JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「三三 三十三歳 三夜 三席 三宅坂」 第二夜

2008-06-04 | 落語
7月で34歳になってしまう三三の独演会企画
三三
三十三歳
三夜 三席
三宅坂
木戸 三千三百円・・・
3月じゃなくて6月というのが玉に瑕。

三夜連続は無理なので演目で第2夜と第3夜を選択。

6月3日 第二夜
「道灌」
「三軒長屋」
中入り
「崇徳院」

この演目の組合せ、落語ファンならおや?と思いますね。
「道灌」「崇徳院」は共に和歌の噺。内容は方や、ご隠居噺、方や、恋患いの噺とぜんぜん違うので寄席で言う「噺が付く」というほどの事ではないけれど。
そして「崇徳院」のクライマックス、熊さん「三軒長屋、三軒長屋・・・」と言いながら這い出してくる。

よって今夜の「崇徳院」では前の噺を使ったくすぐりの登場を想像してニヤリ。

想像していても熊さんが歌の紙を間違えて「道灌」を出してしまうのには受けた。
町内で流行らせようというのが良い。
この手法は通常のクスグリより観客にドカンと受けるからね。

「三軒長屋」も「崇徳院」も私の最も好きなネタの一つです。

「三軒長屋」は沢山好きな場面があるけど、下にかかる所。カシラがきまりが悪く若い者に小言を言いながら4日ぶりに帰ってくる。家では伊勢勘の陰謀に怒りの収まらない姐さん。落語国に登場する女の中でもこの男勝りの姐さんは好き。(あとは鮑のしの甚兵衛さんのかみさん)それまで若い衆の喧嘩を諭していたけど、やはりこの気風。しかも籐が立っても男言葉でも実は隣の妾とも対抗できるいい女なのだから。
機転の利くカシラのカッコ良さと良く合う。まさに江戸っ子落語。

三三の「三軒長屋」は剣術の先生のキャラ作りが愉快で漫画のよう。

「崇徳院」は以前師匠から「和歌を題材にした噺なのに、その”みやび”な空気が毛ほども感じられない」と指摘されたとか(パンフレット 今日の「三」より)
師匠の目から見るとまだまだなんですね。期待があるだけにプロとしてより高度な物を要求しているんですね。まだ33歳。今でも充分だけれど、10年後、20年後が本当に楽しみな噺家さんです。
今夜の噺はみやびが感じられたかどうか・・・
若旦那とお嬢さんの間に現れる崇徳院の歌の登場に工夫がありました。

国立演芸場の楽屋って、末広や鈴本同様喫煙OKなんですと。公共の施設で煙草が吸える意味は大きい。禁煙20年の私には関係ないけど・・・
そういえば、国立演芸場は分煙室も分煙機もなく踊り場で吸っていますね。お気の毒なこってす。

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