JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

T・サザーン&M・ホッフェンバーグ〔高杉麟・訳〕 「キャンディ」

2007-03-15 | BOOK
書店で見つけた「ブルー・ムビー」という小説が面白そうなので要チェック。文庫にもなりそうに無いのでいづれ買うかと考えていた矢先に角川文庫の新刊で金髪美人が意味深な表情をしたカバーを発見。手に取ると「ブルー・ムービー」のテリー・サザーンの幻の傑作とある。これは即買い。

テリー・サザーン。何か聞き覚えのある名と思ったら、愛しの映画「バーバレラ」の脚本担当ではありませんか。いや、それだけじゃない、「イージー・ライダー」「博士の異常な愛情」の脚本家。
この「キャンディ」も1960年代にエヴァ・オーリン主演で映画化されていたんですね。迂闊にも全く知りませなんだ。
バーバレラと並び称されるちょっとエッチな映画だなんて・・・
「見たぁ~いっ!」


冷静を取り戻して原作、「キャンディ」の世界へ。
いやいや良いではありませんか。
ちょっとエッチな「不思議な国のアリス」とか言われています。
もっともルイス・キャロルも充分エッチと思いますが・・・

ポルノ小説か文学かと言われるだけあって、単なるポルノ小説ではありません。従ってそっち系を期待すると肩透かし。いいところでかわされます。しかし、哲学的宗教的インチキがとてもいい味をだしていて、可憐で素直なキャンディのやられっぷりは正直エロくて嬉しくなります。
エロい場面は通勤車中の読書には注意が必要でしたが、実際のところまだコートの季節だったので良かった。何のこっちゃ。
最初は古いアメリカン・ポルノと思いきや、叔母であるリヴィアの登場から俄然キャンディ・ワールドに誘われます。お下劣な科白を吐きまくるリヴィア。ここらは原文ではどんな感じなのでしょう?翻訳者の腕の見せ所かもしれません。
とにかく美貌のキャンディはあらゆる男を虜にしちゃう。誰もが可愛いアソコにもぐりこむ隙を狙ってどうにもこうにも・・・
クラッカー教団のグル、グリンドルとのやりとりではデュランデュラン博士がバーバレラを怪しいマシーンでエクスタシーを与えようとする場面がかぶりましたね。
最後の落ちもよろしいんじゃないですか。
40年前の作品という感じはしません。

さあ、映画の方はどうなのでしょう。当時のサイケデリックファッションを使ったおしゃれエッチだそうで、それもまた良しなのでは?



キュートなエヴァ・オーリンの魅力に負う所が多いようです。
しかし、庭師エマニュエル役はリンゴ・スターですか・・・
その他豪華キャストによるB級映画だって・・・
さあ、もう1度・・・「見たぁ~いっ!」

CANDY
Terry Southern & Mason Hpffenberg
Translated by Rin Takasugi



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