だけの時代は 経営はどんぶり勘定でやって来れました。

「入りをはかり出を制す」売上げを伸ばして支払いや経費を押さえるという
基本だけで経営は上手くいきました。
このバックボーンにあったのは タイヤ小売業界がまだまだ活況の中にあって
タイヤだけでなくアルミホイールやマフラー・足回りといった
商品が売れるという時代の追い風が吹いていたということでしょう。
経営能力は売ることといってもよかった時代です。

ところが追い風が逆風に変わる時代をむかえ 
自動車業界にも大きな変化の波が押し寄せてきて 
いろいろな決断を迫られ 
タイヤ小売業に洗車コーティング業をコラボした形態に
変化し次の成長を探求しているわけです。

その時に「人時生産性」という考え方を導入し
労働時間と粗利益の算出を日々実行する仕組みを導入し
これを「見える化」と呼んで どんぶり勘定からまずデータの収集をはじめました。
これで日次・月次の粗利益・労働時間がまるわかりになったわけです。
日々の活動を数値化・デジタル化した=「見える化」ということです。
どんぶり勘定から一歩進歩したわけです。

どんぶり勘定時代の社長業は 職人的社長で日々現場に張付いていますから
儲かっている苦戦しているというのは皮膚感覚でわかるわけです。
苦戦しているならトップセールスの社長が頑張ればよくて
仕入れも「待て」とか「今だ」とか直感や気分で充分対処できるわけです。
ところが複数の店を持つようになると 職人的社長も身は一つですから
ガンバレば何とかなるとはいかなくなります。
経営者が職人的社長では上手くいかなくなるわけです。
多くの個人店が複数の店を展開しない理由です。

ここがとても重要なポイントなんです。
店を他者に任せるということの重さは 
社員を信じれる仕組みと 
社員を信じるとは自分自身を信じると同義語であることに
置かなければならないわけです。
社員を信じる仕組みが「見える化」による日次月次の数値に表されるわけです。
拠点ごとの数値が「見える化」で把握される事によって共有化されることが始まりの始まりです。
どんぶり勘定の経営であったのが 
日次月次の精緻な数値データがとられる仕組みが手作業でありますが出来上がっています。


さて本論はこれからそのデータをどのように使うかを考えます。
ある時点のデータは単純な横比較となります。
例えば○○月の月次統計を見ると 
A店200万 人時2100 
B店150万 人時2500
C店120万 人時4000
というようにデジタルデータは 店ごとの比較を打ち出します。
A店が一番稼いで>B店>C店という結果が出ます。
しかしそれを基にしてわかることは ピンポイントの結果でしかありません。

そうです そのままでは流れが見えないのです。
経営に必要なものは 「見える化」によるピンポイントの数字ももちろん大切ですが
トレンドがどうなっているか?が一番重要なのです。
すると 今度はデジタルデータをアナログに変換する仕事が必要である事に気づきます。

それはグラフにすることで一目瞭然になるわけです。
火曜日に行なったマネジメントミーティングで そのことを求めました。
第二創業から25ヶ月 各部門と各店のトレンドはどうなっているか?
これを把握する事によって 次の一手を決めることができ
「見える化」を「トレンド化」に加工することで その判断材料とすることが出来て
店ごとの「時」理解が共有できるわけです。

タイヤを仕入れる「時」も 販売本数の月次の変化がグラフ化されることで
200本買い込む事は来月には充分消化できそうだという判断に結びついたり
前年前々年の傾向から「今」仕込むと その消化には4ヶ月ほどかかりそうだ
それなら仕込みは見送ろうという決断の根拠ができるわけです。
何事もトレンドに逆らっては上手くいかないばかりか無理が生じます。
経営体力のない零細は トレンドを知ることが何より大切なことなのです。
またある店のトレンドが右肩上がりの場合 「時」を得ているわけですから
経営資源を集中させる判断をくだし 人を採用する行動となり 
またある店のトレンドが下降している場合 その店の「時」はどうなっているのかを判断して
その流れのまましばらく流すのか 対策を講じるのか
判断の材料となります。

職人的社長業はこういうトレンドを直感で把握することに長けています。
但し後退するという決断に到りやすい=経営リスクを取りたくない防衛反応です。
「景気も悪いし守りに徹しよう そのためには人も減らして自分たちの家族だけでやっていこう」
とするのも自然な反応なのです。
一方前進しようとするなら 
そのトレンドを数値的に共有することをから始めて
店ごとの変化に全体として最適な判断をくだすという根拠を
勘によらず求めなければなりません。 
社長業をマネジメントで共有化する作業を始めたわけです。
旧日本軍のように資源もないのに
中国で戦い 太平洋でも戦い マレーでも戦線を開き 果てはインパールまで進出するなんて
無謀な戦いはしてはいけないのです。

ですから有望な鉱脈を見つけて運営して
成長トレンドが確実にあることを確認し一歩づつ進んでいく歩みの基本を
踏み外してはなりません。



なぜかって? それはいずれ私も社長業から外れる時が必ず来るからです。
創業者として預かった会社を 次世代に引き継いでいただいて
私の社長業はその役割を全うする事ができるわけですから
どんぶり勘定まま引き継ぐわけにはいかないのです。

かといって私自身に特別な能力があるわけでもありません
でも知らないうちにやることやれることが流れに乗っていただけです。
実力があるわけでなしにただ流れに乗っかったというのが強味なら
その流れを「客観的に見る方法」を示す以外ありません。
タイヤの売り方は伝授できないわけでして もはやその流れは不透明です。
一方で洗車・コーティング専門店はキチンとノウハウ化仕組み化が構築されようとしています。

この流れを縄文狩猟型のタイヤビジネスから弥生農耕型の洗車ビジネスへの変化として
進めているのを経営方針として動いている中での
「見える化」デジタルをアナログ変換で「トレンド化」する意義です。


時代の変化は誰にでもどこでも押し寄せています。
その捉え方考え方の一つとして参考になれば幸いです。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする