JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「白い指の戯れ」

2016-11-27 | 映画(DVD)
「デビュー50周年記念 映画特集 荒木一郎の世界」

「白い指の戯れ」1972年 日活 監督:村川透

刹那的に生きるスリ集団の若者たちをアメリカン・ニューシネマテイストで描いた青春群像劇にして、村川透と伊佐山ひろ子の鮮烈なデビュー作。乱行シーンでの赤のバスタブと白い泡のコントラスト、荒木のスリの指さばきの鮮やかさが強烈な印象を残す。今年45周年を迎える日活ロマンポルノの傑作。

10月観賞分

日活ロマンポルノの傑作。今まで特集通いしていてもまだ、こんな大物が残っていましたか。やっと観る事が敵いました。傑作です。
観賞後1,2ヶ月の割に既に記憶が薄れきっていて、シネマヴェーラチラシ文以上の物が浮かばないけど、思いだしながら・・・
松田優作をとてもカッコ良く撮った村川透らしく、痺れるカットが多かったはず。
アメリカン・ニューシネマ、影響というか例えそれが真似っこであっても良いものは良いだろうし、真似っ子の域では無いだろう。

刑事の粟津號が警察署を逆光の中歩いてくる。ピントは取調室(だったか?)の表札。
マネキンを練習台に新聞をたたみながらスリの手口を教える荒木一郎。一人練習する伊佐山ひろ子。
赤白バスタブ乱行シーンで次第に盛り上がる春歌系。シュール。
歩道橋の見える喫茶店。絶妙のロケーション選び。

拓(荒木一郎)にゆき(伊佐山ひろ子)が処女を捧げる所から始まるけれど、拓が刑務所に入っちゃうため中盤は、拓と務所仲間の二郎とのレンアイになる。
レズッ気の女スリ役で石堂洋子。「赫い髪の女」のガイキチが印象的だった人だ。本作の方が先だけど、今回も良いな。

新人・伊佐山ひろ子の不思議な魅力とトッポさ絶好調の荒木一郎の輝きは言うまでも無い。
バス内でのスリ行為。ゆきのまさしくアドリブ対応にドキドキ。
ラストでの拓と刑事の会話。クールさと優しさの同居、カッコ良すぎでしょ、荒木一郎。
ここでの荒木のカッコ良さはそのまま村川透のカッコ良さに通じるんだろう。輝くデビュー作だ。

シネマヴェーラ渋谷

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